中太

注意 中原中也(α)×太宰治(α)、両方17〜18歳軸のオメガバースパロディBL作品です ナチュナルに同棲してます (付き合ってません、此処重要です)

この世には男性と女性、どちらでもない性。その他にα、β、Ωという第二の性が存在する。

先ずは無知な子達の為にそれぞれの性の特性を簡単に教えてあげようじゃないか。物知りな子達は読まなくていいよ。

先ずはβ(ベータ)。この性はごく一般的な人間に多く見られる性。

次にα(アルファ)。社会的地位の高い人間に多く見られる性。

そしてΩ(オメガ)。社会的地位の低い人間に多く見られる性。

私？α以外に何の可能性があると言うのだい？

説明は終わり。

ん？まだ言っていない重要な事があるって？

あぁ、Ωとαの特性についてだね？

まぁ其処ら辺は後で説明するから許してよ。

…

面倒臭い。返事しなくても聞いているんだから良いじゃないか

思った事は口に出さない。云ったら怒られるに決まっている。

勿論怒られたら怖いからとか悲しいからとか、そんな理由では無い。 煩いから、面倒臭いから。

じゃあ何で聞いたのさ。

有り得ない事を問う。

何時もの様にくだらない言葉を交わす

私にとってそのくだらない会話は、少しだけ特別なものだったりするんだけど。

なんてね

仕事が片付いて中也のセーフハウスに帰宅していた。

中也からのただいまの一言。

太宰が居ると知っての其の台詞におかえりと返した。

必要最低限の会話。

何時もならこの後、寝て一日が終わるけれど

今日は少し確かめたい事があるのだ

立ち上がり、寝室に向かう中也に着いていった。

そう言うと中也は早々にベッドに入り、目を閉じた。

私が話しかけるとその目は開く。

中也が再び目を閉じる

…あーあ、中也がΩだったら良かったのにな

或いは、私がΩでも良かった。

番になれるのなら

あぁ、そうだよ。私は中也に特別な感情を抱いている

愛？恋？よく分からないけれど、それに近しいものなのだろう。

中也はどんなΩと番になるのだろう。

考えたくない事を考えてしまう。 私には関係ない。中也がどんなΩと番になろうと、私には。

私が、Ωだったら

中也を誘惑して、子を孕んで、責任を負わせて、無理矢理番になる事も出来たのに

中也が、Ωだったら

中也を押さえ込んで、項を噛んで、番になる事も出来たのに

有り得なかった。なんて事は分かっているのだ

中也も私も、強く、賢い人間の類ではある。社会的地位も高い…と云えば高い。社会ではなく反社会だが。

番。かぁ

どうせ、どうせ中也がΩと番になって、Ωを抱くのなら

私が、中也の初めてになってやる

最低で、最悪な初めての相手に

続くかは分からない