テラーノベル
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初めてお前に会った時、お前は一人で金属の板を食べていた
「俺はお前と同じ異食症なんだ」と言うと、お前は少しほっとしたような顔をして
それでも申し訳なさそうに、金属板をかじっていた
俺はお前と違って、親に拒絶されたわけでも誰かに特に何かを言われたわけでもないから
お前のことがどうしようもなく可哀想に見えて
自分から距離をとっているお前を見て、すごく腹が立った
そんなお前が高校に通うと言い出して、俺は、俺は…
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いただきまーす!
施設の子供
天河美月
施設の子供
天河美月
蒼井風香
水柴晶
夜久野路
夜久野路
蒼井風香
夜久野路
天河美月
夜久野路
夜久野路
夜久野路
蒼井風香
水柴晶
晶はそう言って、ガリガリと石を噛み砕く
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
水柴晶
水柴晶
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
水柴晶
蒼井風香
蒼井風香
蒼井風香
水柴晶
水柴晶
水柴晶
水柴晶
嵐野才人
水柴晶
水柴晶
とまあ、時間が一瞬止まったところで
司波大斗
司波大斗
司波大斗
蒼井風香
蒼井風香
蒼井風香
水柴晶
水柴晶
天河美月
水柴晶
水柴晶
水柴晶
水柴晶
水柴晶
「お前はそんなに辛い気持ちを抱えなくていいんだ」って、言ってやりたかっただけなんだ
・
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ガリガリ ゴリゴリ バリバリ
ゴクン!
椎名万理
椎名万理
椎名万理
椎名万理
そう言って、私は路さんが買ってきてくれた金属板を頬張る。う~む、美味なり!
この部屋は皆が食事をとっている場所から一番遠くにある
皆の楽しそうな食事の笑い声などが聞こえないようにとの、路さんの配慮だったのだろう
しがし、なぜだろうか?私の脳内で皆の楽しそうな声が聞こえてくる
もちろん、その場に私はいない
椎名万理
ガチャ
椎名万理
水柴晶
水柴晶
椎名万理
水柴晶
椎名万理
水柴晶
児童施設にいた頃、晶はこうやって私が一人で食べているところに現れては、一緒にいてくれた
水柴晶
椎名万理
水柴晶
椎名万理
椎名万理
水柴晶
椎名万理
椎名万理
椎名万理
水柴晶
などと、いつものように私たちは冗談を言い合う
晶がこの施設に来てから、ずっとこんな感じだ
水柴晶
ん?なんだこいつ?こんな感傷に浸るような奴だったか?!
よし、いいだろう。感傷に浸り、涙がホロリと浮かんだところをこの目に焼き付けさせてもらうぜ!ウケケケケケッ
~5年前~
椎名万理
ガリガリ ゴリゴリ バリバリ
ゴクン!
私はいつものように、一人で金属板を食べていた
ガチャ
椎名万理
水柴晶
椎名万理
椎名万理
椎名万理
水柴晶
椎名万理
見られた見られた見られた…見られてしまった!
水柴晶
水柴晶
水柴晶
水柴晶
椎名万理
水柴晶
水柴晶
水柴晶
椎名万理
そう言って、晶は手に持っている石を口に放り込む
ガリガリ ゴリゴリ ジャリジャリ
ゴクン!
椎名万理
水柴晶
椎名万理
水柴晶
椎名万理
椎名万理
そう言って、私はまた金属板を食べ始める
しかし、目の前に人がいるのが気になってか、小口に金属板をかじる
水柴晶
水柴晶
水柴晶
椎名万理
椎名万理
だからうちのママも…
椎名万理
椎名万理
椎名万理
椎名万理
水柴晶
椎名万理
椎名万理
椎名万理
晶は片手に持っていた石を、まるで噛み砕こうとでもするように、ギュッと力を込めて握った
水柴晶
椎名万理
水柴晶
水柴晶
水柴晶
椎名万理
水柴晶
水柴晶
そう言って、晶は部屋を出ていった
ご飯を食べ終え、私は片付けの手伝いをしようと食卓へ行くと、そこでは晶が皆に混じって石をゴリゴリと食べていた
とはいえ、皆晶のことを恐がるやら珍しいものを見るやらで、少し距離をとっているみたいだ
晶はそんなこと我関せずといった調子だ
明日、美味しそうな石でも拾っておいてあげようかなと、そう思った(まあ、美味しそうな石の基準が分からんが)
それから毎日、晶は食事の時、一緒に部屋に来て話をしてくれる
そしていつも、話の途中で部屋を出る。まるで「こっち来いよ」と言っているかのように
私だって本当は…。そう思っても体は自由に動いてはくれない
「一緒に皆でご飯を食べよう」そう言ってくれているのは、分かっているのに…
あの時のママの言葉が、私を呪いのように縛って離さない
続く…
現在、#8まで投稿中。気が向いたら、最新話まで読んでやってください
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