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続きが楽しみです!!
続きが楽しみです!!!
向井康二
ここら辺は高い建物がないから屋上からはよく星が良く見える
"頼ってみてもいいかもな"
数時間前まではそう思っていた
けど、なかなか頼れなかった
スマホには照兄の電話番号
なかなか、かけられない
勇気がないから
俺には、そんな勇気がないから
向井康二
望んでもない
俺が望んでいるのは"いつまでも健康な体"
でも、今は車椅子に乗らないとベッドから出られない
もうすぐ死ぬんやな
何回も思う
今日はなぜか調子が良かったから誰にも言わず屋上に来た
調子がいいのは、死期が近づいてきたから?
神様が、最期ぐらい、自由にさせてやろうとか思って、調子よくさせてくれたんやろか
…そうやったら、どうしよう
ほんまは、怖い
死ぬのが、怖い
みんなの前では怖くなんかないようにしとるけど、そんなもんはただの強がり
死んだら、星になれんのかな、
目の前に輝く星たちは何億光年も前に出発した
俺が死んだら、何億光年も先の未来に向けて、出発したいな
そして、メンバーの子孫をみたいな
上から、俺は、みんなの先祖の友達やで、って言ってやりたい
星になって気楽にその時が来るのを待つのもありかな、なんて
思うけど、やっぱり出来ない
いつの間にか下を向いてしまっていた目を上に向ける
向井康二
向井康二
向井康二
向井康二
なんとなく、この歌が溢れてきた
この歌が、俺にピッタリな気がした
もう、歩けんけど笑
やっぱり最期ぐらい、みんなに頼ってみようかな
星を見ていると、不意に流れ星が流れた
一瞬やった
でも、俺は無意識に、次に流れた流れ星に、願っていた
"どうか、弱虫な俺に勇気をください"
.届いたかな?
届いてるといいな
なんだか心が軽くなった気がした
膝に置いていたスマホを開き、照兄の番号にかける
呼出音が消えた
向井康二
岩本照
いつでも、俺の身を案じてくれる照兄
強くて、優しくて、憧れる
隠すのも馬鹿らしくなったから、俺は自分の気持ちを正直に吐き出す
向井康二
向井康二
向井康二
岩本照
岩本照
向井康二
岩本照
向井康二
向井康二
岩本照
向井康二
今まで、それで死にたくない、なんてわがままを言って避けてきた道
向井康二
岩本照
向井康二
向井康二
向井康二
向井康二
岩本照
岩本照
向井康二
俺は、今まで遺される側の気持ちを考えてなかった
自分のことばっかりで
向井康二
岩本照
暖かくて、俺の心を優しく、柔らかく溶かしていく
俺は、みんなに沢山助けられていたということに、今更ながらに気付いた
なら、言わなければならないことがある
向井康二
向井康二
岩本照
岩本照
岩本照
岩本照
向井康二
向井康二
岩本照
向井康二
岩本照
岩本照
向井康二
岩本照
向井康二
ツーツーと、電話が切れる
向井康二
きっと今頃は大騒ぎだろう
先生に、言おう
手術、受けますって
俺はたくさんの星に見つめられながら、屋上を出た