猫

阿部side

今日はすのちゅーぶ撮影で 田舎の村にやってきた

自然が豊富で 鳥のさえずりがよく聞こえる

中学生くらいの男の子達にあって 「あ!!ダンシングダイナマイトの人や！！」 と声をかけられた

今回は2人ずつに別れて 1番綺麗な写真を撮った人勝ち選手権をやる

写真家王決定戦らしい(笑)

こーじが2つグループ決まってんなぁっと ゆり組、俺 目黒 は強制的にペアにさせられた

内心ガッツポーズをして 目黒の方見たら

思いっきりガッツポーズしてて思わず笑っちゃった

目が合ってブイサインを送ってくる目黒に キュンっとしてしまった

俺 目黒 照 ふっかぁ ラウール こーじ 佐久間 ゆり組

目黒と二人きり...

胸の当たりがだんだんと暑くなっていくのがわかった

俺はなるべくこの村の良さが撮れる写真を撮りたいので 小さな空き地に向かった

さっき来る時に見つけたんだよね〜とか思いながら そこに向かう

そう呼べば かぁー!!っと言いながら手で顔を覆う蓮

照れてるとこ隠してるのもかっこいいなぁ

バッチリスタッフさんに見られていて 恥ずかしかった

空き地に着いた俺らは ひとまず木陰で休むことにした

蓮から貰った水をごくごくと飲み干す

自分でも生き物住んでんじゃねってくらい 俺は飲み物を飲む時に音が鳴る

もきゅもきゅ だって笑

ごっくんごっくん とかさ ごくごく はよく言われたことあるけど...

もきゅもきゅ はないな

スタッフさんは俺らにそう残して 走り去っていった

無意識に上目遣いで蓮の裾をクイクイっと掴むと あざと...と呟きながら 話してくれた

なんてことを言い出すんだ この子は...!!

俺が照れ隠しで首元を手で仰ぐと...

ﾘﾝﾘﾝｯｯ

鈴の音が鳴った

不思議に思って辺りを見回すと...

道路から空き地に、 俺らが休んでいる木陰に向かって あい色の猫がこちらに歩いてくる

俺が手招きすると嬉しそうにちょこちょこと小走りして 俺の膝に乗ってきた

可愛すぎるぅう！！

顔つき 体 全体見たからしてオスっぽいなぁ と思いながらその猫ちゃんを撫でる

すっごいイケメンな猫で ゴロゴロと喉を鳴らしながら気持ちよさそうに目をつぶった

にしても イケメン猫だなぁ〜

ほんとに蓮に似ていて.. 今にも擬人化して 目黒蓮になりそうな猫ちゃんだ

俺はしっかり めめ(ロシアンブルー)の虜になってしまった

ぐいっと持ち上げて めめと俺の頭をすりすりと合わせる

そういうと 返事をするかのように 「にゃん！」 と鳴くめめ

にゃぁ〜 んにゃぁ

チュッ...

急にキスされて どんどんと蓮の舌が俺の口内に入ってくる

舌が上顎を左右に往復して 不思議な感覚

つい声が出てしまって恥ずかしい...

やっと唇を離した蓮

俺らの言葉がほんとにわかるのか

めめは俺らに背を向けて まだかまだかと待っているような気がした

蓮が照れることなんてそんな無いから 嬉しかった

ロシアンブルー、 献身的な性格なのが特徴的

そこのとこも蓮に似てるのかもね？

献身的とは 自分を犠牲にしてでも他人に尽くす こと

俺の写真、 景色にしようと思ってたけど めめにしようかな

そう決めて パシャリ

シャッターを押した