主
主
♡100いくなんて思ってませんでした
本当にありがとうございます!
結局あの後ミーティング早退しちゃったな
やっぱ運命って変えられないのかな
同じように繰り返してる世界に嫌気が差す
大森元貴
視界に入ってしまった、これも運命というのだろうか
大森元貴
スッ(取)
正直したことがなかったから怖かった
でも、何も考えなくていい、悩みから解放されるような気がしてとても嬉しかった
グサッ(刺)
前回とてつもない痛みを体験しているからか何も感じなかった
床が赤く染まるだけだった
グサッ(刺)
だからもう一回刺した
ズズズ(引)
引いてみたりもした
やっと痛みを感じた、嬉しかった
自分から流れる赤い液体を見て生きてることを実感した
止まらない液体を見てワクワクした
自分が正常かなんか分からなかった
ただ好奇心に任せて刃を動かした
どんどん流れ出る液体、赤く染まる床、増える傷、体中に流れる痛み、すべてに夢中になっていた
それがいけなかった
気づいたら腕は血だらけでまぶたが重かった
疲れた僕はその重さに従って意識を手放した
それもいけなかった
結局元貴はミーティングに帰ってこなかった
明らかに俺等のせいだ
話が進まないから今日は解散した
どうすればいいのかわからなかった
答えを知りたかった
若井滉斗
若井滉斗
藤澤涼架
若井滉斗
藤澤涼架
藤澤涼架
藤澤涼架
藤澤涼架
藤澤涼架
涼ちゃんは頭がいいな、答えがわかってる
若井滉斗
コンコン(扉)
若井滉斗
若井滉斗
若井滉斗
若井滉斗
ガチャッ(開)
若井滉斗
ストッ(尻もち)
藤澤涼架
藤澤涼架
キー(開)
ブワッと生ぬるい風が吹いた
藤澤涼架
藤澤涼架
藤澤涼架
信じたくなかった、見たくもなかった
ベッドには左腕が真っ赤に染まった元貴がいた
左腕にはまだカッターが刺さったままだった
ベッドも床も赤く染まっていた
見ているだけでも、痛々しく吐き気がする
僕達が放った何気ない言葉が刃物に変わり、元貴を刺した
僕達がやったんだ
そう思うとまともに立っていられなくなった
ストッ(座)
なんですぐ信じてあげられなかったんだろう
そんな後悔は血を止めるわけでもなく、包帯になるわけでもなく、元貴の意識を戻してくれるわけでもなくただ霞に消えていった
何をしなければいけない、そんなのはわかっているのに手の神経が反応しない
そんな時だった、若井が電話をし始めた
震える声で話していた、僕は黙っていることしかできなかった
電話をし終わった若井は僕を部屋の前から離してくれた
顔は涙でグチャグチャだった、でも奥歯を噛み締めて声を押し殺していた
僕と同じだった
ただ立ち尽くして救急車が来るのを待っていた
やがて救急車が来て元貴を連れてった
二人で部屋の掃除をした
赤い液体を拭くたびに吐き気が押し寄せた
でも我慢した、元貴の辛さはこんなものじゃないから
若井滉斗
藤澤涼架
若井滉斗
ガチャッ(開)
若井滉斗
スタッフ
若井滉斗
藤澤涼架
左腕にはぐるぐる巻の包帯
輸血とか薬とか何やらがたくさん刺さっていた
大森元貴
藤澤涼架
藤澤涼架
良かった言えた
大森元貴
大森元貴
藤澤涼架
藤澤涼架
大森元貴
あぁ呆れられたかな、でもどうしても謝りたかった、自分の言葉の無責任さを呪いたかった
もっと進んでたらもう元貴は戻ってこなかったかもしれなかったのだから
若井滉斗
若井滉斗
大森元貴
大森元貴
本当は知っているのに知らないフリをする、この世界だったら変わるかもしれないから
大森元貴
諦めてみる、だって治んないんだから
大森元貴
大森元貴
わざと笑ってみる、この先の地獄を知ってもなお、二人に迷惑をかけたくないと思ってしまう
こんなのじゃ運命は変わらないのにね
若井滉斗
若井滉斗
若井滉斗
若井滉斗
若井滉斗
若井滉斗
なんでバレたんだろ、さすがだな
どうしようかな、これも信じてくれるかな
大森元貴
大森元貴
大森元貴
大森元貴
藤澤涼架
藤澤涼架
藤澤涼架
藤澤涼架
信じれるかな
大森元貴
大森元貴
若井滉斗
大森元貴
大森元貴
オーバードーズのことは言えなかった
大森元貴
大森元貴
大森元貴
大森元貴
大森元貴
大森元貴
大森元貴
藤澤涼架
いや、昔の僕らだったら信じなかっただろうな
若井滉斗
ギュッ(抱)
大森元貴
一度目はびっくりしたけどもう驚かない
若井滉斗
大森元貴
大森元貴
スッ(離)
藤澤涼架
大森元貴
藤澤涼架
藤澤涼架
大森元貴
藤澤涼架
若井滉斗