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たいら
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次の日の放課後
紫苑は音楽室の扉の前で立ち止まっていた
mf
昨日の茶髪の男子の顔が思い浮かぶ
黒离
チャラくて、うるさくて、適当そうで
ーーでも
ギターを弾いているときだけ、少し真剣な目をしていた
紫苑は小さくため息をついた
mf
ガチャ
扉を開ける
……そして固まった
ur
そこにはもう黒离がいた
机に足を乗せてギターを弾いている
mf
ur
mf
ur
紫苑は眉をひそめた
mf
ur
即答
黒离は笑った
ur
ur
mf
ur
mf
ur
mf
紫苑はピアノの椅子に座る
黒离はギターを鳴らす
ジャーン
ur
mf
ur
紫苑は一瞬驚いた
mf
ur
黒离は楽しそうに弾く
昨日のメロディーの続き
少し荒いけど、確かに繋がっている
紫苑は黙って聞いていた
曲が終わる
黒离が振り向く
ur
mf
ur
mf
紫苑は鍵盤に指を置いた
ポーン
そしてメロディーを重ねる
昨日と同じように
音が絡む
ギターとピアノ
黒离の曲が、紫苑の音で形になっていく
しばらくして
二人は同時に手を止めた
ur
ur
ur
紫苑は顔をしかめた
mf
ur
mf
少し言葉を探す
mf
ur
mf
黒离はケラケラ笑った
ur
mf
ur
mf
ur
mf
ur
mf
黒离は少し考える
そして言った
ur
シンプルだった
紫苑は目を細める
mf
ur
ur
mf
ur
紫苑は小さく言った
mf
mf
黒离が目を丸くする
ur
mf
紫苑は鍵盤を見つめる
mf
ur
mf
mf
静かな声だった
音楽室の空気が少し重くなる
黒离はその顔を見て、ふっと笑った
ur
mf
ur
紫苑は顔を上げる
黒离は言った
ur
mf
ur
ur
黒离はギターを鳴らす
ジャーン
ur
紫苑は目を細めた
mf
黒离はにやっと笑う
ur
一瞬。紫苑の心臓が跳ねた
mf
ur
mf
黒离は椅子に座り直した
ur
mf
ur
紫苑はため息をつく
mf
ur
黒离は少しだけ真面目な顔になる
ur
mf
ur
紫苑は少し黙った
そして小さく言った
mf
黒离は満面の笑みになった
ur
その日
音楽室に
ギターとピアノの音が、ずっと響いていた
それが
二人の音楽の始まりだった
そしてーー
黒离がまだ知らないことが一つあった
紫苑は
"どんな楽器でも弾ける"
それが後に
黒离の心を、壊すことになる