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あれ?目から塩水が……
待って、泣きそうになっちゃった…ストーリー作るの上手すぎ!羨ましい!
僕の、生きる意味ってなんだろう
生まれた意味ってなんだろう
何度考えても、答えなんて出せやしない
僕の人生には
果たして意味はあるのか?
殻に閉じこもって生きている人生には
果たして意味はあるのか?
…僕には分からない…
大衆にのまれて失ってしまった「意味」
気付かれることすら忘れ去られた「意味」
僕は、その「意味」を探して
今日も必死に生きている
もう一人の自分に縋りついて、生きている
貶しあって、支え合って、生きている
- 僕は、もしかしたら
嫌われる為に生まれてきたのかもしれない
生きる意味なんて
どこにも無いのかもしれない
そんな事を考えながら
今日も生きている
僕は、一体誰なんだろうか?
9月8日
快晴 空には雲ひとつ無い
疑問
生きる意味ってなんだろう
棗
噎せ返るような
汗と香水の香りが混ざった匂い
友梨香
絢香
絢香
私を嘲笑う声、声、声
泪斗
絢香
友梨香
友梨香
智美
謙太
謙太
泪斗
ごめんね、ごめんね泪斗くん
泪斗くんのせいじゃ無い、私のせいなんだ
ガララッ!
飛び交う声を遮る様に扉が勢いをつけて開く
柊斗
柊斗
棗
渉
渉
棗
棗
柊斗と渉
この2人は幼馴染であり、親友
この2人だけは私から離れないでいてくれた
何よりも、大切な
大切な、宝物
柊斗
棗
柊斗
棗
柊斗
柊斗
渉
棗
絢香
絢香
友梨香
絢香
友梨香
棗
友梨香
絢香
絢香
絢香
棗
棗
棗
棗
友梨香
友梨香
棗
あぁ、またこうだ
こうやっていつも引いてしまう
それで2人に迷惑かけてるの、知ってるのに
自分なんか、嫌いだ -
柊斗
柊斗
棗
絢香
渉
渉
棗
柊斗
柊斗
友梨香
友梨香
絢香
絢香
渉
渉
渉
棗
棗
ほら、また救ってくれた
幼馴染ってだけで、ずっと傍に居てくれて
私は、どんな形でお返ししたらいいんだろう
今日は、自分の情けない一面を
嫌という程見つめさせられた気がする -
8月22日 祝日
空には入道雲がよく映える
想像
私ってなんだろう
柊斗が、倒れた
渉
棗
見舞いの帰り
どちらからともなく気まずくなってしまう
渉
渉
棗
渉
棗
渉
棗
渉は、優しい声音で話し始めた
渉
渉
棗
棗
渉
渉
渉
棗
渉
渉
渉
棗
渉
渉
渉
渉
棗
渉
渉
棗
棗
今日聞かされた、渉の話
きっと本物なんてない、分かっているのに。
あの頃の私と、今の私
どちらが、本物の私なのだろう
- 私は、誰なのだろう
9月30日
渉が留学して18日目
渉は、3ヶ月の留学を経て日本に帰国する
回想
生まれた意味などなかった気がしてならない
裕翔
謙太
裕翔
裕翔
最近では、手も出るようになってきた
これはきっと、世間一般での「いじめ」なのだろう
きっと私なら耐えられる
大丈夫、柊斗の目が覚めるまでの辛抱だ -
友梨香
カシャンと盛大な音がした
音のした方を向くと…背筋が凍った
絢香
友梨香
友梨香
絢香
絢香
友梨香
友梨香
絢香
佳奈
佳奈
このクラスには、まともな人間がいないようだ
絢香
智美
狂ったように笑い出す「いじめっ子」達
ジリジリと詰め寄って来る
友梨香
絢香
絢香
佳奈
裕翔
謙太
友梨香
恐怖で足が竦んで動けない
もう、終わりだ
サクッ、ぐじゃ
頭上で、不快な音が響いた
私の前には、横たわって悶える
- 泪斗くん
泪斗
棗
お腹には血が滲んでいる
棗
棗
絢香
絢香
友梨香
友梨香
友梨香
泪斗
泪斗
泪斗
絢香
絢香
泪斗
泪斗
泪斗
泪斗
泪斗
棗
棗
泪斗
泪斗
泪斗
そのまま、泪斗くんは運ばれた
私は、無性に哀しかった
- これが、人間の性なのだろうか?
人は、傷付ける為に生まれたのか?
生まれたら必ず人を傷付けなければ
生きていけないのだろうか?
私の生まれた意味ってなんだろう
生まれた意味などなかった気がしてならない。
放課後
帰り道にて
小学生
小学生
…殺した?
少し近付いてみる
小学生
小学生
小学生
道の端を見ると、猫が1匹
- 死んでいるようだった
棗
棗
そっと、体に触る
皮膚からは、まだほんのりと
体温が伝わってくる
棗
猫の足を見る
タイヤに踏み潰されたように
骨は折れ、肉が見えていた
胸元には、切り傷
小学生
もう顔も見えない距離にいる小学生の手に
鈍い光が一筋
棗
要するに
車に轢かれて半殺しのところでトドメを刺されたのだろう
棗
棗
知らない間に、目からは涙が溢れていた
思い出が、瞬く間に蘇り、フラッシュバックとなる
棗
優希
優希
親友であり、唯一の趣味友
私と優希、そして男子2人は大親友だった
棗
棗
棗
優希
棗
棗
棗
優希
優希
棗
棗
棗
優希
優希
棗
優希
棗
優希
柊斗
柊斗
渉
棗
優希
渉
棗
優希
その会話だけで、私はとても楽しかった
…それは、ある日の夕方頃の話
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
私は、あの事件で人の命を背負うということを体感した
背筋が凍って、寒かった
怖かった
優希の命を背負う、大変さ
命を背負うという事
それら全てを
生きる意味にしようとした
あの頃は、毎日足掻いていたんだ
…足掻く?
棗
棗
生きていく意味
それは
棗
棗
棗
棗
棗
棗
それが、今の私の
生きる意味だと思った。
生きる価値だと思った -
この「生きる意味」が
誰にも分かって貰えなくとも
私は、この「生きる意味」を
足掻くことを、忘れずに
たくさんの命を背負って
生きていこう。
たとえ私が
死にたくなろうとも -。
…これが
これが、「棗ちゃん」の日記なのか
僕は、泣いていた
他の2人も、静かに涙を流していた
柊斗
渉
泪斗
泪斗
泪斗
泪斗
泪斗
泪斗
泪斗
柊斗
柊斗
渉
渉
柊斗
柊斗
柊斗
柊斗
渉
泪斗
僕達は、泣き明かした
その時だった
棗
柊斗
泪斗
渉
棗
その声は
どう聞いても、棗ちゃんだった
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
棗
その言葉を最後に
棗ちゃんの声は途絶えた
僕の胸には、ずっとずっと
棗ちゃんの声が、反芻していた ー