黒執事のシエルとセバスチャンのBLです、 どっちかと言うと小説かな🌀 テーマは現代です、
Ciel
Sebastian
シエルは革張りのオフィスチェアに深く身を沈め、眉間にしわを寄せた。午前二時。モニターの光だけが、ニューヨークの高層階にある彼のオフィスを照らしている。連日続く多忙なスケジュールと、競合他社との苛烈な戦いに、彼の神経はすり減っていた。
Ciel
疲れた声で名を呼ぶと、室内の闇に溶け込んでいたかのような影が、音もなくデスクの前に現れた。完璧に整えられた夜会服のようなスーツ、冷ややかながらも魅惑的な赤い瞳。
Sebastian
その声はいつも通り、滑らかで深く、聴く者を安らぎと同時に底知れぬ期待へと誘う。
Ciel
シエルはそう言ったが、彼の心臓は微かに高鳴っていた。契約は絶対だ。だが、この執事の存在は、彼の理性を時々ひどく掻き乱す。
セバスチャンは書類を片付けながら、静かに答えた。
Sebastian
最後の言葉は、囁きに近いトーンだったが、明確な誘惑を含んでいた。
シエルは顔を上げた。セバスチャンの赤い瞳が、彼を射抜くように見つめている。それは彼の唯一の弱点であり、同時に最も渇望する存在だった。
Ciel
シエルは口では拒絶したが、その体は既に椅子から立ち上がろうとしていた。 セバスチャンはクスリとも笑わず、ただ一歩、シエルとの距離を詰めた。
Sebastian
セバスチャンはシエルの華奢な顎先に手を伸ばし、優しく持ち上げた。その指先が触れる瞬間、シエルは微かに息を呑んだ。
Ciel
Sebastian
セバスチャンの唇が、シエルの耳元に滑り、熱い息を吹きかけた。
Sebastian
その手がシエルのネクタイに触れ、緩め始めた。セバスチャンの動作は優雅でありながらも、決して逃れられない確実な力を帯びていた。
ネクタイ、カフス、そしてシャツのボタンが、まるで魔法のように外されていく。シエルはただ、抵抗を忘れたように、セバスチャンの赤い瞳を見つめていた。その瞳の奥には、彼の魂の全てを飲み込もうとする、暗く、甘美な炎が揺らめいているように見えた。
肌に触れるセバスチャンの手のひらの熱が、シエルの理性を溶解させていく。
Sebastian
セバスチャンはスーツを身に着けたまま、僕を抱き上げた。彼の体温と、鍛え上げられた筋肉の硬さが、肌越しに伝わってくる。デスクからプライベートな休憩スペースへと移動する間、セバスチャンは僕の首筋に顔を埋めた。
Ciel
僕の声は、情けなく掠れていた。 セバスチャンは楽しそうに、口角を上げた。
Sebastian
セバスチャンは僕をソファに静かに寝かせると、その上に覆いかぶさった。分厚いスーツの布越しでも伝わる体温と重みが、僕の心臓を激しく打つ。
そのまま優しく、しかし確信を持って、僕の身体に触れ、愛撫を始めた。舌打ちが出るほどの快感に、僕は背中を反らせる。
Ciel
もう限界だった。快楽によって理性が吹き飛びそうになる。
Sebastian
セバスチャンはようやく、自らのスーツに手をかけ、一瞬でそれを脱ぎ捨てた。完璧な肢体。その姿に、僕は息を詰めた。
そして、僕たちは遂に一つになった。 セバスチャンの力は強烈で、優雅な愛撫から一転、僕の全てを支配しようとする。
Sebastian
その囁きは、契約の誓いのようでもあった。僕はただ、彼の声と、身体から迸る熱に身を委ね、喘ぎを繰り返すことしかできなかった。痛みと快感が渾然一体となり、視界は白く滲む。セバスチャンの赤い瞳だけが、僕をこの現実に繋ぎ止めていた。
Ciel
僕の意識が飛びそうになった瞬間、セバスチャンは最後に深く、深く僕を抱きしめた。
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