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ナオ
美雨ちゃん、髪の毛に何か付いてる
美雨
えっ？
ナオ
ナオ
はい、取れたよ
美雨
あり、がと……
美雨
（この鼓動は何？）
香月
（二人はどういう関係なんだろう）
香月
（彼氏でもないのにあんなことしないよな）
香月
まじかー
凛子
何がまじ？
香月
あー、いや
香月
めっちゃ誤字ってて
凛子
ふーん？
凛子
香月、昨日から変よ？
凛子
何かあったの？
香月
あったといえばあるんだけど
香月
何気に当然…
香月
（３歳上ってキツいか？）
凛子
あたしは３歳くらい平気だと思うけど
香月
うーん…美雨はそう思ってないかも…
香月
あ、声に出てたか
凛子
いや
凛子
顔に出てたよ
香月
…まじ？笑
香月
凛子鋭いな、さすが８年の仲
美雨
ナオくん、近くない？
ナオ
昨日あんなことした仲でしょ？
ナオ
お願い、これくらいいいじゃん
美雨
……もう……
香月
ナオ！
ナオ
へっ？
香月
あ……いや、なんでも
香月
じゃなくて…えっと…
凛子
ごめーん、私が呼ぼうとしたの
凛子
代わりに呼んでくれてありがとね、焼肉
香月
……いえ、当然ですよ……
香月
（ありがとうなのか、これは…）
ナオ
わかりました！なんですかー？
パサ
美雨
ナオくん落としたよ
ナオ
え？あ、ありがと！
ギュッ
美雨
いや、手……
美雨
は、離して？
ナオ
ふは、ごめん笑
美雨
（思ってるより子どもらしい子なのかな…）
香月
じゃあ美雨こっち手伝ってよ
美雨
え＂
香月
何その声
美雨
嬉しい時に出る声です
香月
絶対嘘だろ笑
美雨
ホ、ホントデスヨー
香月
ま、早く来て
美雨
はぁい
美雨
終わったー！
ナオ
俺も終わった！
ナオ
一緒に帰らない？
美雨
え、え？
ナオ
最寄り駅は？
美雨
○○駅…
香月
（俺その隣だ…）
香月
お
凛子
焼肉行こ！
凛子
香月、忘れさせないよ？
香月
……今は例外だろ
凛子
まあ見てなって
ナオ
俺、△△駅だ
美雨
あ、真逆だね…（ほっ）
ナオ
でもできるだけいたいから、送るよ
香月
……こういうことか？
凛子
これはナオくんの愛が強すぎた笑
美雨
いいよ、私今日タクシーで帰る予定だから
香月
美雨は金持ちか？
凛子
嘘に決まってるでしょ、黙って見てなさい
ナオ
そっか、わかった
ナオ
気をつけてね
美雨
ん……うん…
ナオ
駅までは一緒に行ける？
美雨
うん
香月
仲良しだな
凛子
何かあったみたいだね
香月
……焼肉行こ
凛子
そうね
焼肉屋
凛子
あ、すみませーん
香月
俺はとりあえずビールと、塩タン
凛子
私も生ビール一瓶で
香月
え、は？
香月
お前そんなに酒好きだった？
凛子
今日はそうね…少し多めに飲むつもり
香月
ふーん
凛子
んっ……頭痛い…
香月
大丈夫か？水もらってこようか？
凛子
いや…
凛子
凛子
ここにいて…
香月
……どうした
香月
いっぱい飲んでるのは、なんか悩んでんだろ
香月
なんでも言えって
凛子
ナオくんと美雨ちゃん付き合ってるのかなあ…
香月
……知らん
凛子
凛子
あのねえ
凛子
私ねぇ……んぅ
香月
本当に大丈夫？
香月
吐いても寝ても困るの俺だからな？
凛子
好きなの
香月
香月
ナオ？
凛子
香月
凛子
香月が好き
香月
え……っと
凛子
香月が美雨ちゃん好きなの知ってるし
凛子
あたしだって言って困らせたくなかったけど
凛子
最近香月が美雨ちゃんのことしか見てないのもわかってたし
凛子
……でも
凛子
私も香月好きだから
凛子
……見てるのツラい
香月
凛子
何も言わないで
凛子
私帰るね
香月
いや、待てよ
凛子
待ったところで気の利くこと言えないでしょ
凛子
そんなのもわかってるんだから
香月
凛子
凛子
凛子
名前、呼ばないでよ…
香月
俺は美雨にも凛子にも釣り合わない
香月
凛子の言う通り、気がきかないしアタックもうまくできない
凛子
知ってるわよ
凛子
不器用で…可愛いんだから…
凛子
香月
え、……！
凛子
このリング、香月が誕生日にくれたよね
香月
そんなの、６年くらい前のなのに…
凛子
毎日付けてるの気付かなかった？
香月
凛子
いいのよ
凛子
私がそれだけあなたを好きってだけだから
香月
凛子、ありがとう
凛子
……いいよ
ドン（一万円札）
凛子
お釣りいらない
凛子
帰ります
香月
あ……うん…
香月
俺も帰る
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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