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ボスキと主様

第79話 - 第79話菜の花フェスティバル第2章～ラムリと主デート編～

2025年04月16日

#悪魔執事と黒い猫

#ボスキ・アリーナス

aimer(エメ)

翌日

ナック

おはようございます。
主様。

主

おはよう。ナック。

ラムリ

おはようございます!
主様!

主

おはよう。ラムリ。

ボスキ

おはよう。主様。

主

うん。おはよう。
ボスキ。

フルーレ

みなさん、本日はわざわざお越し下さってありがとうございます。

そう、頭を下げるフルーレにみんなはそれぞれに答える。

ナック

フフフ…。いえいえ、
主様のお望みとあらば、私はどちらへでも参りますよ。

主

あ、ありがとう///
ナック////

ラムリ

ちょっ、ナック抜けがけしないでよね！
主様!ボクも主様のためならどこへだって行きますし、連れていきますよ!

主

う、うん…。ありがとうね///ラムリ///

ボスキ

それで、ここが潰れそうな旅館なのか？主様。

主

うん。そうなの。このまま行くと来月には閉めちゃうらしくて。でも、なんとかならないかなって…歴史も長い旅館だし…温泉だって気持ちよかったし、料理も懐かしい味がする料理で…なくなるなんてもったいないところなんだよ。
だから…。

ボスキ

わかった。まずは、中を見る。外見はさっき、
ざっと見てきたからな。

主

よろしくね。

主

(さすがボスキ…///)

ナック

私は、こちらの旅館の
女将の方から帳簿を拝見させてもらいに行って参りますね。

主

うん。よろしくね。

ラムリ

ボクは、まだやることないし…。そうだ!主様!ボクとこれから菜の花畑にデートに行かれませんか？

主

え、あ、えーと…。

といい、ラムリ以外のみんなを見る主。

ボスキ

いいんじゃねぇか。俺とナックはやることあるが、ラムリは俺たちの仕事が終わってからが本番だしな。それに俺たちが旅館を見てる間、主様も暇だろ？遠慮せず、行ってきてくれ。

主

ボスキ…。

ナック

そうですね。ボスキさんのおっしゃる通り、私たちが作業している間にどうぞ、楽しまれてきてください。

主

ナック…。

フルーレ

俺も微力ながらナックさんとボスキさんのお手伝いをしますので、主様はラムリさんと楽しまれて来てください。

主

フルーレ…。

ラムリ

みんなこう言ってますし、行きましょう!主様!

主

でも…。

ボスキ

フルーレも行ってきていいんだぞ？

ナック

はい。私たちは大丈夫ですよ。

フルーレ

いえ、俺からみなさんにお願いしましたから、
最後までつきあいます。それに、俺は十分、昨日、主様と楽しみましたから…////

主

フルーレ…////

ボスキ

(やったんだな。昨日。)

ナック

(致したのですね。
昨日。)

ラムリだけは、その意図が読めず、主とフルーレが菜の花フェスティバルでたくさん遊んだことを言っているのだと思っていた。

ボスキ

行ってこいよ。主様。

ナック

はい。行ってきてください。主様。

主

わかった。
じゃぁ、行ってくるね。

ボスキ

あぁ。

ナック

フフフ…。
行ってらっしゃいませ。主様。

フルーレ

行ってらっしゃいませ。主様。

ラムリ

では、行きましょう!
主様!

そういうと、ラムリは主の右手をとり菜の花フェスティバルの会場へと主と共に歩いていく。その後ろ姿を見送った後、残りの3人は旅館の中へと入っていく。

菜の花フェスティバル会場

ラムリ

主様は、昨日、どちらをご覧になられましたか？

主

えーと。参道に沿って菜の花を見て、フルーレと写真をとったかな。

ラムリ

それなら、あちらの出店通りは行かれていませんか？

主

そうだね。食事も旅館で出来たから、そっちは見てないよ。

ラムリ

では、せっかくなので、あちらから見て行かれませんか？

主

うん!そうする!

ラムリ

はい!

そして、手を繋いだまま主はラムリと出店通りへ向かう。

出店通り

ラムリ

主様!あちらに主様のお好きないちご飴がありますよ!

主

え？本当？！

ラムリ

はい!行きましょう!

