君がいるだけで…

クラスが歓声で包まれた。

私は、マスクの下で少しだけ微笑んだ

ボードがクルリとまわる。

皆の目線が白いボードに集まる

目をこする

しっかり見た。

思わず笑みがこぼれる

チラリと彼を見た

そう私は彼に

恋をしている。

そしてもう翌朝登校する時には気づいたら学校という場が

「退屈な場所」

から

「幸せな場所」

へと変わっていた

その日から授業中に彼の顔をチラチラとみるのが日課になった。

彼が私を見つめている。

触らなくてもわかる、

今私の顔は真っ赤だ。

思わず顔を覆い隠す

私は顔から手をはなした

思わず声に出してしまった

突然笑いだす彼をみて思わずマヌケな声を出してしまった

私はニヤケているのを隠すために

とっさにトイレへと駆け込んだ

走ったせいで心臓がバクバクなっている

それとも、この心臓の音は……

頰をパチンと叩く

鏡で見た私の顔はほんのり赤かった

今日で席替えをしてから1週間

あの後、特に何事もなく終わった

君が隣にいるだけで

幸せなんだ。