希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
空を赤く染める夕日が
わたしを拒むように 遠ざかり
分厚い雲が
わたしを捕らえようと
色を変え
形を変え
わずかに青みの残る空を
灰色に染めてゆく
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
『束縛しないで!』
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
お母さん
お母さん
希望(のぞみ)
お母さん
お母さん
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
そして、週末
希望(のぞみ)
お母さん
希望(のぞみ)
お母さん
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
お母さん
お母さん
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
勉強のために図書館へ
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
「3時間だけね?」
それがわたしに与えられた自由な時間
今だけは誰にも縛られず
わたしはわたしらしく いられる
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
絵本コーナー
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
女性が子供たちに 読み聞かせていたのは
『幸福な王子』
彼女の伸びやかな声は
王子の慈悲と憂い
民の絶望と喜び
そして ツバメの思い
その全てを余すことなく
皆に伝えた
希望(のぞみ)
パチパチパチ!
気がつくと自分でも ビックリするくらい
力強く手を叩いていた
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
「どこにいるの?」
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
「心配なの」
「あなたは私の」
「大事な娘だから」
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
わたしは逃げた
過保護という名の
監獄から
真っ暗な闇の中を
ただ、ただ
真っ直ぐに…
希望(のぞみ)
ドンッ!!
強い衝撃を受けて
体は宙を舞う
世界が闇に包まれ
わたしは…
意識を…手放した…
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
希望(のぞみ)
ずっと…夢みてた
誰かにとっての
『幸福な王子』になって
母娘という名の鎖から
解放される
その時を──
#TELLER文芸部
コメント
4件
生きていればもっと多くの人の助けになれたかもしれないけれど、じさつして究極の自己犠牲を選ぶ事しか追い詰められて考えられなかったと考えると胸が苦しくなります…