ひやり、冷たい風が首筋を伝う感覚で目が覚めた。
部屋の中はとても暗く、自分の手元すら見えない程だ。
インドが、ベッドに寝かせてくれたのかもしれない。そういえば、結腸内の精液達はすっかり綺麗になったみたいだ。
否、違う。ここは床だ。しかも、石造りの…
そこまで考えて分かった。此処は地下室だ。
起き上がり、覚醒した寝惚け眼で彼を見た。
大英帝国
イギリス
お兄様が帰ってきているということは、私が眠っている間に日付が変わったらしい。
大英帝国
お兄様は煙管の先に詰められた刻み煙草に火をつける。闇という言葉が似合うお兄様の瞳に見下ろされ、私は身を震わせた。
イギリス
大英帝国
お兄様に頭を踏みつけられ、気が付く。
床に横たえている体を起こそうとした時だった。
じゃらり、金属音で気が付く。今まで気が付いていないのが可笑しい。手枷が掛かっている。
何とか後ろ手で起き上がろうとするが、如何せん体が硬いので上手く起き上がれない。
大英帝国
腕を踵で踏まれる。幼子の柔らかい二の腕に、お兄様の硬いヒールが刺さる。
イギリス
大英帝国
お兄様が冷たく言い放つと、踵が更に肉を抉った。
イギリス
お兄様は煙を吸い込むと、何かを思いついたように煙管の中身を灰皿に出した。
大英帝国
インド
部屋の角で佇んでいたインドが、お兄様の言葉で命が宿ったように動き始めた。
昨日はお兄様が居なかったから優しかったインドも、今日はそうもいかない。
勝手に裏切られた気分になり、床に項垂れる。
大英帝国
お兄様に腹を蹴飛ばされる。三角に尖った靴の先が刺さって、肋骨が揺れた。
イギリス
惨めに縮こまり、涙目で謝罪する弟を見下ろす。その冷酷な瞳が恐ろしくて、また身震いした。
大英帝国
お兄様は足先で私を起き上がらせると、私の眼前に靴を突き付けた。
大英帝国
私は迷うこと無く靴の裏を舐め始めた。土なぞ食い慣れている。
大英帝国
変わらず靴の裏を舐め続ける私の事を、指差して大声で笑い始める。どうやら、お兄様の視線の先にはインドが居るようだ。
大英帝国
インド
気まずそうに答えるインドに、お兄様は高笑いを上げる。
大英帝国
インドは苦笑いを浮かべながら、鋸を持ってただ佇んでいるだけだった。
コメント
4件
屑すぎて最高なんじゃ(・ิω・ิ)