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_鏡の間

そこには寮長や副寮長、1年生の皆、先生。さっきまで会っていた人達が全員そこにいた。

NRC生のくせにこの集まりの良さに 僕は流石に不信感を持った。

監督生

なんなんですかこの出席率

グリム

もはや罠にしか見えないんだゾ

監督生

ほぼ100%じゃないですか

フロイド

小エビちゃんが帰っちゃうんだからあったり前じゃぁん♪
ねー、ジェイド?

ジェイド

ええ、フロイド。

カリム

グリム!この後はスカラビアに来いよ!お前の部屋、作ってやるからさ!

カリム

今言うことじゃないぞ、カリム。

(ん、でも…あれ?)

監督生

なんで、皆さん寮服なんですか?ここは鏡の間ですよね?

ヴィル

ええ、そうだけど。

監督生

え、あ、そうですか…。

(寮長皆、杖とか持っちゃって…。何かあるのかな?…まぁいいか。エースも未だに居ないし。)

その思いに応えるように、突然大きな足音が遠くから聞こえてきた。

リドル

ん、誰だい?廊下を走る無礼者は!

廊下を走り抜ける音に加え、ここまで聞こえてくる程の激しい呼吸。

何かを見つけたかのようにその音がぴたりと止まる。

すると―

何度も聞き焦がれていたあの声が辺りを響かせた。

エース

ユウ!早く元の世界に戻れ!!鏡を抜けろ!!!

監督生

その声…エース?!どこにいるの?!

必死に辺りを見渡すが、辺り一面どこにもエースの姿は見えない。

遠くかすかに鈍い音がしたあと、学園長が扉の方から歩いてきた。

いつものようににこやかだった。

監督生

学園長…今、エースの声が...

学園長

ああ、トラッポラ君ならあそこで見かけましたよ?それより…

学園長が分厚く薄汚れた本のページをペラペラとめくったあと、あるページを私にみせてきた。

学園長

ごめんなさぁ〜い、私の手違いでした♪

2人+1匹

えええぇぇええぇええええ!!??

監督生

え、ここまで来て…ですか?

学園長

はい、ちょっと疲れてたんでしょうねぇ。目が霞んで…。

目をぱちぱちさせる学園長。

そのページには元の世界に戻れる方法など微塵も関係の無いページだった。

怪しい。マジで。

監督生

…でも。

僕は闇の鏡の方を指さす。

監督生

鏡、見たこともないぐらいに光ってますよ?なんか今にも通り抜けられそ〜な…

学園長

おやぁ?私何か…ゴホン。あれは闇の鏡が珍しく上機嫌で…

(怪しすぎて逆に罠に見えてきた。)

監督生

いや、だから学園長―

私が口を開いた瞬間、聞き慣れた低い声が私の声を覆い被せるように響いた。

レオナ

嘘なんだろ?

そこには杖を肩に乗せながら、いつものように余裕げに笑うレオナ先輩が立っていた。

監督生

レオナ先輩…?

レオナ

本当は元の世界に戻れる方法なんて、とっくにわかってるくせにな。コイツがいなくなれば困ることがあるから、返さないつもりなんだろ?

監督生

えっ?

思わず学園長の方を振り向く。

学園長

はぁ…キングスカラー君"も"ですか。全く、勝手に鏡の結界を壊さないでくださいよ…

溜息をつく学園長。

(は?どういうこと?)

考えれば考えるほど頭が混乱する。

デュース

すまんユウ、
僕何が起こってるかちっとも...

監督生

僕だってわかんないよ...

監督生

学園長、それって…

学園長

ええ、やはり君はこの学園にいてもらわないと困るんですよねぇ。

思考が完全に停止している僕にツノ太郎が問いかけた。

マレウス

人の子…ユウよ。お前はここの学園生活をどう思っていた?

監督生

え?それはもちろん…楽しかったけど…。

マレウス

そうか。…では今の気持ちは?

監督生

凄い寂しいよ、でも...

監督生

ここには残りたいとは思ってない。実の家族が待っているから、帰らないと。

するとマレウス先輩の顔から一気に表情が抜け落ちたかのように冷たくなり、辺り一面の空気が息が詰まるかのように重苦しくなった。

(なんだ、この圧迫感は…。)

マレウス

そうか。……なら

杖をドンッと地面を叩くように置き、重い金属音が響く。

 

 

マレウス

帰す訳にはいかないな 。

今までで1番、 彼が恐ろしく見えた瞬間であった。

【twst】運命に抗え

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