テラーノベル
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夜のリビング。 明かりは控えめで、時計の秒針だけがやけに大きい。
兄⸺ゆあんは、ソファの端。 私は、その少し離れたところ。
恋人なのに。 距離は、兄妹のまま。
ゆあん
そう聞かれて、首を振る。 寒いのは、きっと心のほう。
沈黙が続いて、 何か言わなきゃと思って、でも言葉が見つからない。
視線が合う。
それだけで、胸が苦しくなる。
ゆあん
名前を呼ばれて、 それだけで一歩、踏み出しそうになる。
でも⸺
私は、動けない。
だってここは家で、 この人は義理とはいえ兄で、 恋人だって事実を、外に出せない場所。
ゆあんが、深く息を吐いた。
ゆあん
珍しく、弱い声。
ゆあん
心臓が跳ねる。
ゆあん
言葉が、静かに落ちる。
でもゆあんは、動かない。
ゆあん
少しだけ、拳を握って。
ゆあん
胸が締め付けられる。
ゆあん
私は思わず立ち上がって、 一歩、近づく。
のあ
呼び止めるみたいに名前を呼ぶと、 ゆあんはすぐに視線を逸らした。
ゆあん
優しいのに、必死な声。
ゆあん
言葉が途切れる。
ゆあん
空気が、張りつめる。
私は、その場で足を止めた。
近づけない。 離れたくない。
その狭間で、 二人とも動けなくなる。
のあ
私が小さく言う。
のあ
ゆあんは、少し笑った。
ゆあん
そう言って、こっちを見る。
ゆあん
その目は、真っ直ぐで、苦しそうで。
ゆあん
その一言で、 胸の奥が熱くなった。
私は、そっと手を伸ばす。
⸺触れない。
指先が、ほんの数センチ手前で止まる。
ゆあんも、同じ。
二人の手は、触れないまま、宙で止まって。
それでも。
ゆあん
ゆあんが、静かに言った。
限界だった。
触れられないのに、 離れられない。
義兄妹で、 恋人で、 一線を守ってるからこそ⸺
この気持ちは、溢れそうだった。
コメント
14件
主さんの作品全部神作すぎて一気見しちゃいました‼︎ 更新ありがとうございます😭 続きも楽しみにしてます! フォローもしました!!! なんでこんな神作が書けるのか不思議、、🤔
うわぁ〜✨️ ゆあんくんとのあさん良い恋人かもっ!!☺️💗 もう、本当に尊い…💘💞