渡さない!

放課後

本格的に文化祭の準備が始まった

私の前にある服は

まさに

メイド服

私のために？

作った…？

そう、思うと

着たくない

とは、言えない

お〜い！

○○さ〜ん！

私が、見に行きたいところ

そこは…

好きな人がいる場所

yanくんと、rnがいる教室を

廊下から、眺める

yanくんを、探していると

ある、女子が、

yanくんの方向へ、駆け寄って行って

肩をトントンと、優しく叩いて

何を見せてるのかは、見えないけど

yanくんが、笑顔でいることは

分かる

あの女子は、嬉しそうに笑って

って

その笑顔で

yanくんは…？

心、動いちゃった？

そう、考えると

辛くなって

胸が、ざわつくというか

モヤモヤするというか

何、この気持ち

……モヤモヤ…？

その気持ち、

前、なったことがある気がする

前、心にモヤがかかったような覚えがある

てことは、今私…

嫉妬…してんの…？

いや、そんなはずない

だって、だって…

チラッと、さっきの女の子を見る

すると、まだ二人で話してて

段々と、目に涙が

やばい

なんか、涙が溢れそう

そういえば

前、皆で映画を見に行って

ホラー映画で怖くなって泣きそうになった時

yanくんの腕に、抱きついたんだっけ

それで、私…安心したんだっけ…？

前の、電車の時も

結局、yanくんが守ってくれてたんだっけ…？

前のホラゲーをした配信も

yanくんが、落ち着かせてくれたんだっけ…？

今までの

色々な思い出が

溢れ出してくる

思い返すと、私…

沢山、yanくんに助けられた

なら、今度は、

私が…私が…

私一人で

yanくんを、喜ばせたい

今までの恩、全て

文化祭最終日に

返すんだ

今のこの気持ちと

この関係を終わらせよう

これで…恩を返せるか

yanくんが喜んでくれるか分かんないけど

でも、

決めた

私…

yanくんに

告白するから