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芽苑狂栖
芽苑狂栖
芽苑狂栖
ガチャ
芽苑狂栖
家に帰るとそこには床に血を流しながら倒れている親父がいた
芽苑狂栖
親父
芽苑狂栖
何が起こっているのか、なにもわからなかった
小さく穴の空いた壁
吸い込まれそうなほどに赤黒い液体
鼻を抜ける血生臭い臭い
2階からうっすらと聞こえて来る 知らない話し声と足音
頬をつたる嫌な汗
よくないことが起こっているのは 明白だった
しばらく状況が理解できずに驚いて固まっている自分に親父はこう言った
親父
親父
その言葉はどんなに幼く、馬鹿な自分でも理解ができた
“30秒以内に逃げろ”と
芽苑狂栖
芽苑狂栖
親父
そんな叶いもしない約束をし、 自分は逃げた
約束したから
親父は絶対に追いかけて来る
自分よりも足が速いんだからすぐ捕まる
捕まったら負け、 そんなことはわかっている
だが、今だけはすぐに捕まえてほしい
そんな気持ちが心のどこかにあり
芽苑狂栖
芽苑狂栖
とっくに敵軍に制圧された村を少し離れた木の上から見ながら、そんなことを呟いていた