チャイムが鳴った
皆が下校する
友達と帰る子
彼女と帰る子
色々いるけど
僕は
毎回一人で帰る
宮脇 泉
あつっ
夏
セミの音がうるさい
宮脇 泉
はぁ
たまに
考え事をしてると
こんなところまで来てしまう
宮脇 泉
帰るか
腰をあげると
同時に
目の前には
紫陽花のような
少女がいた
僕は
一瞬
自分の目を疑った
きれいな少女が
僕を見てるんだから
間には
数秒の沈黙が流れた
宮脇 泉
あ、の
ーーー
…
宮脇 泉
どうしたの?もうすぐ夜になるよ
宮脇 泉
名前は?
宮脇 泉
送ってあげようか?
ーーー
名前…
少女は
うつむいた
ーーー
名前…無い
宮脇 泉
え?
僕は
その言葉が発せられた時
僕の思考はぐるぐると
メリーゴーランドのように
回った
親がいないのかな?
いや
でも
どうして
制服着てるじゃないか
もしかして
―幽霊―
なわけないか
だってこの子は
手足透けてないよね…
ポケットの携帯が震えた
母だろうか
心配してるのかもしれない
早く帰らないと
でも
ここに少女を
置いていくなんて
声も、僕から掛けたし
宮脇 泉
あのさ
宮脇 泉
明日も来るから!
宮脇 泉
名前探すの手伝ってあげるよ
僕は手を差し伸べる
ーーー
…
少女は少しためらいながら
僕の手をとる
ーーーーーーー
これが
僕達の
最初の物語






