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キーンコーンカーンコーン♪
授業が全て終わり、私はバイトに向かうため学校を離れた
いつもと同じような風景
いつもと同じような通学路
そういえば、行きの時に見かけた棄てられた新品の冷蔵庫、まだあるかな？
なんてもったいないことをするんだろう？
異食症の私にはあの冷蔵庫が、全身カルビでできた牛一頭に見えるのに、もったいない！
そう考えながら冷蔵庫が棄てられていた場所を見てみると
一人の男の子が冷蔵庫を抱え上げ、どこかに持ち去ろうとしているのが見えた
窃盗だ！棄てられているとはいえ、それを持ち帰ってしまうと窃盗罪になると聞く
私はその男の子が同じくらいの年に見えたからか、声をかけてしまった
椎名万理
椎名万理
そう言うと、その男の子は抱えていた冷蔵庫をその場に置き、私の方へ振り返った
なんて可愛らしい顔をしているんだろう。これがいわゆる美少年というわけか
それに加え、華奢な体をしている
こんな体で重さ30キロはあるであろう冷蔵庫を持ち上げるとは、どこにそんな力があるのだろうか
可愛いは正義なのか？可愛いは物理法則を塗り替えるのか？
そんなことを考えていると、その男の子は私を見て笑みを浮かべる
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
椎名万理
嵐野才人
見逃すってことは、やっぱりダメなことなんじゃないか？
とも思ったが、またいろいろと講釈が始まると面倒なので、その事については口を閉じた
椎名万理
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
椎名万理
椎名万理
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
椎名万理
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
彼はとびっきり印象の良い笑顔で自己紹介をした
なんと眩しい笑顔だろうか
しかし、冷蔵庫泥棒として出会った私としては、それほど良い印象とは言えなかったりする
椎名万理
嵐野才人
嵐野才人
椎名万理
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
椎名万理
椎名万理
椎名万理
椎名万理
とはいえ、炭素も鉛も食べられる女ではあるのだが
ちなみに、炭素は非金属物質ではあるが私には食べられる
栄養にはならないが、消化され排泄物として出ていくのだ。うんちっち
椎名万理
椎名万理
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
椎名万理
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
椎名万理
椎名万理
椎名万理
嵐野才人
嵐野才人
彼はまた、とびっきりの笑顔で頼んでくる
昼間の美月といい、こいつといい
私は請うように頼まれると断れない性格だったのか！
椎名万理
椎名万理
嵐野才人
こうして嵐野才人という少年と一緒に通学路を帰ることになった
いつもと同じ通学路に、いつもと同じじゃないものが混じってくる
少女漫画なら、これは新たな恋の始まりとなるのだろう
しかし、私の隣にいるのは美少年ではあるが
「ふんす、ふんすっ」と鼻息を荒くたてながら、冷蔵庫を抱え上げるような奴だ
…なんて間抜けなのだろう
・
・
・
嵐野才人
嵐野才人
椎名万理
嵐野才人
そう言って、彼は私に手を振りながら見送ってくれる
なんとも爽やかな笑顔で…
嵐野才人
嵐野才人
嵐野才人
さあ、バイトに向かうか。それが終わればご飯が食べられる！
たらふく金属板を食べて、明日もまた元気に行くぞ！
…って、そういえば明日は風香と美月が家に泊まりに来るんだった
どうしよう？
続く…
現在、#8まで投稿中。気が向いたら、最新話まで読んでやってください