主

うん!

ラムリは以前、主がみなと祭りに行った時の話を聞き、主の好きなものを聞いていた。そして、それを覚えていたのだ。

いちご飴を売る店員

いらっしゃいませ。

ラムリ

主様!何個食べられますか？

主

ひ、1つでいいよ///

ラムリ

ご遠慮しなくても大丈夫ですよ？ちゃんとボクが出しますから!

主

ありがとう。でも、本当に1つで大丈夫だよ///

ラムリ

わかりました!
では、いちご飴を1つください!

いちご飴を売る店員

はい。こちらからお1つどうぞ。

ラムリ

どちらがよろしいですか？主様!

主

え、えーと…。

と悩む主にラムリが1つのいちご飴を指さし

ラムリ

こちらなんていかがですか？他より大きいですよ!

主

う、うん…///
なら、それにする///

主

(そんな大きな声で…周りから食いしん坊だと思われちゃうよ///)

ラムリ

はい!では、こちらもらっていきますね!

というとラムリは店員に料金を渡し、いちご飴を1つとると主の前に笑顔で差し出す。

ラムリ

どうぞ!
お召し上がりください!
主様!

主

あ、ありがとう///

そして、恥ずかしがりながら、ぺろぺろいちご飴を舐める主の舌がチラリと見えラムリは以前の主との情事を思い出す。

ラムリ

……/////

主

ラムリ？

ラムリ

あ、はい!
いかがされましたか？

主

あ、いや、何かあるとかじゃないけど、ボーとしてたからどうしたのかな？って。

ラムリ

な、なんでもないです!////それより、主様!
あちらに射的もありますよ!主様は射的がお得意だってお聞きしましたよ！
ぜひ、お見せ頂きたいです!

主

(なんか、話をそらされたような…。
まぁ、いっか。)

とあまり気にせず、ラムリに連れられ射的のブースへ主は向かった。

一方、旅館では

ナック

ふむふむ。帳簿に問題は見られませんね。むしろ、こんなに切り詰めてよく今まで続けて来られたものだと感心してしまいますよ。素晴らしく
クリーンな帳簿です。

フルーレ

そうなんですか？

ナック

はい。今どき珍しい程にクリーン過ぎて逆に裏帳簿などを疑ってしまいますが、この建物を見る限り、それはないでしょう。むしろ、できる余裕があるのなら、現状この様なことにはなっていないでしょうしね。

フルーレ

…それなら、なぜ客足が遠のいてしまわれたのでしょうか。

ボスキ

1つあげるなら、
立地だろうな。

フルーレ

ボスキさん。

ナック

見てまわられたみたいですね。

ボスキ

あぁ。確かに菜の花フェスティバル会場からここは割と近いが、来る途中の道は狭い上、坂の上にこの旅館はある。
そして、何より周りの木々があるせいで、旅館の外壁の色が薄いこの旅館は目立たねぇから気づかれずらくなっていやがる。

フルーレ

そうだったんですね。

ボスキ

あぁ。あとは、わざわざここに来るよりも菜の花フェスティバル会場の真横にあるホテルに泊まる客の方が多いんだろうな。

ナック

帳簿に問題がない以上、手直しをするとなれば、外観とあとは看板の設置などでしょうかね。

ボスキ

だろうな。

ナック

そうなると、塗料や看板を設置するために必要な書類を集めることですが。塗料もそれなりにかかりますからね。屋根だけならまだしも、外壁もとなるとかなりかかってしまいますから。今ですら、このように切り詰められた帳簿の状態では、そこまでは手が回らないでしょうね。

ボスキ

仮に、それらが全てクリアできたとしても、跡継ぎがいないなら今いる女将さんの代で終わらざるおえないだろ。

フルーレ

それじゃ…このまま何も出来ないんでしょうか…?

