そのときだった
ブラックは雫の肩に手を置いた
Mr.ブラック
雫さん
零竜 雫
…?
Mr.ブラック
自分の気持ちを…押し殺してはいけません……
Mr.ブラック
押し殺しても…心の中から消そうとしても…消せません
Mr.ブラック
自分の思いは消えてくれません
Mr.ブラック
…私もそうでしたから
Mr.ブラック
わかりますよ
Mr.ブラック
雫さんの気持ち
零竜 雫
…ッッ
雫は静かに涙を流し続けた
そしたら急に立ち上がって言った
零竜 雫
そうだよね…僕はただ現実逃避をしているだけだった
雫の目は本気になったみたいで、これから強くなろうと誓っているみたいだった
Mr.銀さん
雫……
零竜 雫
『銀さんも…心配かけたよね。ごめんね』
Mr.銀さん
…全然だよ
Mr.銀さん
だからもう謝ったり…泣いたりしないで…な?
零竜 雫
んッッッ…
雫は涙が溢れだしていた
そんな涙を堪えていたんだな…
Mr.銀さん
雫の過去の話…詳しくもっと聞かせてくれない…?
零竜 雫
……『うん』
昔からそうだった
家族はずっと優しかったんだ
幼少期の雫
パパ!
幼少期の雫
…ママ!!
雫の父
何だ雫
雫の母
お母さんと遊ぼうか
幼少期の雫
やったあ!!
喘息で苦しんでいるときも…
その優しさが表に出ていた
幼少期の雫
…ゲホッケホケホッ
雫の母
大丈夫?雫
雫の父
今日もゆっくり休みなさい
父も母も僕のことを大事にしてくれた
雫の母
治ったら行きたい場所ある?
幼少期の雫
遊…ゲホッ園地…
雫の父
そうか
雫の父
治ったら遊園地に行こう
雫の母
そうね
幼少期の雫
ありが…と…ゲホッケホケホッ
零竜 雫
『今思うとすごく幸せだ』
Mr.銀さん
…優しかったんだね
幼少期の雫
『今は…幸せ?』
零竜 雫
ッッッ…!!?
雫は急に勢いよく後ろを向いた
Mr.銀さん
どっ…どうしたの…?
零竜 雫
『過去の自分の声が聞こえた』
Mr.銀さん
そっ…そうなの?
どうやら俺には聞こえなかった自分の過去の声が聞こえたみたいだ
Mr.銀さん
…たまに俺も感じるんだ
Mr.銀さん
父さんと母さんの声が聞こえるって感じでさ……
零竜 雫
『僕と同じ』
Mr.銀さん
うん……まさにそんな感じ
俺は雫に笑って見せた
零竜 雫
『銀さんってやっぱ優しい』
Mr.銀さん
ありがと…さっき叩かれたとこ、赤くなってる
俺は雫の頬を指差して言った
零竜 雫
『あれは痛かったな…』
少し微笑んで雫は言った
でもその表情はさっきまでの絶望した感じとは程遠く感じた
Mr.銀さん
レッドって普段あんなことしないのにな。珍しい……
零竜 雫
『僕に怒ってくれたんだね』
Mr.銀さん
え?
零竜 雫
『それくらいわかる。僕のために言ってくれたこと』
Mr.銀さん
…そうだな
俺は雫の言う通りだと思った
次回に続く






