実ｼ兄者短編集

俺はアイドルだ。

アイドルの中でも少ない、

全国的男性グループ。

普段の活動は

ライブ、ツイート、配信

たまにYouTubeの更新もする

人気投票はいつも俺が1位だった。

だから、

俺には厄介なオタクが沢山いた

リア恋、ヘラ、自称古参とか。

でも、活動を続ける

そんな理由が勿論あった

最古参の人達のため。

俺らが地下の時代からずっと

俺らに着いてきてくれた

今日はそんな古参勢のためのライブ

初めて1年経たない頃のグッズ

今も大切に保管してる

もうそろそろ握手会だ

気を引き締めないと

会場だと思って()

古参勢のためのイベント

時間が余ったから友達の家に寄った

ライブ開始前には間に合ったけど

危なかったなぁ

最推しの列に並ぶ

数年前から、

存在を覚えてくれている

ああでもどうしよう

友達と会ってすぐ

着替えずに来たから驚くかな

早く、あの声が聞きたい

握手会のテンションわからん

あれ、知らない顔だ

ほんとに古参……?

ドルオタとは思えん……ん?

あれ、この声……

え、この子ヨージローくん???

青ジャージにバケハ、

黒マスクのヨージローくん!?

え、うそ

こんなイケメンだったの?

睫毛長い、腕細い、綺麗なタレ目……

あれ、なんか顔あつ…

顔近ｯ!?!?!?

惚れちゃう!!惚れちゃうよ!?

あ〜今すぐ顔隠したい

顔赤いのむり!帰りたい!!

がさっ…

も〜!!

ヨージローくん顔面強すぎるよ!!

俺今絶対メスの顔してる…!!

ファンに堕ちるとかありえんって…!!

そもそも、アイドルが恋愛は大問題!

どうにかして解決策を…!!

よかった、

ほんとによかった……

もう二度と会いたくない……

会ったら絶対

好きって言っちゃうもん!!

オチ弱