サクヤ
……自殺…
先生
Aが自殺した場所はまだ分かっていない、昨日、自殺する前に見た人は居るか?
リュウキ
はい…
先生
リュウキ、知ってるのか?
リュウキ
俺も見たんですけど、サクヤが見ていたはずなのに助けず、そのままどこかへ…
先生
…サクヤ、そうなのか?
ほら、そうやって嘘を信じる
サクヤ
…違います…僕体調悪いんで帰ります…
先生
あ、おい!
ガラッ
教室を出た途端に数々のメールが届く
犯人決定だとかまさかあんな大人しそうなやつが…とか
迷惑なんだ
僕に関わって来る事も嘘つきを直ぐに信じる事も
サクヤ
ほんとに嫌いだよ…この世界
学校をサボって道を歩いている今も
クラスからのメールは絶えない
リュウキ
人殺し…
ミチヤ
学校来んなよ
シンヤ
見て見ぬふり…得意なんだろ
!!
サクヤ
バレてたんだ
サクヤ
ま、バレたところでなんなんだって感じだけど
メールを返しても逆効果だろう
無視だ、あえて
サクヤ
曲でも聞くかな
僕は気づかなかった
赤信号になっていたこと
トラックが猛スピードでこっちに来る
サクヤ
視界が真っ黒だ…死期が近かったのは僕だったのか…
Aが死んだあの日
Aの身体は真っ黒に染まっていた
死期が近い人は身体から黒いモヤが浮かぶ
サクヤ
これじゃあ…止められないな
そう思って見て見ぬふりをした
その罰かな
サクヤ
……
僕は
うちかけのメールを
クラス全員に送信した
また嘘だと思われるって?
大丈夫
このメールは
真実だから
リュウキ
ん?人殺しからのメール…
ミチヤ
どした…って…
シンヤ
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!
僕が送ったメールは
血まみれの僕が映った
ただの写真だよ?