この作品はいかがでしたか?
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あの日は雨が降っていた
そんなに強い雨ではなくて
傘は無くても我慢出来るくらいだった
意味の分からないプレゼンを持ってきた奴がいる
その話はすぐに俺の耳に届いた
どんなくだらない内容だったのかと資料を見せてもらったが
俺の予想を裏切る内容に目を疑い、そして担当者を疑った
小柳 澪(こやなぎ みお)
雨が降る中、傘もささずに俺は走った
小柳 澪(こやなぎ みお)
背が高くて犬の様な男
プレゼンを持ってきた奴の特徴だ
小柳 澪(こやなぎ みお)
しばらく走った俺は、公園の前で足を止めた
だーっ、くっそ〜
聞こえてきたのは悔しそうな男の声
その方向へ顔を向けると
背の高い犬みたいな奴が居た
小柳 澪(こやなぎ みお)
ボヤいている内容的にも間違いないだろう
俺は呼吸を整えて、そいつに近付いて行った
男は盛大な溜息を吐き、喫煙所へと入っていく
これならゆっくり話が出来そうだと、俺はすぐに声を掛けた
小柳 澪(こやなぎ みお)
小柳 澪(こやなぎ みお)
男は不思議そうな顔で俺を見る
俺は構わず続けた
小柳 澪(こやなぎ みお)
小柳 澪(こやなぎ みお)
男はなるほどなと納得した様だ
胸ポケットにしまってあったタバコの箱を取り出して俺に見せる
偶然にも、俺が吸っている物と同じ銘柄だった
小柳 澪(こやなぎ みお)
小柳 澪(こやなぎ みお)
俺はタバコを1本受け取り、それを口に咥えた
こんな事するつもりは無かったのに
小柳 澪(こやなぎ みお)
俺の体は勝手に動いていた
男に顔を近付け、俺は静かにその火を共有した
ジジッと自分のタバコから煙が出始めた所で顔を離す
チラリと男を見れば、これでもかって位に驚いた表情をしていた
小柳 澪(こやなぎ みお)
小柳 澪(こやなぎ みお)
やりすぎたと自分でも思う
でも勝手に動いてしまったんだからどうしようもない
少しじゃないだろうに、と心の中で突っ込んだ
契約の話をしにきたのに、俺は一体何をやっているのか
自分の行動を後悔し始めていたその時
目の前の男は呟いた
鋭く射る様な視線で
何故か、悔しそうな表情をしながら
俺は思わず笑みを零した
俺は本当に、何をやっているのか...
小柳 澪(こやなぎ みお)
目の前の男を
手に入れたいと思うなんて
〜fin〜
コメント
10件
目が覚めました有難うございますぅ……←← _:( _ ́ཫ`):_グハッ
あ〜…好きです(((唐突 てか起きるの早いっすね!?(((