まこ
かずま…

かずま
まこか…いらっしゃい

まこ
体調はどう?

かずま
今日はまだいい方だよ。

まこ
そう…良かった

かずま
毎日俺の見舞い来ては遅くまで残ってるけど…

かずま
ほかにやることないのか?

まこ
ない…と言えば嘘になるけど、今はかずまの側にいたいの

かずま
…ほんとによく出来た嫁だよ。

かずま
可愛いやつめ

まこ
もうっ。からかわないでよ

かずま
ははっ、ごめんって

かずま
なぁ、まこ

まこ
どうしたの?

かずま
まこはさ、俺と結婚して良かったか?

まこ
なに?急に

かずま
結婚してまだ2年目…しかも28の俺が心臓病で死の宣告…

かずま
こんなのと結婚して幸せか?

まこ
馬鹿な事聞かないで

まこ
幸せだったに決まってるでしょ

まこ
嫌なら、とっくに離婚届叩きつけてるよ

かずま
まこなら有り得そうな話だな…

まこ
自分から振っといて貶すのはないでしょ…

かずま
おっと、つい口が滑った

まこ
かーずーまー!

かずま
うわ!ごめんって!

まこ
何にせよ、私はあなたと結婚したこもは後悔してないし、幸せだってはっきり言える!

かずま
…ありがとな、まこ

まこ
なによ…今更改まって

かずま
まこ

まこ
なによ

かずま
愛してるよ

まこ
〜っ!私も愛してる。ばかずま

かずま
うわ、ひっでぇーw

医者
12月19日午後3時52分…ご臨終です

まこ
…かずま…?

まこ
いやぁぁぁあああ!!

まこは泣き崩れた。いずれ来ると知っていてもそれは耐えきれない苦しみだった
まこがかずまの遺品を整理していたら、1つの封筒を見つけた。
そこに書かれていたのはかずまの字で「まこへ」と書かれたものだった。
まこ
なんだろう…

まこ
「まこへ、まずこんな形で君に思いを綴ることを許して欲しい

まこ
心臓病と申告された日、俺は君にこの手紙を残すことを決めた。

まこ
この歳で心臓病で先立って、まこ1人残して行くことを許してくれ。

まこ
結婚してたった2年、短いような早いような時間だった。

まこ
バカみたいなことしてた日の方が多かった気がするな。それもいい思い出だったよ。

まこ
俺が君に俺と結婚して幸せだったかって聞いた時、当たり前でしょって答えてくれた時

まこ
俺、すげー嬉しかったよ。まじで嬉しかった。

まこ
そんで改めて、君を選んで良かったなぁって思った。

まこ
俺がいなくなって寂しい思いをするだろうけど、頑張って立ち直ってくれよ

まこ
まこならいい男、すぐに見つけられるさ

まこ
じゃあ、頑張ってな。まこ。愛してるよかずま」

まこ
…あのバカ…こんな手紙残して行くなんて卑怯だよ…

まこ
私も愛してるよ、かずま…
