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ケダモノ男子に囲まれて。

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ケダモノ男子に囲まれて。

10 - ケダモノ男子に囲まれて。(10)

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2018年12月29日

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成宮 雫

はぁ…っ、はぁ…

勢いよく部屋を飛び出した。

あまりにも突然のことだったから、

この後のことははっきりと覚えていない。

ただ、頭に浮かぶのは…

成宮 雫

大っ嫌い!!

そう叫んだあとの、

ひどく歪んだ、翔くんの顔だった。

成宮 雫

なんで…っ

成宮 雫

好きでもないのに…

成宮 雫

あんな顔するの…っ?

気付いたら私は、 志乃の部屋に駆け込んでいた。

成宮 雫

し…の…っ?

樋口 志乃

…っ、雫…?

夏川 莉斗

あちゃ〜楽しんでた所を…

成宮 雫

…っ、ごめ…っ

そっか…

2人も、そーゆー関係だったんだった…

成宮 雫

ごめんね…っ

樋口 志乃

…っ!雫っ!!

夏川 莉斗

志乃、行きなよ。

夏川 莉斗

今の雫ちゃんには、志乃がいないとダメっぽい。

樋口 志乃

…。

樋口 志乃

わかった…行ってくる…

夏川 莉斗

ん。待ってる。

樋口 志乃

うん…!

はぁ…はぁ…

どうしたらいい…?

もう何が何だかわからない…

成宮 雫

翔くん…っ

ズキッ!!!

成宮 雫

…うあっ…!!

樋口 志乃

雫…!!!!

成宮 雫

し…のっ…

成宮 雫

頭が…っ痛い…

なんなの…コレ。

頭が…グラグラする…

樋口 志乃

し………く!!!!!

次第に、志乃の声も遠ざかっていく。

…ああ、私…

すると、ふわっと体が宙に浮く。

成宮 雫

…うっ…

成宮 雫

しょ……く…ん?

そこで、私の意識は完全に消えた。

天堂 翔

…雫…っごめんな……

目が覚めると、私は自分の部屋にいた。

樋口 志乃

…気がついた?

…あれ…?志乃…?

成宮 雫

うん…

成宮 雫

あの…

樋口 志乃

…雫、何があったの。

私にも、わからない。

わからないはずなのに…っ

何か、大事な人を、 忘れているような感覚にとらわれた。

成宮 雫

うっ…!!

樋口 志乃

雫!

樋口 志乃

…まだ寝ときなよ!…ね?

成宮 雫

っ…ねぇ…っ志乃…

樋口 志乃

どうした…?

成宮 雫

私…っ何か忘れてるの…?

樋口 志乃

えっ…

成宮 雫

あの日…初めてお見舞いに来てくれた時…

成宮 雫

一緒にいたあの人は誰…

成宮 雫

…誰なの…っ?

樋口 志乃

っ…!

樋口 志乃

そ、それは…

成宮 雫

志乃…何か、知ってる…

成宮 雫

うっ…!!

何…これ …誰…だろう?

この懐かしい感覚は…

そうか…さっき運んでくれた人…?

あれ…?

私…倒れたのは初めてじゃない…?

そうだ…あの日、頭を殴られた日…

成宮 雫

っ…

天堂 翔

『雫…ごめんな…』

天堂 翔

『すぐ運ぶから…』

そっか…

あの日…あの時…

私をずっと支えてくれた人…

成宮 雫

あの…大丈夫ですか…?

成宮 雫

もしかして、噂の転校生?!

成宮 雫

翔くんはそんな人じゃないっ!

……ああ…そうだったんだ…っ

天堂 翔

『雫……』

成宮 雫

翔くん…だったんだ…っ

成宮 雫

うう…うぁ…っ!

樋口 志乃

雫…?

樋口 志乃

何か、思い出したの…?

成宮 雫

翔くん…っ、翔くん…!!

樋口 志乃

雫、もしかして…

成宮 雫

全部…っ、思い出した…

成宮 雫

思い出したのっ…!!

樋口 志乃

翔のこと…も?

成宮 雫

うん…っ…

…涙が、止まらなかった。

あんなにも側にいたのに…

大切だったのに…

成宮 雫

大好き…だったのに…っ

そこで、ハッと我に返った。

成宮 雫

…私、翔くんに…っ

『大っ嫌い!!』

樋口 志乃

…どうした?

成宮 雫

私…っ

成宮 雫

翔くんに嫌われちゃった…

成宮 雫

大っ嫌い…って…

成宮 雫

言っちゃった…っ!

樋口 志乃

…雫…

成宮 雫

ずっと、支えてくれたのに…っ

『遊び』

成宮 雫

…っ…そっか…

成宮 雫

はは…

樋口 志乃

…何、雫どうしたの!

成宮 雫

翔くんは…

成宮 雫

私の事好きじゃないんだった…

樋口 志乃

…は?

成宮 雫

この関係も全て、

成宮 雫

遊びだったんだ……

成宮 雫

はは…っ

成宮 雫

そうだよね…

カッ、と目頭が熱くなるのを感じた。

成宮 雫

うぅ…っ…

樋口 志乃

雫。それ本気で言ってる?

成宮 雫

…へ?

樋口 志乃

翔は、雫のこと嫌いって、言ってたの?

樋口 志乃

翔の気持ちは、ちゃんと聞いたの…?

成宮 雫

…っ、そんなの…

成宮 雫

言わなくても分かるよ…っ

樋口 志乃

雫…っ!!!

ビクッ

志乃の目が、鋭く私の目を見据える。

樋口 志乃

このままで…いいの?

翔くんに…嫌われたまま…っ…?

もう、元には戻れないかもしれない…?

っ、

そんなのっ…!

成宮 雫

やだ…

成宮 雫

やだよぉ…っ!

樋口 志乃

…うん。

樋口 志乃

それでいい。

成宮 雫

私…っ

成宮 雫

翔くんのところ行ってくる…!

成宮 雫

気持ちだけでも…っ

成宮 雫

伝えてくる…っ!!

ズキッ

まだ少し頭はグラグラするけど、

今すぐにでも、

…翔くんにあいたい。

翔くんに…っ

好きだと…伝えたい……

私は、一目散に翔くんの部屋へ向かった。

こんにちは!しだにのです! 雫が、ついに自分の気持ちに気付きました。 翔の部屋に向かうと… そこには…なんと…!! 次回!真っ直ぐな想いがぶつかります! いいね800で続きを出したいと思います! 応援よろしくお願いします🙌❤

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