ボスキ

………。

ナック

………。

神妙な顔つきをする二人を見てフルーレも落胆する。

フルーレ

そんな…。

旅館の女将

みなさん、色々と考えて下さりありがとうございます。でも、もう、良いのですよ。私もこの旅館も長い歴史の中、色々なお客様と出会い別れ、たくさんの時を刻んで参りました。そして、その分の思い出もこの胸の中にたくさんあります。それだけで、私は十分幸せなのです。

フルーレ

女将さん…。

ボスキ

すまねぇ。

ナック

申し訳ありません。

旅館の女将

いえいえ。良いのです。
どんなものにも、はじまりがあれば、いずれ終わりがあるものです。
それが、今だっただけのこと。ただそれだけなのですよ。

フルーレ

すみません…。

旅館の女将

ふふっ。
最後に来てくださったお客様があなた方で良かったと私は思っています。こんなに一生懸命、当旅館を考えてくださるお客様で。それだけで、私もこの旅館も救われました。ありがとうございます。どうぞ。残りの時間は、ごゆるりとお過ごしくださいませ。

そういうと女将は、ボスキたちがいる部屋から立ち去る。

フルーレ

本当にもう…どうにもならないんでしょうか…？

ナック

1つだけ、考えがないこともないですが…。

フルーレ

教えてください!

ボスキ

ナック。お前、
まさか…!

ナック

はい。ルカスさんを通してグロバナー家当主のフィンレイ様にご相談することですね。

フルーレ

ナック

ですが、そのためには、将来、利益となるお話でなければ却下されるのが目に見えてわかります。ですから、こちらの旅館に暫く泊まって、利益となるポイントをできるだけ多くまとめる必要性があります。

ボスキ

それなら、屋敷に連絡入れて2,3日泊まって、
そのポイントとやらをまとめるか。

フルーレ

はい!俺、お屋敷にご連絡を入れてきます!

ナック

はい。お願いしますね。フルーレくん。

そして、急いで連絡に向かうフルーレを見送り、ボスキとナックは話す。

ボスキ

ナック。

ナック

はい。ボスキさん。

ボスキ

数日泊まるなら、交代で主様とデートをするのはどうだ？

ナック

フフフッ…。私も同じことを考えておりました。

ボスキ

決まりだな。

そして、2人は、主とどんなデートをしようかと考えるのであった。

出店通り

射的を楽しんだ後、輪投げ屋へ行き、たこ焼き屋と一通り楽しんだ主とラムリ。そして、2人で歩いていた時、主がある一店の店の前で立ち止まる。

主

…………。

ラムリ

主様？あ、花火ですね!
いいですね!買って行って、夜、ご一緒に花火をされますか？

主

いいの？

ラムリ

はい!もちろんです!主様!

主

でも、どうせなら、みんなで花火したいな…。
ダメかな？

ラムリ

いいですよ!では、たくさん買っていきましょう!

主

うん!ありがとう!
ラムリ///

そして、ラムリと共に花火を選んだ主はラムリに花火を買ってもらう。

主

ありがとう。ラムリ///

と笑顔の主にラムリも笑顔になり

ラムリ

主様のその笑顔が見られるなら、ボクはなんだってしてみせますよ！

主

ラムリ…。うん。私もラムリの笑顔が見れるならなんだってするよ!って言っても、私ができることなんて大したことないけどさ。ははっ。

ラムリ

そんなことはないですよ!
ボク、主様とご一緒にこうやっていられることが幸せですから!

主

ラムリったら…////

と照れる主に

ラムリ

主様は可愛いです!

主

//////

ラムリ

主様!
次は、どちらへ行かれますか？

主

どうしようか？///

と再びどこへ行くか話し合う主とラムリであった。

一方、旅館のボスキたちが泊まる和室

ボスキ

まずは、窓からの景色だな。木々を多少整えれば、菜の花畑が見えるこの立地の良さは売りになるだろ。

ナック

そうですね。あとは、お料理ですね。コストを最小限に抑えているにも関わらず、これだけの数のお料理と確かなお味を出せるというのは並大抵の者には務まらないでしょうからね。

フルーレ

温泉もです。源泉かけ流しで数種類もある温泉はそれぞれ効能も違うんです。そして、露天風呂に関しては、温泉の方だけでなく、部屋によってはその部屋についてある場所もあるそうです。

パッと見のポイントをあげていく3人であった。そして…。

ボスキ

今上げられるのは
このくらいだな。

ナック

そうですね。

フルーレ

恥ずかしながら、俺もです。

ボスキ

やることねぇなら、俺はその辺、散歩してくるが…。

ナック

良いのではないですか？私は、温泉にでも入りましょうかね。

フルーレ

では、俺は…。お部屋で
主様のお帰りをお待ちします。

そして、3人はそれぞれに行動をし始めた。

一方、主とラムリはというと出店通りを一通り見たあと、菜の花の参道を共に手をつなぎながら歩いていた。

ラムリ

綺麗ですね!

