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私は佐上 由奈。
午前中のバイトを終え、さっき病院で看護師の内定通知を貰った。 いや、待てず聞きに行ったところである。
佐上(19歳)
佐上(19歳)
佐上(19歳)
佐上(19歳)
佐上(19歳)
佐上(19歳)
佐上(19歳)
町民
佐上
町民
町民
佐上(19歳)
佐上(19歳)
ヒールの痛みも忘れて、無我夢中で走った。
頭では理解していながら、 心では信じていなかった。
少し気を緩めれば貧血を起こしそう。 だけど見に行かなければ。
ありえない、これからなのに。
佐上(19歳)
佐上(19歳)
燃えているのは、紛れもなく私の実家だった。 燃えているというより燃えていた、の方が正しかったかもしれない。
もう既に、鎮火作業を終えていたのだから。
佐上(19歳)
その後刑事さんがきて、私と町民達に事情聴取。
少しして、常習放火犯の仕業だと判明した。
家の中で昼寝をしていた母親達は、焼死体となって発見された。
信じられなかった。 子育てお疲れ様という言葉もかけられず、母親は逝ってしまった。
これからいっぱい楽しいことが待っていたのに、弟と妹も…
ポジティブ思考が取り柄な私だったが 死にたい という感情を身と心をもって知らされた。
佐上(19歳)
まもなく私は警察に渡され、 少しの間親戚の家に引き取られることになった。
佐上(19歳)
喋ることも食べることも出来ず、ただ天井を見つめるだけの毎日。
佐上(19歳)
だが、ふとした日の夜 目が覚めた。
佐上(19歳)
障子を開くと、皆別室で眠っている。
佐上(19歳)
佐上(19歳)
佐上(19歳)
タンスの中の布を適当に取り出し、 クローゼットのハンガーパイプに引っ掛ける。
佐上(19歳)
台に登り、結いた布を首にかけて
台を蹴った。
佐上(19歳)
全体重が首にかかる。
ギィィ……ギィィ……という音がなり、 そのうち意識が朦朧としはじめる。
顔がパンパンにはれて、うっ血する感じがとても不快で。
目の前が暗くなり、意識が切れる瞬間
だめよ、由奈。
まだ早いよ、お姉ちゃん。
佐上(19歳)
そうよ由奈。 悲しませて、辛い思いさせて本当にごめんね。
あなたが辛いのはわかるけど、まだあなたが来るのは早すぎるの。
病気、事故、殺人。 何がいつ起こるかなんて細かいことは誰も分からない。
未来のことは分からない分、楽しさもあるけれど 悲劇が起きる可能性だってその分ある。
私達は悲劇を被って身体を失ったけれど、 心はあなたのそばにいるのよ。
あなたの見る景色、聴く音色、ご飯の味。恋のトキメキだって 私達と全て共有しているの。
由奈。私達にもっと色々見せて欲しいの。
あなたの人生、未来。 人生という限りある物語をね…。
佐上(19歳)
佐上(19歳)
佐上母
弟
佐上(19歳)
佐上母
弟
佐上母
佐上母
佐上母
佐上母
佐上(19歳)
佐上(19歳)
佐上(19歳)
佐上母
佐上(19歳)
佐上(19歳)
佐上母
佐上母
弟
弟
弟
弟
弟
弟
弟
佐上(19歳)
弟
弟
妹
弟
妹
妹
妹
妹
妹
妹
妹
佐上(19歳)
佐上(19歳)
佐上(19歳)
弟
弟
弟
弟
佐上母
佐上母
佐上母
佐上(19歳)
佐上(19歳)
佐上(19歳)
気づけば私は床に落ちていた。 結んでいた紐が緩かったのだろうか。
だとしても、 この心臓が自然となり止むその時まで 生きていこうと誓った。
佐上
佐上
夢(かなえ)
人って見かけによらないなあ。
あの人なら、私の言うこと 笑わないで聞いてくれるかな?
少しだけ、私の中の価値観が揺らいだ気がした。
翌朝
佐上
夢(かなえ)
佐上
夢(かなえ)
佐上
夢(かなえ)
佐上
夢(かなえ)
夢(かなえ)
夢(かなえ)
指の水掻きを見ると、髪の毛がごっそり抜けていた。
佐上
髪の毛だって死んだ細胞だ。 いずれこうなることもわかっていた。
夢(かなえ)
佐上
佐上
佐上
夢(かなえ)
夢(かなえ)
一通り櫛で髪をとかしてみると、部分的に髪が抜けてしまった。皮膚もいたんでいる。
佐上
10分後
佐上
佐上
佐上
佐上
夢(かなえ)
夢(かなえ)
佐上
嬉しかった。 お母さんに似てるなんて、言われたことがなかった。
2人で暮らしているとき母親の友達の旦那さんに、似てなくてガッカリしたと直接言われたこともあった。
入院して2週間弱。 12月下旬に差し掛かり、雪も降ることが多くなってきた。
私はすることがなく、病院にある本を読んだり、ベッドの机で手紙や絵を書いていた。
夢(かなえ)
夢(かなえ)
すると突然 ガラガラガラ! とノック無しで勢いよく扉が開いた。
夢(かなえ)
佐上
憂一郎
千鶴(30歳)
夢(かなえ)
夢(かなえ)
3人がなんと、誕生日をお祝いに来てくれた。
夢(かなえ)
夢(かなえ)
表情筋もまともに動かせず、ぎこちない表情で頑張って笑顔を見せる
佐上
佐上
夢(かなえ)
佐上
千鶴(30歳)
千鶴(30歳)
夢(かなえ)
夢(かなえ)
2人でいる時は、お金が無くて買って貰えなかったくまのぬいぐるみ。 雑誌で見ていたのがバレていたのだろうか。
憂一郎
夢(かなえ)
夢(かなえ)
憂一郎
夢(かなえ)
夢(かなえ)
夢(かなえ)
ふと、横から視線を感じる。
佐上
夢(かなえ)
佐上
佐上
夢(かなえ)
千鶴(30歳)
憂一郎
夢(かなえ)
憂一郎
佐上
憂一郎
千鶴(30歳)
夢(かなえ)
夢(かなえ)
夢(かなえ)
夢(かなえ)
幸せな一日。 しかし、その時は刻一刻と迫ってきていた。