コメント
1件
解説 男が海藻だと思っていたものは母親
いい年をしてぶらぶらと遊び呆け、 多額の借金をこしらえた男がいた
年老いた母親が八方頭を下げて男の借金を返してやり、男は母親に連れられて実家へ帰ることになった
ところが二人が乗り込んだフェリーは岸を離れたところで座礁して沈没し、男と母親を含めた乗客たちは真っ暗な夜の海へと投げ出された
水面に上がろうともがく男の足には、海藻が何度も絡みつき、男はその度に水中深く引き込まれそうになった
男は海藻を蹴りほどきながら、命からがら海岸まで泳ぎ着いた
翌朝、浜辺には水死したフェリーの乗客の死体が多数打ち上げられた
その中には、恨めしげな顔を浮かべた男の母親の死体もあった
男は震えながら、傍で合掌していた地元の老人に尋ねた
男
しかし、老人は首を振って答えた
老人