悠佑
医者
悠佑
俺の彼氏は、今、昏睡状態に 陥っている
悠佑
昨夜、突然病気が悪化した。
悠佑
悠佑
明日を見せて下さい
数日後、俺は初兎の病院に呼ばれた
医者
悠佑
初兎
そこには植物状態になった君がいた
悠佑
医者
医者
悠佑
ああ、神は残酷だ
悠佑
やから、俺は昔から、神なんて
悠佑
大嫌いだ
悠佑
悠佑
医者
医者
ぺこりと礼をして初兎の主治医は 去っていった
ガラガラと扉の閉まる音がして ようやく一息つく
悠佑
初兎
反応はない
悠佑
悠佑
ぎゅっと、初兎の手を握りしめる
悠佑
初兎
悠佑
だんだん歪んでいく視界が 煩わしい
悠佑
悠佑
悠佑
初兎
ポタポタとどこからか雫が落ちる
悠佑
悠佑
悠佑
生きて
初兎
少しだけ、今、初兎が頷いた気がした
悠佑
悠佑
俺は、ひとしきり泣き喚いた。
悠佑
落ち着いた頃にはもう、 日は暮れていた
悠佑
目を擦り、少し枯れた声でそう言った
君が生きているのなら
悠佑
俺は恋人として伝えなければならない
悠佑
愛しとるで!
初兎
その言葉を聞いて 初兎は微笑んだ
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