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桜
ねぇー
桜
ねぇってば！！
桜
元気してるー？？
桜
ちょっとなんか返事しなさいよ！
二時間後
春樹
どうかしたの？
桜
いや、別に暇だったから
春樹
久しぶりだったから驚いたよ
桜
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不在着信
桜
なんで出ないのー？
春樹
春樹
そういう気分なんだよ
桜
まぁー別にいいけど
春樹
連絡とるの三年ぶりくらいだね
桜
そうだねー!!
桜
元気そうで何よりだよー！
春樹
君は今何してるの？
桜
今はね
桜
ベッドの上だよ
桜
病院のね
桜
不在着信
桜
声聞きたい、、、。
春樹
ちょっと待ってよ
春樹
どういうこと？
春樹
大丈夫なの？
桜
桜
もう長くないかもねー
春樹
それ本気で言ってるの？
桜
さぁー
桜
どっちでしょう
春樹
春樹
真剣な話になるとすぐそうやってふざけるよね、、、。
春樹
本当のことを言ってよ
次の日
桜
ごめんね
桜
病気なんだ
桜
余命一ヶ月だって言われた
桜
突然連絡したと思ったらこんなのでごめんね
桜
やっぱり忘れられないよ
春樹
春樹
そんな、、、
春樹
なんでもっと早く言わないんだよ！
春樹
、、、。
桜
高校時代の彼女のことなんて忘れてると思ってね
春樹
忘れるわけない
春樹
あの頃はほんとに楽しかった
桜
桜
そう言ってもらえると悔いなく死ねるよー!
春樹
またそういう悪い冗談を
春樹
やめてよ
春樹
反応に困る
桜
えへへ
桜
ごめんね～
次の日
桜
ねぇ
桜
やっぱりこわいよ
桜
声が聞きたい、、、。
桜
そばにいて欲しい
桜
最後のワガママだからお願い
桜
不在着信
三日後
春樹
やっと着いたよ
春樹
ごめんなすぐ行けなくて
桜
来てくれた、の？
桜
そこにいるの？
桜
ごめんね
桜
こんな姿で、、、
桜
もう君の顔もほとんど見えないの
そこには弱々しく、ベッドに横たわった彼女がいた
彼女の目に光はない
冷たくなりかけた彼女の手に触れる
桜
なんで泣いてるのよ
桜
目は見えなくても、分かるんだから！！
春樹
、、、。
春樹
、、、、。
春樹
君と一緒にいたい
桜
なんとか言ってよ！！
桜
ねぇ聞こえないよ！
桜
1人にしないで！！
春樹
ここにいるよ！桜！
桜
どこなの？
桜
聞こえないよ
桜
こわい
春樹
ずっとそばにいるから
桜
ありがとうね
桜
ありがとう、、、
桜
覚悟もできたよ
桜
最後に君に会えてよかった
そっと彼女は目を閉じた
春樹
君はずるいよ
春樹
結局僕の声は届いてないじゃないか
春樹
あの時、すぐに電話するべきだった、、、
春樹
うっうっ、、、、
涙の落ちた床に、紙切れが落ちてあることに気づいた
春樹
！？
彼女からの手紙だった
桜
えーっと
桜
気づいてくれたかな？
桜
これを見ている時に私はもう眠っていると思います。
桜
君にはね
桜
幸せになって欲しいの
桜
だから一つだけ約束して欲しい！！
桜
最後のワガママって言ったのに
桜
またワガママいっちゃうけど笑
桜
まぁーもういいよね？笑
桜
約束はね
桜
笑顔で生きること！
桜
ただそれだけ！！
桜
私のことで悲しまないでね
桜
本当にありがとね
桜
私は幸せでした。
桜
後悔するな！前を向いて生きろっ！！春樹
桜
桜より
手紙をポケットに大切そうにしまい
涙を乱暴に拭った
春樹
もう泣かない
春樹
君に笑われたくないからね
春樹
安心してよ
春樹
君の分まで僕が笑って生きるから
春の夜風が頬の横を通り抜ける
もう涙は乾いていた
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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