主

そうだね。

主

(ラムリは、今日デートの予定じゃなかったから、なんか新鮮だなぁ…///)

ラムリ

(○○さんとのデートが繰り上がるなんて、こんなうれしいことはないよ!///)

主

いっ…!

ラムリ

主様？どうしました？

主

あ、ううん。
なんでもないよ！

ラムリ

そうですか？あ!あちらに菜の花で作る石鹸の体験ができるところがありますよ!行きませんか？

主

うん!

主

(あそこまでなら、ゆっくり歩けば大丈夫だよね…。)

この時、主は昨日と今日でたくさん歩いたことにより右のアキレス腱あたりに靴擦れをおこしていた。

そして、ゆっくり歩くも自然と右足を庇う歩き方になっていた主に気がついたラムリが主に慌てて声をかける。

ラムリ

主様!少し失礼しますね！

そういうと、主をフワッとお姫様抱っこするラムリ。

主

ラ、ラムリ？！////

ラムリ

足が痛いんですよね？

主

え…う、うん…。

ラムリ

いつからですか？

主

さっき…。

ラムリ

すみません。気づくのが遅くなってしまって、大丈夫ですか？

主

うん…///でも、流石にこれは…恥ずかしいよ…////

ラムリ

少しだけ我慢してください!そのまま歩いていたら、もっと痛くなってしまいますから!とりあえず、旅館へ戻って手当しましょう!

主

うん…////わかった///

そういうとラムリは、そのまま踵を返し旅館へと急ぐ。

主

(ラムリって…こういうとこ大胆だけど…カッコイイな…///)

ラムリ

(ボク…なんでもっと早く気づいてあげられなかったんだろう…。○○さんは、あまり体がお強くないことはわかっていたのに…。)

それぞれが、胸の内でそんなことを思う中、ラムリと主は旅館へ到着した。

主が泊まる旅館の和室

フルーレ

あ、おかえりなさい…って、主様!!どうされたんですか？！

主

あ、ただいま。
フルーレ。
あ、えーとね…。

ラムリ

ボクがいけなかったんです!主様、ごめんなさい!
あまり体がお強くないことをわかっていたはずなのにっ…!たくさん歩かせてしまって、それで足を痛められてしまって…。

フルーレ

俺、消毒薬と絆創膏を持ってきていますから、とってきます!!主様、少しお待ちくださいね。

と申し訳なさそうにいうラムリと消毒薬と絆創膏を部屋の隅に置いてあるカバンに取りに行くフルーレ。そして、ラムリは主を座布団におろし、座らせると両足の靴を優しく脱がし、靴擦れをしてしまった右足の靴下を優しく脱がす。

主

っ…///

ラムリ

すみません!痛かったですか？

主

あ、ううん!そうじゃなくて…////

主

(こんな心配してくれてるラムリの手が足に触れて感じちゃったなんて…とてもじゃないけど言えない!///)

ラムリ

すみません。主様。無理をさせてしまって。でも、痛いなら痛いって言ってください。これ以上我慢しないでください!

主

あ、うん!本当に大丈夫だよ!ちょっと靴擦れしただけだし、すぐ治るよ。それに、ここの温泉、擦り傷にも効くみたいだし。

と慌ててラムリに気にしないよう言う主。

フルーレ

お待たせしました!
俺が手当します。

というとラムリと交代でフルーレが手際よく主の右足のアキレス腱あたりを消毒し、絆創膏を貼る。

フルーレ

これで、もう大丈夫ですよ。
すみません。慣れない靴で昨日、俺があんなに主様を歩かせてしまったせいですね。

主

そんなことないよ！
本当に大丈夫だから!

ラムリ

それをいうなら、ボクだって昨日、リボンくんと主様がどんなことをしたのか聞かずに主様を歩かせてしまったから…本当にごめんなさい!主様!

