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体育倉庫で暴行を受けた次の日。

私はいつも通りに登校した。

教室に入ると、普段通りにクラスメイト達がいて、稜太も来ていた。

稜太は私を見た。

私たちは目を合わせたが、何も言わなかった。

みんなの前では、昨日のことは何もなかったように過ごすと決めていた。

自分の席に座って、教室を見渡す。

直弥君の姿がない。

菜穂

(いつも早く来てるのに……変だな)

チャイムが鳴った。

ドアが開き、先生が入ってきた。

その後から、直弥君も入ってきた。

顔には殴られた青あざがあった。

そして、なぜか頭に大げさな包帯が巻かれていた。

直弥君の姿に教室がざわめいた。

菜穂

(どうして包帯なんかしてるの?)

菜穂

(それに、何で先生と一緒に入って来たんだろう?)

先生は教壇に立った。

先生

今日の一限目は、予定を変えてホームルームにする

先生

みんなと話し合わなければならない事件が起きたからだ

生徒1

えっ、何?

生徒2

事件!?

先生

昨日の放課後、ここにいる城崎直弥に暴力を振るった生徒がいる

菜穂

直弥君は、下を向いて立っている。

私は稜太と顔を見合わせた。

生徒1

暴力事件!?

生徒2

それで直弥君ケガしてるんだ

生徒3

直弥君のことを殴るなんて許せない

教室は一気に騒がしくなった。

直弥

先生、ここからは僕に話をさせて下さい

先生

大丈夫か?

直弥

はい

直弥君は先生に代わって教壇に立った。

菜穂

(直弥君、何を言い出すんだろう……?)

直弥

僕は昨日の放課後、ある生徒に呼び出されて、体育倉庫に行った

直弥

中に入ると、そいつはいきなり殴りかかってきた

直弥

僕は意識を失うほどに、一方的に殴られた

そう言って、直弥君は頭を押さえた。

生徒3

……酷い

生徒2

直弥君は何もしてないのに、いきなり殴るなんて

生徒1

誰だよ! そんなことした奴は!

クラスメイトは次々に怒りの声を上げた。

菜穂

(……え、違う)

菜穂

(倉庫に連れ込んだのは直弥君の方だし、最初に殴ったのも直弥君のはずなのに)

直弥

僕を殴ったのは

直弥

そこにいる、相沢稜太だ

直弥君は稜太を指差して言った。

クラスメイトは一斉に稜太の方を見た。

稜太は直弥君を睨みつけていた。

生徒2

何てことするの!? 直弥君に謝りなよ!

生徒1

やっぱりこいつか。危ない奴だと思ってたんだよ

生徒3

こわっ。何かずっと睨んでるんだけど

クラスメイトは稜太を罵倒した。

菜穂

違うよ!

私は思わず立ち上がった。

菜穂

稜太は私を助けてくれたの!

菜穂

暴力を振ったのは、直弥君の方なの!

いきなり叫んだ私を、千夏は心配そうに見た。

千夏

……菜穂?

生徒3

突然、どうしちゃったの?

生徒1

何わけわかんないこと言ってるんだろう?

生徒2

直弥君と付き合ってるんだよね? どうして相沢稜太を擁護するようなこと

私は直弥君にされてきたことを、みんなに暴露する決意をした。

菜穂

……私、ずっと誰にも言えなかったけど

菜穂

……直弥君にDVを受けてたの

菜穂

それで、昨日は倉庫に呼び出されて殴られてたところを、稜太が助けてくれたの

生徒1

DV?

生徒2

あの優しい直弥君がそんなことするわけないじゃん

生徒3

森田さん、ちょっと頭おかしいんじゃないの?

クラスメイトは私が冗談を言っているかのように、こっちを見て笑った。

菜穂

(どうして……?)

菜穂

(どうしてみんな信じてくれないの……?)

直弥

みんな聞いてくれ!

直弥

知ってると思うけど、僕と菜穂は付き合っている

直弥

でも、僕は裏切られた

直弥

菜穂は相沢稜太と浮気をしてたんだ

直弥君の言葉によって、教室は再びざわついた。

生徒3

浮気とかサイテー

生徒2

直弥君のことを裏切るなんて酷い

生徒1

大人しそうな顔して、やること大胆だな

非難の矛先は、稜太から私に向けられた。

直弥

二人は僕に隠れて交際を続けた

直弥

そのうちに僕の存在が邪魔になったらしい

直弥

それで暴力を使って、強引に別れさせようとしたんだ!

生徒2

直弥君を傷つけるなんてありえない!

生徒3

二股した上に、暴力を指示するなんて、ヤバ過ぎ

生徒1

ゲス女!

私はみんなから罵声を浴びせられた。

菜穂

(稜太に好意をもったことは事実だけど、殴っていい理由にはならないはずなのに)

菜穂

(裏切ったのかもしれないけど……直弥君からDVを受けて苦しんだのは私の方なのに、何でこんなに責められるの!?)

菜穂

(もう、わけわかんないよ!)

耐え切れなくなった私は、座りこんで泣いた。

稜太

もうやめろ!

キレた稜太は立ち上がって怒鳴った。

稜太

菜穂のことを責めるな!

それでも騒ぎは収まらない。

先生

おい、みんな静かにしろ!

先生

教室で話したのが間違いだった

先生

相沢、話がある

先生

職員室に来い

稜太は先生に連れられて、教室を出て行った。

菜穂

(稜太、どうなっちゃうんだろう……?)

私は二人を追いかけて、廊下に出た。

菜穂

先生、待って!

菜穂

稜太は悪くないの!

先生

暴力を振るったのは事実だからな

先生

何らかの処分はあるだろう

稜太

俺は大丈夫だ。心配するな

菜穂

……稜太

稜太と先生は歩いて行った。

私は教室に戻った。

直弥君を見ると、不敵な笑みを浮かべていた。

菜穂

(……直弥君は、こうなることが分かってて、みんなの前で暴露したんだ)

菜穂

(……これは、私と稜太への復讐だったんだ)

菜穂

(この先、私はどうしたらいいの……!?)
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