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心臓

心臓

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心臓

♥

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2019年02月09日

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ハナト

なぁ、雪峰。

雪峰

なに?

ハナト

知ってるか?

ハナト

心臓貰いの噂。

雪峰

何それ?

ハナト

晴哉なら知ってるだろ。

ハナト

な!晴哉!

晴哉

あぁ。

晴哉

知ってるぜ。

雪峰

何なの?その心臓貰いっていうやつ。

晴哉

心臓貰いっていうのは、

晴哉

単なる噂話なんだけど、

晴哉

岩崎山の中に祠があるんだ。

晴哉

その祠を触ってしまったものは、

晴哉

心臓を奪われるんだ。

ハナト

っていう話。

ハナト

どう思う?

雪峰

なんか、面白そうね。

サナカ

そんな事言うの、雪ちゃんだけだよ。

雪峰

あら、サーちゃん。

晴哉

サナカは、どう思う?

サナカ

私は、怖くて聞く気もない。

ハナト

はは、だろうな。

雪峰

ねぇねぇ!

ハナト

ん?

雪峰

その噂話、実際に試してみない?

サナカ

え……

サナカ

本気で言ってるの?

雪峰

えぇ。

晴哉

でも噂話だし、大丈夫なんじゃないか?

ハナト

本当とはまだ決まってないし。

ハナト

いいかもね。

雪峰

大丈夫よ!サーちゃん!

雪峰

私がいるでしょ?

サナカ

まぁ……そうだけど…

雪峰

じゃ、そういう事で決まりね!

ハナト

オッケー!

晴哉

頑張ろう、サナカ。

サナカ

晴くん……

数日後

ハナト

着いたぞー!

晴哉

ここが岩崎山か。

雪峰

ずいぶん、立派な山ね。

サナカ

そうだね。

ハナト

この山の中に祠があるんだろ?

ハナト

晴哉。

晴哉

あぁ。

雪峰

とりあえず、その祠を探しましょ。

雪峰

話はそれからよ。

サナカ

うん。

ハナト

じゃあ、行こう!

岩崎山

雪峰

どこにあるのかしら……

晴哉

探し始めてから、30分ぐらいたってるけど…

雪峰

そろそろ体力が限界だわ……

ハナト

おーい!

ハナト

晴哉!雪峰!

サナカ

こっち来てー!

サナカ

祠あったー!

雪峰

ホント!?

晴哉

分かった!今行くー!

雪峰、晴哉 到着

ハナト

ほら、これ。

サナカ

噂の祠だよ。

晴哉

ホントにあったのか。

雪峰

意外だわ。

サナカ

雪ちゃん、ホントにするの?

雪峰

もちろん。

雪峰

ここまで来たからには、

雪峰

引き返すわけにはいかないわ。

ハナト

じゃあ、始めるか。

晴哉

おい、待てよ。

ハナト

どうした?

晴哉

祠に触るのは誰にするんだ?

ハナト

え、そりゃ

ハナト

雪峰に決まってるだろ。

雪峰

は?

雪峰

何であたしなの?

ハナト

え!違うのか!?

雪峰

晴哉に決まってるでしょ!

晴哉

俺かよ!

晴哉

言い出したの、お前だろ!

雪峰

女にやらせるの?!

雪峰

おかしいじゃない!

ハナト

ちょっ二人共…

雪峰

ハナトは、黙ってて!

雪峰

なんとか、言いなさいよ!晴哉!

晴哉

んだとぉ!

サナカ

喧嘩はやめて!

サナカ

なんでそんな些細な事で

サナカ

喧嘩になるの?!

雪峰

サーちゃん…

晴哉

サナカ…

ハナト

サナカの言うとおりだ。

ハナト

二人共、落ち着け。

雪峰

そうね……

雪峰

ちょっと熱くなりすぎたわ…

雪峰

ごめんなさい……

晴哉

俺も…すまん……

サナカ

次からは、喧嘩無しね!

晴哉

あぁ。

ハナト

さ!

ハナト

気を取り直して!

ハナト

誰が触る?

雪峰

私が触るわ。

ハナト

そうか。

ハナト

じゃあ雪峰、

ハナト

準備はいいか?

雪峰

えぇ。

ハナト

3,2,1…

雪峰

えい!

ピトッ

雪峰

触ったわよ。

晴哉

何も起きないな。

サナカ

やっぱりただの噂話だったんだよ!

ハナト

結果も分かったことだし!

ハナト

帰りますか!

晴哉

だな。

雪峰

そうね。

サナカ

帰ろう!

帰り道

晴哉

ぁ…そうだ、雪峰……

晴哉

って、うわあああ!!!

ハナト

おい!

ハナト

ビビらせんなよ!

ハナト

うわああ!!

サナカ

いやあああ!!!!

雪峰

何よ…

ハナト

お前…雪峰……

サナカ

心臓が……

雪峰

え……?

雪峰

きゃああああ!!

雪峰

ぶふっ

バタッ!

サナカ

雪ちゃん……?

晴哉

おい!雪峰!

晴哉

しっかりしろ!

ハナト

雪峰ー!

サナカ

いやあああ!!!!

ピーポーピーポー……

雪峰は、心臓のところに ポッカリと穴が空いており

その後、血を吐いて亡くなった。

ハナト

なぁ……晴哉…

晴哉

なんだ……?

ハナト

俺とサナカさ、

ハナト

帰り道の途中、

ハナト

どこからか視線を感じたんだ。

ハナト

サナカが、すごい震えてたから

ハナト

どうした?って聞いてみたら…

ハナト

誰かに見られてるような気がして怖い……

ハナト

って言ってたんだ……

ハナト

その時、俺もしてて……

ハナト

晴哉に心配させちゃいけないって言って、

ハナト

黙ってたんだ…

晴哉

そうだったのか……

晴哉

もしかしたら、それ……

ハナト

岩崎様……

晴哉

かもしれないな……

晴哉

俺らが祠に触ったから、

晴哉

怒ったんだろう。

ハナト

だから、雪峰の心臓を

ハナト

奪ったのか……

晴哉

かもな……

岩崎様というのは、岩崎山の神様。

もちろん、人間ではない。

いつもどこかで 山を見張っているのだ。

昔からそう伝えられている。

雪峰が触った祠は、 岩崎様の祠。

祠をめちゃくちゃにされて 怒っているのだろう。

だから、雪峰の心臓を奪ったのだ。

いわゆる、天罰というものだ。

もうこの事件に懲りて

岩崎山に入ることは、禁止されている。

だが今でも、岩崎様は見張っているだろう。

山だけではない、 人間も。

大人になった今でも、

誰かの視線を感じることが 多数ある。

行かなければ良かった。

そう思う、俺達だった。

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