主

昨日…////

フルーレ

…///

昨晩の告白や情事を思い出す主とフルーレは自然と赤面して何も言えなくなってしまう。そこへ、ちょうど、散歩を終えたボスキと温泉から戻ったナックが部屋へと入って来る。

ボスキ

ん？主様、帰ってたのか？

主

あ、ボスキ、ただいま。

ナック

主様、おかえりなさいませ。ところで、ラムリとフルーレくんは主様を取り囲んで、何かあったのですか？

主

ただいま。ナック。実は、私が靴擦れしちゃって、手当してもらってたの。

ナック

大丈夫ですか？!

主

あ、うん。大したことないよ。

ボスキ

本当にか？また、無理してんじゃねぇだろうな？

主

ほ、本当に大丈夫だよ!

ラムリ

ボクがついていたのに…。

主

ラムリも気にしないで!本当に大したことないから!

ナック

大したことですよ!美しい主様のおみ足を傷つけるなど執事としてあってはならないことです!

ラムリ

ナックに言われなくたってわかってる!
そんなこと…。

フルーレ

俺がいけないんです!ラムリさんは悪くありません!俺が昨日、まだ慣れていない靴でたくさん主様を歩かせてしまったので!

とラムリを庇うフルーレやラムリに叱咤するナックにボスキがため息を着く。

ボスキ

はぁ…。主様が大丈夫だって言ってんなら大丈夫だろ。それに、そんな雰囲気でいる方が、主様に気を遣わせるんじゃないのか？

と場を落ち着かせ、いつも通りのボスキが主のそばに来ると主の目線に合わせ、フルーレとラムリの間でしゃがむ。

ボスキ

本当に大丈夫なんだろ？

主

うん。

ボスキ

なら、この後、主様は俺らと何したい？

主

みんなでご飯食べて、温泉入った後に花火したい!今日、ラムリに花火買ってもらったから。

と笑う主の頭を左手で撫でるボスキは笑うと言う。

ボスキ

わかった。じゃぁ、何食べるか選ばないとな。

フルーレ

主様…。

フルーレ

(俺がそれしたかったな…。でも、一瞬で〇〇さんを笑顔にしちゃうボスキさんには、敵わない…。でも、いつか、必ず〇〇さんを俺だけしか見れないようにします!)

ラムリ

主様!こちらメニューです!どれに致しますか？

といつの間にかメニューを手に主へ見せるラムリ。

主

う〜んとね…。

ラムリ

(ボスに先越されちゃったけど、〇〇さんが笑顔になってくれて良かった!)

ナック

フフフッ…。慌てなくてもお時間はたっぷりありますよ。主様。ごゆっくりお選びください。

そして、いつの間にか主の近くに来ていたナックが微笑みそう告げる。

そして、温かな雰囲気に変わり主も安心し、料理を選ぶと他の執事たちにも料理を選んでもらいみんなでワイワイご飯を食べ終えると1人温泉へと主は入る。

女湯

カポンッ

チャプンッ

主

っつ～。やっぱり、ちょっとしみるな～。でも、しみるってことは、効いてくれるかな？

と笑うと今日のみんなを思い出す。

主

ラムリかっこよかったな…///あんな人たくさんいるのに気にせずに私の事、軽々とお姫様抱っこなんかしちゃってさ…////

主

(ラムリの胸板とか腕の筋肉とか…以前、したことあるとはいえ、それでも、ドキッとしちゃったな…////)

主

それに、フルーレもぱぱっと手当してくれて、やっぱり手先が器用ですごかったな…。

主

(でも、そんなフルーレと昨日、私…しちゃったんだよね…？////なんか、実感わかないけど…///
昨日のフルーレ…///)

主

男らしかったな…////

主

それに、さっき、雰囲気悪くなった時、ボスキがフォローしてくれなかったら、私だけじゃどうにもできなかったし…やっぱり、ボスキはすごいな…。

主

(暫く、みんなで泊まりって言ってたけど、ボスキともデートしたり…夜しちゃったりするのかな…?////そうなったら…///)

主

キャーキャー！絶対、平常心でいられないよ～！////

パチャンッパチャンッ

と温泉ではしゃぐ主。

主

ナックともデートしちゃうのかな？///そういえば…。

回想

ナック

はい///今は我慢致しますが、治りましたら覚悟しておいてくださいね///
はぁ…////

現在

主

って言ってたよね…///
治ってからの2回目の
デートだもんね…///

主

(どうしよう…私、期待しちゃってる…///)

