―ある夜の任務中、

今日も五条は憂鬱だった、

というか明らかに体調が悪かった。

頻繁にくる頭痛に耐えながら 軽々と呪霊を片付けていく。

体調のせいか、いつもより動きが鈍くなる。

その時の五条は、後ろから呪霊が襲ってくる事に気づくはずもなく―

―五条の視界は真っ暗になった。

見慣れた天井、嗅ぎ慣れた部屋の香り、 五条は高専医務室のベッドで眠っていた。

そうニヘッと笑ってみせる五条だが、誰から見ても顔色は悪かった。

ノックをして、悠仁がいるか声をかける。

勢いよくドアを開ける悠仁

内心ものすごくびっくりしてる五条

五条には、人に言わないで自分で解決しようとする癖があった。

2人だけの部屋、 静かな時だけが過ぎていった。

そう言うと悠仁は五条のほっぺを強くつねる。

ｷﾞﾘｷﾞﾘ...と悠仁は止めるつもりもなく、ひたすらにつねってくる。

ドタバタしながら、悠仁の手を剥がそうとする、 が 強すぎて無理だった。 疲労と怪我で貧血気味、加えて体調不良で本当に力も入らなかった。

そう言うと悠仁はやっと手を離して、

硝子にも言われた、

最強という肩書きは、プレッシャーに変わっていた。

自分の存在が、どれだけの影響になるか、 その考えが自分自身を追い詰める。

ようやくみんなの気持ちが、わかった気がする。

気持ちがすっと晴れ、 溜まってた疲れの分、また体調が悪くなった。

視界は真っ暗、ベッドに倒れ込んでしまった。

そう言うと五条の頭を優しく撫でる。

さっきまで苦しそうに歪んだ顔は、穏やかな顔になった。