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だとしたら

これからは何を考えて生きていくんだろう

...現時点ではわかんない

そもそも

悪意があるのかどうかも

桃を殺してる以上

悪意はあるはずだ

だから復讐したいんだろ?

そう

だね

いや...

僕は

そう思いたいのかも

歯切れの悪い返事が積み重なる

どうしたのかと問いかけるより早く

翠がぱんと手を叩いた

どのみち接触しなきゃ分からへん

やったら

黒髪にするしかないやん

...黒髪?

そう

俺は金髪

紫はツートン

やから警戒心を抱かれる

真面目な黒髪にすれば万事解決やん

なるほど

その手があったか!

完璧じゃねえか!

盛り上がる俺たちだったが

桃は鋭い指摘をする

確かに茶髪と金髪の馬鹿に抱く印象なんてロクなものじゃないけど

2人は丸坊主でも馬鹿に見えるよ

アッパーカット再び

2度目のダウンを喫した俺は

革張りのソファにもたれかかるしかなかった

うなだれる俺をよそに

翠が力強く立ち上がる

まあ

やらねえよりマシだろ

家に黒染めスプレーが残ってたはず

取ってきてやるよ

翠はこちらを一瞥せず

片手を上げて去っていく

真っ直ぐ伸びた背筋は

まるで翠が真人間であるような錯覚を抱かせる

だが

俺は騙されない

あいつ

ここの支払いを踏み倒す気だな

俺が確信を持って呟くと

翠は、目にも止まらぬ速さで店から飛び出した

扉にぶら下がったベルが

荒々しく鳴り響く

...2人って

ほんとに友達なの?

愛情の形が

どれも綺麗とは限らないんだよ

そうだね

少なくとも

今見た友情は足で作ったプラモデルみたいだったよ

憐れむような桃の視線を浴びながら

俺はアイス珈琲に口を付ける

厨房の奥にいたはずのマスターが

俺の逃走を警戒するようにカウンター付近に陣取っていた

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