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なんでこういう時に限っていないんだよ…!
彼の部屋で彼の服に包まりながら必死に堪える。
あとちょっと、あとちょっとで帰ってくるはずだから。
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家にある抑制剤が切れたから明日買いに行く予定だった。
なのに、よりによって。
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堪えようとも症状は全く収まらない。
まじ、早く帰ってこいよ。
いつもより酷いんだよ!
頑張って仕事をしてくれている彼にそんな言葉を吐き捨てるなんて出来ないけれど。
荒い呼吸を繰り返す度に肺に広がる彼の匂いを感じながら時間が過ぎるのをただ待つしかない。
いや、待てよ?
俺は今朝ヒートの周期に入るから抑制剤を打ったはず。
なのにどうして。
彼の目の前で打ったため彼も安心して仕事に向かった。
そんなの早く帰ってくるわけない。
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身体中が痺れて上手く動けなくなってくる。
今までこんなことなかったのに。
頭も少しずつ痺れてきて視界もぱちぱちと弾けだした。
ただなかむがほしい。
早く種付けして欲しい。
それしか考えられなくなって自分が壊れてしまいそうになる。
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呼吸がしずらくなり、意識も朦朧としていて身体中の感覚が無くなっていく。
焦燥感で冷や汗が滲む感覚だけは感じ取れた。
もう、
むり、
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玄関に入った途端、強すぎる匂いに顔を顰めた。
は?
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匂いを頼りに廊下を進むと明らかに俺の部屋からだった。
今朝抑制剤をしっかり打っているところを見たはず。
周期的には有り得るけれど抑制剤が効かないわけがない。
扉を開けていないのに部屋から溢れてくる匂いに鼻が曲がる。
こんなに強いと流石に耐えられない。
それだけきんときも苦しんでると思うと扉を開けない訳にもいかなかった。
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扉を開けた瞬間、ぶわっと広がった匂いに圧倒された。
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本能に直接届くような強すぎる匂いに少しふらついた。
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どうにかぎりぎりで正気を保ちながら声をかける。
彼はぐったりとしていて少し身体が震えている。
これ、ほんとにただのヒート…?
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体調が悪いのではないかと疑ってしまうような様子だが、そんなことを気にしている余裕は無い。
震えている彼の手に指を絡め、仰向けにさせる。
舌で口内を貪りながら片手を離して後孔に指を挿れる。
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いつもより熱を持ったナカを慣らしていく。
今日だけは挿れるためだけの前戯で許して。
気持ちよさそうに顔を赤く染める彼を眺めながらキスを続ける。
静かに指を引き抜き、モノを宛てがう。
ゆっくり奥まで挿入すると彼の体がびくりと跳ねた。
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俺自身も限界で彼に気をつかってられるほど正気ではいられなかった。
手前の方から奥の奥まで往復を続ける。
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時々何かに呑まれ、自分を見失いそうになりながらも腰を振り続ける。
いつものように自分の意思で動いている、というよりかは身体が勝手に動いてしまう。
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ナカが締まったのと同時に俺も欲を吐き出した。
お互いに少しずつ正気を取り戻していく。
まだ完全にとはいかないけれど。
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過去2回ほど俺が留守にしている時にヒートが来たことがあったが、その時は服が数枚ベッドの上に散らかっていた。
なのに今日は大きめのパーカー1枚のみ。
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目が覚めると未だ気持ちよさそうに眠っている彼の顔が目の前にあった。
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先にベッドから出てリビングに向かう。
ホットドリンクでも持ってこよう。
お湯が湧くのを待つ間、昨日のことが蘇る。
抑制剤が効かないことなんてなかったのに。
抑制剤用の黒いゴミ袋を覗くと1本だけ使用済みの管が入っていた。
拾い上げて印刷された文字を見る。
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出来上がったドリンクを持って俺の部屋に向かう。
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彼にそれを渡した。
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ほんと、心配したんだから。
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うん今日命日