レトルト
うっしーおはよ!!
牛沢
何だお前テンションたけぇな
キヨ。
うっしーはよ!!
牛沢
え、なにお前も?
牛沢
二人して気持ち悪いな…
少し機嫌の悪そうな顔をして 俺たち二人の顔を見る。
キヨ。
さて何故でしょうか!
レトルト
当てたら昼おごるよ!
牛沢
マジか
牛沢
ちょっと本気出すわ
一生懸命考えている… ふりをしている。
牛沢
でもさ、俺ちょっとわかっちゃったんだけど
牛沢
お前ら付き合ってんだろ
キヨ。
お!?
レトルト
お!?
キヨ。
正解!
キヨ。
正解した牛沢さんにはカロリーメイトを差し上げます!!
牛沢
俺の昼飯それなの?
牛沢
ナメてるわー
牛沢
…てか
牛沢
マジの話?
キヨ。
マジだよ
牛沢
詳しく聞きたいんだど
牛沢
まず、どっちから告ったわけ?
レトルト
えーと…
レトルト
キヨくん、(仮)のこと言ったほうがいいんじゃない?
牛沢
どういうこと?
俺は今までの経緯を話した。
練習で付き合ってたことも
泣きながら告白されたことも。
レトルト
なんか誇張してない!?
レトルト
俺そんなに情けないことしてねーよ!
キヨ。
いやしてたって笑
キヨ。
顔グズグズで
キヨ。
『我慢できない!!』
キヨ。
って言ってたじゃん
牛沢
お前マジか…
レトルト
違うよ!?
レトルト
言ってない言ってない!!
キヨ。
嘘はいいからさ
キヨ。
その時のレトさんの必死さったら…
レトルト
忘れて!
レトルト
お願いだから!!
牛沢
はいはいいちゃつかないの
牛沢
俺どういう立場で見てればいいの?
牛沢
親の気持ちになればいいの?
レトルト
お前の子供ちゃうわ!
それでも、あんなことがあったおかげで俺たちは今付き合えている。
相談に乗ってくれた店長にもお礼を言わないとな…なんて考えていた。
相手の顔もわかってるし、冷やかされるのがオチだと思うけれど。
俺はこれまでのことを バイト先の店長にも話した。
キヨ。
ってことがあったんですよ
店長
えっ!?
店長
じゃあ今度赤飯おにぎりたくさん入荷させておくよ!
キヨ。
そういうのいいんで笑
店長
でもすごいじゃん
店長
俺あんまりそういうの偏見ないけどさ
店長
実際付き合うとなると大変そうだなって思うよ
キヨ。
まぁそれはあると思うけど
キヨ。
やっぱり好きなんで
俺のその言葉を聞くと 安堵の表情を浮かべた。
と思ったら、少しニヤニヤしながら 質問をしてきた。
店長
じゃあさ…
店長
ちゅーとかも、したってこと?
キヨ。
!!!!
店長
その反応は…
キヨ。
いきなり変なこと聞かないでくださいよ!
店長
変ってことはないでしょ
店長
で、どうなの?
キヨ。
…しましたよ
店長
フゥ~!!
店長
いいねぇアオハルだねぇ
キヨ。
そのノリうざいんですけど…
こうなることは薄々気づいていたけれど
周りから言われればそれなりに恥ずかしい。
レトさんに言った言葉とか そういうのを思い出して顔が熱くなる。
キヨ。
って感じでさ
キヨ。
案外みんな普通の反応だったよ
レトルト
普通も何も、それとなく話はしてたじゃん
レトルト
知ってたんでしょ?
うっしーもその店長も
うっしーもその店長も
キヨ。
うん
キヨ。
相談にも乗ってもらってたし
レトルト
なんて告ろうか、みたいな?
レトルト
キヨくんは見た目に反して一途だもんね
レトルト
ちゃんと考えてるじゃん
キヨ。
自分から好きになった人に告白するって初めてだったから
キヨ。
よくわからなくてさ
レトルト
そうだったんだね
レトルト
キヨくんモテそうだもん
レトルト
言われる方は慣れてそうだなぁ
キヨ。
まぁそこは…ね…
恋愛には不慣れなレトさんと
それなりに経験はある俺とじゃ
多少は価値観が違ったりするのかもしれないけれど
それでも頑張ってみようと思った。
明日、みかんゼリー持って遊びに行こうなんて考えたりして。
END.