主

もう、私、えっちすぎるよ～…////

主

(みんなに幻滅されたりしないかな…？ボスキは大丈夫だろうけど、ナックやラムリ、フルーレに幻滅されたら…。)

主

つら～…。

喜怒哀楽が激しい主であった。

一方、男湯

主が温泉に行き、しばらくしてからナック以外の3人、ボスキ、ラムリ、フルーレは温泉に入りに来ていた。

カポンッ

チャポンッ

チャプンッ

ザバーー

3人が温泉に入り、温泉の湯が床を流れていく。

ボスキ

はぁ～。いい湯だな…。

フルーレ

は、はい…///

ラムリ

ふぅ～。体にしみる～!
主様は、大丈夫かな？
痛められた足がしみたりしてないかな？

ボスキ

多少は、しみるだろうが、大丈夫だろ。それに、主様は、恐らく、今、別のことを考えていると思うがな。

フルーレ

別のことですか？

ラムリ

何なに？主様、何考えてるのかわかるの？！ボス!もしかして、ボクのことだったりして～///

ボスキ

俺たちと夜、ナニするかを考えてそうだけどな。

フルーレ

/////

ラムリ

え？花火でしょ？主様、すごく楽しみにしていたし!

ボスキ

まぁ、それもあるだろうが…。

ラムリ

え？なんなの？！

フルーレ

ラ、ラムリさん…
それ以上は…////

ラムリ

え？何？リボンくんは、何かわかるの？！

フルーレ

…あ、えーと…///

ボスキ

あの主様だぞ？全員彼氏で夜、することっつったら、決まってんだろ？

フルーレ

ボ、ボスキさん!!///

ラムリ

あ、そういうこと…///
ボクは、主様が望むなら全然問題ないよ!

フルーレ

…お、俺はみんなでするとかはちょっと…////

ボスキ

それは、主様次第だな。つっても、フルーレは昨日、主様を抱いたんだろ？

ラムリ

え？そうなの？！リボンくんずる～い!ボクだって主様が大好きなのに!

フルーレ

…そ、そういうデリカシーのないことは、聞かないでください////

と男同士の会話に花を咲かせるのであった。

そして、主は温泉からあがり部屋へ戻ってくると、一息つくナックが部屋で1人、外を眺めていたが、すぐに身なりを整え、主をむかえる。

ナック

おかえりなさいませ。
主様。

主

ただいま。あれ？
みんなは？

ナック

温泉に行かれていますよ。

主

そうなんだ。なら、今って、2人きりなんだね…///

ナック

そうですね…////

主

/////

ナック

/////

2人は妙にお互いを意識してしまい、一瞬無言になるが、ナックがすぐに主へ声をかける。

ナック

喉がかわかれていませんか？冷たい麦茶をご用意してありますが。

というと部屋の冷蔵庫から麦茶を取り出す。

主

あ、うん///飲む。

ナック

かしこまりました。

そして、自然とローテブルがある場所の座布団に腰を下ろす主の前へコップに入れた麦茶を差し出し、横にナックも姿勢を正して控えるように座る。

主

そんな、かしこまらないで。今は、屋敷じゃないし、誰も見てないから。

ナック

ありがとうございます。では、少しだけ、足をくずさせていただきますね。

主

うん。楽にしてて。あと、名前で呼んでもここなら大丈夫だよ？

ナック

はい。わかりました。○○さん。

主

う、うん…////
ナック…あのね…////

ナック

はい。いかがされましたか？○○さん。

主

(ナックと今、2人きりだから…妙にあのことを意識しちゃう…。)

主

ナックは、あれから背中大丈夫？

ナック

はい。お陰様で、もう何ともございませんよ。
ご心配をおかけしてしまい、申し訳ありません。

主

あ、全然!
だって、私が、落ちてなきゃ、ナックはあんな大怪我をすることもなかったんだもん。本当にごめんね。

ナック

○○さんがお気にされるようなことはありませんよ。あれは、私の不注意ですから。それに…。

というと、主の耳元に顔を寄せ、小声でナックは呟く。

ナック

とても刺激的な日でした。

主

も、もう…////
ナックったら!///

ナック

フフフッ…。○○さんは本当に可愛らしいですね。

主

ナックは、その…あの日言ったこと覚えてる…？////

ナック

はい。覚えていますよ。

主

//////

主

(覚えてたんだ…////
じゃぁ、ナックもしたいって言ってきたりするのかな…?////)

