〜そらる side〜
「いつか絶対4人でプロになろう」
中学の頃、同級生3人とそう約束して、 クリスタリアルスカイは結成された
このバンド名は、いつも空を見上げる ことが癖だった俺が考えたもの
いつかみんなで、 あの夜の星空みたいに輝こう
音楽好きで集まった4人の中では、 きっと俺が、この約束と名前に 一番真剣に向き合っていたと思う
……いや、違うな
本当は、元から俺だけだったんだ
4人で同じ高校に入って、当時は 無かった軽音を、半ば強引に設立した
入学早々部活を作ろうとして、 相当先生達を困らせてたっけ
でもあの頃は、本当に楽しかった
毎日朝と放課後、必死に練習をして、 文化祭のステージにも立って……
──こんな時間が、 ずっと続けば良いのに
俺達の活動は順調で、 将来は明るいと思っていた
真っ直ぐに前だけ、 未来だけを見据えていた
……だからこそ、背後の 陰りに気づけなかったんだ
2年前
文化祭が終わって、冬がやってきた
今年は例年より寒くて、 外では雪が降っているほど
その日の放課後も、俺らは集まって、 いつも通り練習をしていて……
ジャーンッ!!
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
バンドのリーダーとして、 いつも通りメンバーのミスを指摘する
秀夜
一ノ瀬彼方(そらる)
秀夜
一ノ瀬彼方(そらる)
朝日
夕斗
秀夜
秀夜
秀夜
夕斗
夕斗
秀夜
朝日
秀夜
音楽で生きていくなんて、 無理に決まってるだろ!!
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
朝日
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
ギターのネックを握る左手が震える
秀夜の言葉は、当時の俺の心に 相当深く突き刺さって
秀夜
秀夜
秀夜
朝日
夕斗
秀夜
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
秀夜
秀夜
秀夜
一ノ瀬彼方(そらる)
そう吐き捨てて、荷物をまとめて 部室から出ていった秀夜
夕斗
夕斗
朝日
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
朝日
夕斗
朝日
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
無音になった部屋に、 1人取り残される
元々独りだったらしい 俺には、ぴったりだと思った
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
自分の惨めさと、仲間に裏切られた 事実が、波のように心に押し寄せる
何でこんなことになった?
……今まで頑張ってきた結果が、 この破滅なのか?
一ノ瀬彼方(そらる)
音楽なんて、しなきゃよかった──
あれから1年
メンバーの3人とはクラス替えでも 完全に別れ、全く会わなくなっていた
実質的なバンド解散、そして廃部
俺自身、ギターに触ることも、 歌うことも無くなっていた
……音楽と関わることが、怖くなった
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
♪〜
一ノ瀬彼方(そらる)
いつもの駅前を歩いていると、 不意にどこかから、ギターの音色と、 誰かの歌声が聞こえてきた
つい、その音のする広場へ足を向ける
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
こんな寒い冬空の下、 負けじと歌っている、 俺と同い年くらいの白髪の青年
しばらくその場で聞いていると、 ヒット曲のカバーだけでなく、 オリジナルらしき曲も歌い始めた
一ノ瀬彼方(そらる)
もしかして、いつもここで 路上ライブをしてるのか?
一ノ瀬彼方(そらる)
去年の今頃を思い出しながら、 そそくさとその場を離れる
一ノ瀬彼方(そらる)
きっともう、彼の歌を 聞きに来ることもないだろう
音楽はもう嫌いなんだ
自分がすることなんて、尚更──
そう、思ってたのに……!
新学期
クラス替えで再び変わった クラスのメンバーとの、最初の1日
一ノ瀬彼方(そらる)
特に気にはせず、昼休みなのもあり、 カバンから弁当を取り出す
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
突然、例のチラチラ見てくるヤツに 話しかけられた
男子にしては珍しく、ブレザーの 代わりにピンク色のカーディガンを 羽織っている、白髪の生徒
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
彼……相川真冬は、何故か俺の名前を 知っていて、俺と話がしたいとの ことで、お昼も兼ねて屋上へ来た
相川真冬(まふまふ)
今日の空は、嫌なほどに晴れている
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
広げていたお弁当をつまみつつ、 真冬の話を聞くことに
真冬は、俺達が2年前の文化祭に やったライブを見て、それに憧れて 路上ライブを始めたらしい
目を輝かせながら、そう熱弁された
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
ぼんやりと思い出しつつ、 そう返事をする
一ノ瀬彼方(そらる)
俺だって、あの時は何も知らず、 路上ライブをしていた真冬みたいに 楽しくやっていた
一ノ瀬彼方(そらる)
俺はもう、音楽は嫌いなんだ
一ノ瀬彼方(そらる)
適当に話を切り上げる為にも、 すでに解散したことを伝える
“俺に憧れた”って……それが何だよ
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
いまいち、質問の意図が読み取れない
何が言いたいんだ……?
