嘘

まさか、そんな重い話だったなんて

僕、今までみんなに辛い思いさせちゃってたんだ

今まで、クラスで見かけても 喋りかけずに

みんな我慢して

違う

きんさんは悪くない

嫌だ

みんなに、 今まで嫌な思いさせちゃった

僕って最低

みんなのこと忘れて

みんなは苦しかったのかもしれないのに

僕は呑気に生きて

...そうだ

思い出した

あの時のこと

前までの僕のことも

前までのみんなも

違う、違うよ。

みんなは悪くない

謝らないでよ...

僕が、悪いんだから

ねぇ...

僕はみんなに迷惑をかけちゃった

そんな僕が みんなと一緒にいていいの？

僕は、みんなに謝らせちゃった

みんなに迷惑をかけた

僕がいても、ただただ迷惑なだけじゃ

一応、ね 念のため、怖いから...

嗚呼、幸せ

これが、ずっと続けばいい

Broooockの家の前

ｶﾞﾁｬ

ｼｰﾝ...

ｶﾞﾁｬ

返事がなくて、おかしいなとは思った

まあ寝てるんだろって、 思ってた

軽く...

そんな甘い考えを 現実はすぐに書き換え、現実は、神様は

目の前の光景を 濃くはっきりと映しだした

一瞬フィルターがかかって

まるで映画のワンシーンのように

鮮やかに

"それ"は映し出された

そこには

汚い赤黒い液体を纏った父がいた