母
ふふっ 少し大きいわね
でもよく似合ってるわ
でもよく似合ってるわ
母
ゆっくりしていって
くださいね
くださいね
すみません
ありがとうございます
ありがとうございます
母はそう言って部屋を出た
蓮
俺の服ですみません
とんでもないです!
助かりました
助かりました
俺の服を着せると 思ったよりも裾が長くなってしまった
蓮
ふふっ笑
え?どうかしましたか?
蓮
いえ…
まるで子供みたいだな…って…笑
まるで子供みたいだな…って…笑
そう言うと 彼は驚いた顔をして 俺をただ見つめていた
蓮
あ、すみません!
悪気はないんですけど…
悪気はないんですけど…
いえ! ただ…
そんなに子供っぽいですか?…
そんなに子供っぽいですか?…
彼は恥ずかしそうに俺を見つめた その瞬間 なんとも言えない気持ちになった
あの…?
身長差のせいで上目遣いになる 心拍数が上がるのを感じた
蓮
あ…い、いえ!
俺は思わず目を逸らした
蓮
あ、そういえば名前聞いてなかったですね…笑
俺の名前は目黒蓮です
蓮って呼んでください
俺の名前は目黒蓮です
蓮って呼んでください
翔太
俺の名前は渡辺翔太です
翔太って呼んでください
翔太って呼んでください
蓮
敬語外してもらって大丈夫ですよ
翔太
いいんですか?
蓮
はい こうやって出会ったのも何かの縁です。
翔太ともっと仲良くなりたいから
翔太ともっと仲良くなりたいから
翔太
分かった
れ…ん…? よろしく
れ…ん…? よろしく
蓮
ははっ笑 ぎこちなっ笑
翔太は顔を赤くしてそっぽを向いた こんなにも愛おしい人に出会ったのは 初めてだった
蓮
〜っていう事があってさ笑
翔太
なんでそうなんの?笑
楽しく話をしていた時 ふとさっきの事が頭をよぎった だが何となく 聞いてはいけないような気がした
翔太
蓮…?
蓮
あ、ううん
ごめんなんでもない
ごめんなんでもない
翔太
そっか
あ、やばい…
そろそろ帰らなきゃ…
あ、やばい…
そろそろ帰らなきゃ…
心做しか顔が曇ったような気がした
蓮
途中まで送るよ
翔太
いやいや!大丈夫だよ
蓮
大丈夫だって ほら行こう
俺は翔太の手を引いて立たせた
外に出ると雨はまだ止んでおらず 傘をさして2人で歩いた
翔太
ここで大丈夫だよ
ありがとう蓮
ありがとう蓮
蓮
気にしないで
あ、そうだ また会おうよ
あ、そうだ また会おうよ
翔太
もちろん
この服も返したいし
この服も返したいし
蓮
いいよそれ笑
もう着てないからあげる
もう着てないからあげる
翔太
え、いいの? ありがとう
暫く話をしたあと 俺達は解散した