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
予想外の問いに、思わず固まる
相川真冬(まふまふ)
俺と……バンドを……?
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
できるだけ何も悟られないように、 柔らかく答えを返す
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
俺とバンドを組んだって、 何もいいことがないに決まってる
音楽は……もう、嫌いなんだよ……
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
教室に戻ると告げて、 足早にその場を去る
一ノ瀬彼方(そらる)
音楽はもう、二度と やらないって決めた
誰かと一緒になんて、以ての外
……怖いんだ
一ノ瀬彼方(そらる)
もう、真冬と関わることは ないと思っていた
なのに……
こんなにしつこいなんて、 聞いてないんだけど……!?
とある朝……
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
廊下ですれ違った時も……
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
昼休みも、何故か誘われて……
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
挙げ句の果てには帰り道まで……
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
2日後
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
キーンコーンカーンコーン……
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
その日の昼休み、何故か真冬は、 いつもより強引に昼ごはんを 食べようと誘ってきた
相川真冬(まふまふ)
柵の側に座って、俺を手招きする真冬
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
純粋な疑問をぶつけてみる
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
「そらるさんの瞳って、 なんか青くて澄み渡る『そら』って 感じがして綺麗だから」
「あとそらるさんは、 よく空を眺めてるので」
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
真冬と話していると、 何故か少し気が楽になるな
そう思いながら、真冬の隣に座る
相川真冬(まふまふ)
すると、やっぱりいつもの セリフが出てきた
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
音楽嫌いが……嘘……?
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
心の中で、真冬の言葉を全て否定する
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
ダメだ
一ノ瀬彼方(そらる)
ダメだ……
一ノ瀬彼方(そらる)
閉じろよ、俺の口……!!
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
そう呼ばれたと思ったら、 突然手を取られる
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
さながら、告白のような真冬の言葉
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
涙が出そうになるのを、 必死に抑える
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
もしかしたら……俺はずっと、 この言葉を待っていたのかもしれない
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
俺の為に、こんなに必死に、 言葉をかけてくれている
「もう一度音楽をやってもいいんだ」 って、言ってくれているみたいに
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
いつもはあんなに自信満々なのに、 今は弱々しく聞いてくる真冬
それでも、赤い瞳は真っ直ぐ、 俺を見据えていて……
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
これは、ただの負け惜しみだ
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
いつもの笑顔に戻った真冬が、 今度は自信げに言ってくれる
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
そうして俺らは、 バンドを組むことになった
この時の俺がまふまふとバンドを 組もうと思ったのは、こいつの言葉を 信じてみようと思ったから
昔見た路上ライブ、そして後に聞いた まふまふの今までの話で、こいつの 音楽に対する強い気持ちを知って……
「真冬とならやれるかもしれない」
そんな確信めいたものを感じたんだ
一ノ瀬彼方(そらる)
次の日
そうして晴れてバンドを組むことに なり、まずは第一歩として廃部状態の 軽音部を2人で復活させた
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
部屋は少し埃を被っていて、 まずは掃除からだな、なんて 思いながら全体を見渡す
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
そう言って、ぺこりと深く お辞儀をしてきた
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
そして活動を始めて、まず 最初の目標は、1週間後にある 新入生歓迎会に設定された
部活紹介で曲を披露して、 部員集めをするのも目的
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
