あの後...美琴は退院
そしてアパートに戻った
美嶺 美琴
デートどこ行くの?
鼻歌を混じりながら楽しそうに
質問する美琴...
「行きたいのか?式場...。」
美嶺 美琴
うんうんっ!行きたい!
「そうか...どこがいい?」
美嶺 美琴
海が見えるところ...
「...いいな、海!
でも....何で?」
美嶺 美琴
うふふっ....
そこまでいったらね!
そこまでいったらね!
「行く気マンマンだな」
美嶺 美琴
いーよ!手ぶらで。
「え....お昼とかどうするんだよ?」
美嶺 美琴
いいったらいーの!
ほら....行こ?
ほら....行こ?
「....わ、わかった」
港まで歩いた
この地域は海が近いからよかった
.......歩いている美琴の姿は
どことなく寂しげだった........
美嶺 美琴
美嶺 美琴
...着いたね
ザーザー...と波を優しく打ち付けた
「おい。式場は?
通り過ぎたぞ...」
美嶺 美琴
...嘘吐いてごめんね
式場は別にどうでも
よかったの。
式場は別にどうでも
よかったの。
「...え?」
美嶺 美琴
ま、座って話そ?
「あ...あぁ。」
美嶺 美琴
私が小さい頃からの持病の事は妹から聞いた?
「...聞いた
........。」
美嶺 美琴
....もう1つの持病にも
気づいたのかな?壟君
気づいたのかな?壟君
「記憶障害....」
美嶺 美琴
....よく分かったね
そうだよ....私すぐ忘れるのだから....その....
そうだよ....私すぐ忘れるのだから....その....
「...俺の事も忘れんのか?」
美嶺 美琴
................。
美嶺 美琴
今日はそのお別れ。
「っ....」
美嶺 美琴
どうせ記憶も消える....
病気は治らない....
病気は治らない....
美嶺 美琴
だったら早くお別れ
して何もかも忘れたいの
して何もかも忘れたいの
「....ふざけんな!」
次回 「生きる」