遠井あかね
(今日は、ジェルと初めて本当のデートらしい場所に来てます……なのに……。)
手ピカジェル。
あぁ、遠井さん、今日もやっぱり……まな板だねぇ?
遠井あかね
ぶっ飛ばしていい?
手ピカジェル。
ごめんwwごめんww気にしなくていいってパイがなくても遠井さんにはキレの良いツッコミがあるじゃないか!!
遠井あかね
ねぇ!いい加減にしてよ、もう本気で帰っていい?
手ピカジェル。
遠井……さん?
遠井あかね
いっつもいっつもいじって来るだけであたしが喜ぶようなこと何一つしてくれないじゃん!
私の我慢はもう限界だった……。
彼が止めてくることも無かったから私は帰ろうと歩き出す……すると私の腕をジェルが掴み私を止める……。
手ピカジェル。
待って……あかねっ
遠井あかね
っ…/////
手ピカジェル。
ごめん……いつもの様に振る舞おうって軽い考えだったんだ……傷付けてたんだね……ごめん、本当にごめん……。
遠井あかね
ジェル……あんた……本気で思ってるの?……
手ピカジェル。
俺……遠井さんが…………あかねが本気で好きなんだ、たまにはしっかり本当の気持ちを伝えたい……。
手ピカジェル。
あかね……君の笑う顔も、怒る顔も俺のくだらない話とかやる事にすら相手してくれるそんな所が……大好きだ……だから、そろそろ本気で付き合って行きたい。ダメかな?
遠井あかね
ジェル……
すっと一瞬爽やかな風が私たちの間に吹いた……。
この瞬間私は初めてジェルがかっこよく見えて、好きになってしまいそうだった……ううん……もう好きになってるのかも……。
遠井あかね
ありがとう、ジェル……初めてあんたとしっかり付き合いたいって思ったよ……今日は恋人みたいなこと沢山しない?折角お互いがこんなに想い合えたんだから……さ…/////
手ピカジェル。
いきなりでごめん……そんな顔みたら我慢できない……。
そう言ったジェルが私をそのまま引き寄せてきて距離が近くなった……高鳴る心臓の音からか私は何故か目を閉じた……これから起こることが分かっていたかのように……。
ジェルの唇が私の唇に触れている……ファーストキスが好きになった人だなんて幸せだと思う……心からジェルといられて幸せだと思った……。
遠井あかね
ジェル……私も案外しっかりしてたりたまに見せる優しいとことか好きなんだからね?……しっかりしてればだけど……。
手ピカジェル。
ずいぶん強調するね……俺だってやる時はやる男だよ?
遠井あかね
分かってる……だから今好きだって思ったの!
手ピカジェル。
もう一度聞かせて?
遠井あかね
ジェル……好きだよ。
手ピカジェル。
俺も……あかねが好きだよ……。
心臓がうるさいくらいとくとく音を立て続けている、いつも学校では感じないトキメキ、そしてジェルの優しそうに微笑む姿が私をずっと幸せの海に溺れさせて来る……。
私……幸せ……今1番幸せなんだって思わせてくれるジェルが心から大好きなんです。