杖道side
目を覚ますといつもの風景だった。
杖道
夢か…。
仁
起きたかおっさん。
杖道
ああ、おはよう仁。
仁
おっさんがうなされてるなんて珍しいな。なんか嫌な夢でも見たのか?
杖道
いや…大丈夫だ。それより瑠衣は?
仁
見てねぇ。まだ寝てるんじゃねぇか
杖道
だといいが…。
ガタン(ドアが開く音)
仁
朝っぱらから騒がしいな
誠一
そんなことはどうでもええねん!!とにかく、大変なんや!瑠衣が!!
杖道
瑠衣がどうかしたのか?
誠一
説明は後でする!早く外に出ぇ!!
急いで外に出ると、教会の前に何か見たこともないものが建っていた。
近づくと、そこに瑠衣が吊るされていた。
仁
は・・・?る、い?
まどか
朝来たらもうすでにこうなっていたんだ。
誠一
恵美が朝早くに起きたからなぁんか嫌な予感がしたんや。
雷夏
で、こうなってたんだね。
杖道
・・・村の人は?
まどか
健三とカゲチヨならもう来てるよ。
健三
平和だったこの村でこんな事が起こるなんて。
カゲチヨ
昨日の俺は考えもしなかったな
まどか
神託があったから、読み上げるね。
まどか
気高き古の惡魔が 蘇り『誰か』に憑き穢れし村人の魂に 死救済を施すだろう
まどか
だってさ。
杖道
雷夏。瑠衣を、降ろしてやってくれ。
雷夏
そうだね。エンバーミングもしなきゃだし
杖道
私が、しっかり見ていれば…(泣)
仁
おっさんだけのせいじゃねぇよ…。
カゲチヨ
つーか、悪魔がいるなら話し合って追放しねぇと。
健三
それもそうですね。一度協会に入って話し合いましょう。
誠一side
恵美の教会にあった丸机に座る。
座って一息つくまもなく、杖道のアニキが一言呟いた
杖道
この中の…誰かが…
と呟く。だが、続きは出てこないようだ。
その言葉をカゲチヨが続けた
カゲチヨ
瑠衣を、あんな目に?
仁
悪魔もゲームもまとめて興味ねぇ。
と杖道の兄貴と対象的に司波仁が言った
杖道
仁。瑠衣が殺されたのに何故そんなことが言えるんだ。
仁
前も言ったろ。死んだ人間には二度と会えない。
まどか
けど、君の仲間でしょ?今の状況だと君が一番怪しいよ。
健三
誰が犯人にしろ、早く名乗り出てくれませんかね。これ以上殺されても困ります。
雷夏
まぁ、実際に悪魔なんて存在してるとは思えないけど。
アカン。皆不安になって冷静な話し合いができてない。
オレはとにかく冷静にさせるためにこう言った。
誠一
大丈夫や。オレが悪魔なんて倒したる!
健三
誠一くんが言うと安心できませんね。
誠一
酷くないか!?
まどか
まぁ、今日はもう寝よう。おやすみ〜。
誠一
こら恵美!しっかり、歯ぁ磨け!
杖道
とりあえず、今日はお開きにするか。
仁
そうだな。俺も寝る。
夜
俺は墓地に向かった
誠一
悪魔がいるんなら、墓地にいるやろ!
誠一
とはいっても、夜の墓地は怖いなぁ。
パキッ
誠一
!誰や!!
カキン(金属がぶつかり合う音)
誠一
クッ
(刀を吹き飛ばされた!もう打つ手が、)
誠一
誰なんやお前!
刀を吹き飛ばされた拍子に尻餅をついたので、相手を見上げる。
フードで見えなかった顔が見えた。
誠一
まさかっ