ナック

〇〇さん、私はあなたのナイトですよ。いつでも。あなたが求める場所ならどこへでも駆けつけます。と私は○○さんにお伝えしました。
ですから、また、何かありましたら、いつでも私をお呼びください。

主

う、うん///

主

(そっちの方を思い出したのね…////なんか、恥ずかしい…///私ばかり、意識しちゃってるのかな？///)

ナック

○○さん？

主

あ、なんでもないの!
気にしないで!////

ナック

(もしや、○○さんは、私が言ったもう一つのあの言葉の方を意識されているのでしょうか？///)

ナック

○○さん…///

主

は、はい!///

ナック

私に迫られるのではないかと意識をされておられるのですか？///

主

!!/////

ナック

(図星ですか///
わかりやすい方ですね。○○さんは///)

ナック

大丈夫ですよ。おみ足を痛められている○○さんに迫るほど、私も落ちぶれてはおりませんから。

そういうと、主の頭を撫で微笑むナック。

主

ナ、ナックは、その…私とそういうことしなくてもいいの？////

ナック

逆に○○さんはしたいのですか？///

主

…//////

ナック

(したいのですね…///そう思っていただけるのは私も嬉しいですが…。)

ナック

おみ足が治りましたらにしましょうね///
大丈夫です。お待ちしておりますから。

主

うん///
あの時と逆になっちゃったね。

ナック

フフフッ…。そうですね///
悶々として耐えていた私のお気持ちが少しは、○○さんもお分かりになられるかもしれませんね。

主

ナックのイジワル!////

ナック

フフフッ…///

主

ふふっ///

そんな会話をし笑い合う2人の元に、 3人も戻ってくる。

フルーレ

すみません。主様。お待たせしちゃいましたね。

主

ううん。大丈夫だよ。ナックとお話してたから。

ラムリ

ナック。ずるっ!
主様!ボクともお話しましょう!

主

うん!いっぱい話そ!
ラムリ!

フルーレ

主様!お、俺ともお話しませんか？！///

主

うん!しよう!フルーレ!

とワイワイキャッキャする主とラムリとフルーレを見ながら、その傍らでボスキはナックと話をする。

ボスキ

楽しくしてたみたいだな。主様は。

ナック

はい。ボスキさん。

ボスキ

ナックは、主様と何を話してたんだ？

ナック

秘密です///

ボスキ

そうかよ。

そして、夜。旅館の庭で花火をする許可をもらった主たちは、花火をするのであった。

パチパチッ

主

綺麗…。

ラムリ

主様!こっちの花火も綺麗ですよ!

主

本当だ～！

フルーレ

主様。こ、こちらも綺麗ですよ///

主

本当に綺麗～！

ナック

主様。ヤケドされないようにお気をつけくださいね。

主

うん!

ラムリ

今、そんなこと言うとかナック空気読めなさすぎ!
大丈夫ですよ!主様!ボクがヤケドからちゃんと主様をお守りしますから!

主

あ、ありがとう////

ボスキ

主様。楽しいか？

主

うん!すごく楽しい!

ボスキ

そうか。それは、良かった。

主

ボスキは楽しくない？

ボスキ

はしゃぐ主様を見て楽しんでいるから、気にするな。

主

な、そんな子供じゃないもん!///

ボスキ

フッ…。

ラムリ

ちょっと!ボス!主様を
独り占めしないでよ～!

ボスキ

わりぃわりぃ。
ほら、楽しんでくれ。
主様。

そういうと、ボスキは主に違う花火を手渡し火をつけた。

そして、ひとしきり花火を楽しんだ主たちは、片付けをナックとボスキがし、フルーレとラムリが主を部屋へと連れていくのであった。

次回へつづく

ボスキと主様

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第79話 - 第79話菜の花フェスティバル第2章～ラムリと主デート編～

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第79話 - 第79話 菜の花フェスティバル 第2章 ～ラムリと主デート編～

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