TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

なぁ?

結衣

ん?

これはなんだ

結衣

何って…漫画よ?

それを聞いてるんじゃない

何故恋愛漫画がここにあるのかを聞いてるんだ

結衣

それは決まってるじゃない

結衣

あなたに恋愛を知って欲しいから

結衣

持ってきたまでよ

これ全部お前のか?

結衣

昔読んでたやつを引っ張り出してきた

結衣

とりあえずコレ見て感想聞かせてよ

見るまでもないだろこんなの

結衣

なんでよ!?

大体主人公は女で、相手はイケメンでスペックの高い男。そいつに惚れる話だろ?

好きになる理由もどうせ顔だろ?

そんなので僕が恋愛を理解できるかなんて、たかが知れてるよね

結衣

読まずしてその反応はダメじゃない?

結衣

食わず嫌いってやつと同じよそれ

結衣

読んでから文句入ってちょうだい

見る気力も湧かないんだけど…

結衣

読みなさい

別に僕は恋愛なんて……

結衣

読みなさい

………

まぁ、一二冊は読んでやるよ

結衣

よろしい

数十分後

やっぱり僕には分かんねぇや

結衣

あらそう?

主人公が女の子だからなのかは分からないが

どうも感情移入がしづらい

結衣

乙女心が分からないとなると

結衣

やっぱり恋愛は向いてないわねぇ

初めから僕話してるけど

そもそも興味関心がないんだって

学生の恋愛なんて男女の友情の延長戦みたいなものでしょ?

それが友情から愛情に変わるかどうか、て話

結衣

うーん言い得て妙だなぁ

てことで僕にはとんと無関係

それを再確認したまでだよね

結衣

それじゃあ恋愛については今日ここまでにして

結衣

今読んでた漫画の感想を聞かせて欲しい

恋を知らない男に聞くのかそれ?

結衣

まぁまぁ…

結衣

ほんと単純に感想を聞きたいだけよ

そうだなぁ…

まず主人公は最初の頃と比べると明るくなっていってる気がする

例えこそ最低かもしれないが

大袈裟に言えば根暗な子がギャルになるレベルの変化だな

結衣

ほんとに大袈裟で誤解招く例えね

あとは主人公の友人の言葉にも違和感を覚えたな

結衣

と言うと?

やっぱり近くにいたからなのか

主人公の小さな変化に気がついていたりしてる

それこそ性格が少し変わったとかね

結衣

具体的には?

卑屈な言葉を漏らす傾向が少なくなったな

結衣

話数重ねるとそう感じるわよね

まだ全部を読み終えた訳では無いから

この程度しか言えないけども

これで満足か?

結衣

えぇ大満足

本の感想なんか聞いて何を満足してるのか

目的である恋を教えるには遠ざかってると言うのに…

結衣

そんなことないわよ?

結衣

あなたが今話した二点

結衣

実は恋愛してる女性の変わってく様を話してたのよ

どういうこと?

てか、恋愛の話は終わりだったんじゃ……

結衣

わかりやすく言えば好かれようとするから

結衣

容姿に気を使ってものの考え方も

結衣

自然とポジティブなものにと変わる

結衣

恋っていうのはそういうことよ

結衣

気になる子に好かれようと努力すること

結衣

それが恋というものなの

女子だからって訳じゃないのか?

結衣

そんな事ないわよ?

結衣

茜君は恋愛相談受けてるんなら分かると思うけど

結衣

男女関係なく請け負ってたでしょ?

まぁ…断れなくて……

結衣

それで相談を受けた時とその後で

結衣

相談者が変わったりとかあったでしょ?

あー……

確かに言われたらそうだわ

男も容姿に気を使ってたな

以前来たとある男は

前髪が長いうえにボサボサで

シャツもだらしなく少し出てたりしてたが

彼女が出来てから見違えるくらいイケメンになってたな

結衣

思い出すとそんな事あるでしょ?

結衣

これはあくまで私の自論だけど

結衣

恋をするってことは自分に自信をつけること

結衣

これに繋がると思ってるの

男子問わず精神的な問題ってことだな

結衣

分かってきた?

何となくだけど分かった

恋という物自体は精神的な話だということ

だが…

結衣

僕が人に興味を持つかはまた別問題ではないか?

人に興味を持たなければ恋も生まれない

今の話的にはそうなるだろ?

結衣

あー……

結衣

それもそうねぇ

結衣

特定の人物のために自分が変わる

結衣

それが恋と説明してしまった以上

結衣

結論はそこに行き着くよねぇ

つーことは君の目的である恋愛を教える

これは達成できなくないか?

根本である人に興味を持つというところが

残念ながら僕は欠如してるらしいからね

結衣

じゃあ次はそれを教える!

恋を教えるよりもハードル高いよ?

結衣

それでも教える!

結衣

この赤い糸が切れるなり別の人に行くなり

結衣

そうなるまでは執拗に突っかかるから!

結衣

自分の赤い糸見えてないけど…(ボソッ

まぁ頑張ってね

僕がなびくことはないと思うけど

茜君は恋愛が分からない

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

43

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