そんなわけで、曲作りの為に、 今日はまふまふの家に呼ばれていた
高校に入ってからは一人暮らしを しているらしく、学校から 徒歩で通える近い距離だった
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
……どうやら、こいつが音楽に 懸ける熱量は、並大抵じゃないらしい
一ノ瀬彼方(そらる)
そのことを知れて、少し嬉しくなる
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
まふまふがカバンからノートと筆箱を 取り出して、メモをしていく
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
すると、ギターケースからギターを 取り出して、弾き始めたまふまふ
♪〜
一ノ瀬彼方(そらる)
明るい中に、僅かに寂しさも 感じるような、そんなメロディ
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
3日後……
曲作りを始めてからは、 俺もギターを持ち寄って、まふまふと 一緒に弾きながら作っていた
一ノ瀬彼方(そらる)
♪〜
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
あの3人と、バンドを組む前…… 星空みたいなデザインに惹かれて、 このギターを買ったんだっけ
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
真剣な顔で、そう聞かれる
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
そうして、新入生歓迎会の日は あっという間に訪れた
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
時間ギリギリまで、 部室に篭って練習をする
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
ギターやその他諸々の機材を 2人で抱えて、急いで体育館へ来る
1年生
1年生
1年生
1年生
舞台袖から覗いてみると、1年生達が こんな会話をしているのが聞こえた
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
……この景色、何だか2年前の 文化祭を思い出す
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
司会
相川真冬(まふまふ)
楽しそうに、ステージの上へと 駆けていくまふまふ
それを見ると、自然と俺も 楽しくなってきた
相川真冬(まふまふ)
ギターのチューニングを済ませると、 まずはまふまふが話し始める
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
「セカイシックに少年少女」
1.2.3.4……と、 カウントで息を合わせる
♪〜
相川真冬(まふまふ)
緊張で手が強張って、一瞬でも 気を抜くとミスりそうになる
一ノ瀬彼方(そらる)
声も震えるし、昔より下手に 聞こえるかもしれない
……まだ少し、怖い気持ちはある
一ノ瀬彼方(そらる)
今は、信じるって決めたんだ
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
パチパチパチパチ……
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
拍手を浴びながら、2人で お辞儀をして、舞台裏へと戻っていく
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
そんな俺らの杞憂は、 すぐに打ち消されることになる
歓迎会の次の日の放課後、いつもの ように練習をしていると、1年生の 男子3人が、部室へ押しかけてきた
軽井沢楽(かるいざわがく)
軽井沢楽(かるいざわがく)
相川真冬(まふまふ)
春希詩音(はるきしおん)
軽井沢楽(かるいざわがく)
神楽湊音(かぐらみなと)
一ノ瀬彼方(そらる)
軽井沢楽(かるいざわがく)
神楽湊音(かぐらみなと)
春希詩音(はるきしおん)
軽井沢楽(かるいざわがく)
軽井沢楽(かるいざわがく)
現在……
一ノ瀬彼方(そらる)
軽井沢楽(かるいざわがく)
神楽湊音(かぐらみなと)
相川真冬(まふまふ)
春希詩音(はるきしおん)
相川真冬(まふまふ)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
相川真冬(まふまふ)
一ノ瀬彼方(そらる)
軽井沢楽(かるいざわがく)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
まだあの過去を、誰にも…… まふまふにも話せていない
一ノ瀬彼方(そらる)
一ノ瀬彼方(そらる)
秋の文化祭に向けて、もうすぐ来る 夏休みに計画していることがあるんだ
『青い涙と春の笑顔』
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コメント
6件
そらるさん、そんな悲しい過去があったのですね…覚悟はしていましたが、やっぱり悲しくなっちゃいました😭 もうまふくんと一年生メンバーのみんなで目一杯楽しんでくれ!!! そしてまふくん、そらるさんの記憶にばっちり残るほど結構粘ってたんですねww 続き楽しみにしております!お二人とも頑張ってください♪
うわぁぁぁ最高でした!!! そらるさんの過去が悲しすぎる、 本気でやってたのは自分だけでそこから解散。諦めていたけどまふくんが毎日空いてる時間があればずっと誘っていたから今のそらるさんがいる。 まふくんには感謝ですな〜 そしてまふくんの誘っている頻度と音楽に対する熱量が高すぎてやっぱ凄いなぁ〜 次回も楽しみにして下ります!
わぁあああ!ありがとうございます! 私が想像していた通り、いや、それ以上! めちゃくちゃ最高でしたww そらるさんの過去…知ってたけど知ってても 悲しくなった…これからはまふくんと楽しく 音楽をやってくれ……そしてやっぱりまふくんはそらるさんを相当しつこく誘ってたw そらるさんの記憶に鮮明に残るぐらいにwww 続きまふくん視点、頑張ります!