火星人のヒロインなんて嫌！

究極胸キュン！BL満載！ 将太×悠太

イケない恋だと分かってるよ… みゆと×ゆうとの胸キュンボーイズラブ！

俺とアイツの♂事情

バンッ

妹がドアを大きく閉める。

これは

高校一年生の私が完全にボーイズラブにハマってしまった話

ではなく。

俺はお前にコイをした。 なんだか意識しちゃうじゃねぇか///

の単行本を私は帰り道読みながら歩いていた。

スタスタスタスタ

ゆいは早足で横断歩道を渡った。

プップッー！！！

車のトラクションがなる。

勢いよく大きな車が私に向かってくる。

目の前は真っ暗だった。

ギュっ

そこには

知らない男の子がいた。

しかも、その男の子抱きついてくるし！？

なつきがふゆきに駆け寄る。

よく見ると、このふたりは私と同い年ぐらい。

まぁ、火星人に年齢なんてあるかわからないけど。

火星人なのにとても地球人っぽい。

しかもくっそイケメンやん。

ふゆきくんの顔が真っ赤になる。

ふゆきくんとなつきくんは去っていった。

私が火星人になった次の日

ふゆきくんとなつきくんと火星の都会にお出かけしました！

私は人々を見る。

火星人はみんな美男美女だった。

私達は本屋を横切る…

君とはヤメラレナイ ツンデレ×クーデレ

とかかれている本。

その表紙は普通の男の子と普通の男の子が抱き合ってる姿が。

私は即座にBLコーナーへ行く。

ふたりは少年漫画コーナーへ行く。

ちゅっちゅっの上はなんですか？先生

飛び越えキッス

先生…お願いします////

などなどBLの本がずらりと並ぶ。

「……俺にも…ドキッってしろよ。」

私がひとりでむふむふしていると…

そこには美形の怪しい男が立っていた。

美形だけど…ここでは普通の顔なのか。

男はじりじりと近づいてくる。

ふゆきくんとなつきくんは本屋をでる。

その本棚の隙間で私は男に口を塞がれていた。

私は叫んだ。

しかし口が塞がれてるため声が通らなかった。

私はがっくり肩をおとした。

私は両手に力を入れる。

しかし、腕はほどけなかった。

美形だからって許されると思うなよ！？

私は男を睨んだ。

男は笑った。

イケメンなのに、もったいない。

あ、この星はこれが普通なのか。

しかし、イケメンだけど知らない男に口を触れられると気持ち悪い。

イケメンうほうほ///

と言える余裕が今はほしい。

私は男の手に唾をはいた。

男はにやりと笑った。

そして、私の口から手を離した。

男は私を抱き寄せた。

びくっ！？

気持ち悪い

気持ち悪い

気持ち悪い

気持ち悪い！！！

私は両手に思いっきり力を入れる。

グワァァァァアンッ！！

私は思いっきり殴った。

鈍い音が本屋に響く。

男は怒りに満ちていた。

男はポケットから…

ナイフを出した。

私は全速力で本屋を出た。

男が追いかけてくる。

私は逃げる。走る。

そこに…

なつきくんとふゆきくんと合流！

ふたりは私の後ろで走ってついてくる。

なぜか、私達は笑顔になった。

さっきまで怖くて仕方なかったのに。

なぜ？

ﾊﾟｼｬﾊﾟｼｬと

住民達は私達を写真をとる。

いや、火星にもスマホあんのかよ！？

そんな事思う余裕も出てきた。

ふたりがハモる。

地球ではそんなに速くなかったが、

火星ではふわふわと速く走れた。

男が後ろで叫んだ。

私達の姿が店のミラーに一瞬だけだけど写った。

その時

自意識過剰かも知れないけど

私、綺麗かも。

とか思った。

初めて思った。

ふゆきくんが笑った。

なつきくんも続けて笑った。

その時

ドカァァァァアンッ！！

ガァァァァァアンッ！

この星に何かが衝突した音が聞こえる。

強い風が吹く。

人々や建物が飛ばされる。

ふたりは私を抱き締めた。

その暖かさは

男に抱き締められた気持ち悪い暖かさじゃなかった。

ダメだ、風が強すぎる。

三人がついてても飛ばされそうになる。

風が弱くなる。

ふたりが私を見つめた。

なつきくんが指を指した方向を見る。

そこには

地球人が乗った

ユーミリア号がいた。

地球では有名な宇宙船だった。

地球人が降りてくる。

人々は建物に隠れる。

私達も建物へ隠れる。

見つかった

私は地球人へと走った。

ふたりにとめられる。

困る

これが私の今の本当の気持ちだ。

私がこんな美男に好かれるなんて初めてだし、

ふたりをそういう目でみたこともない。

私がヒロインみたいじゃない。

私は男×女の恋愛に興味が持てない。

自分の恋愛なんか知らない。

興味が全くない。

しかも…

私はふたりにお辞儀した。

ふたりは無言だった。

胸が締め付けられた。

だけど本当の事だ。

私は火星人のヒロインなんかじゃない。

私はふたりを見た。

そして、もう一回微笑んだ。

そして

地球人の宇宙飛行士のところへと走った。

最後にふたりの叫び声が聞こえたけど

聞こえないふりをした。

前を向いた。

宇宙飛行士は掴んでいた火星の住民を離した。

私を掴んで宇宙船へと戻る。

私も宇宙船へと連れていかれる。

そして、宇宙船は火星を旅立つ。

すごくあっさりしていた。

あのふたりとの別れもあっさりしていた。

あのふたりがこちらを見ていた気がした。

私は微笑んだ

まだやることがある。

火星のために。

私は操縦場所に行き、

地球から遠く遠く離れたところへ行くように設定した。

そう

行き先は

ブラックホールだった。

でも

火星の私でも

同じ事が起きたら同じするだろう。

何故か分かった。

ニヶ月後

火星の俺と地球の俺と！？

ﾌﾟｯｰﾌﾟｯｰ!!

車とトラクションがなる。

私は車にぶつかった。

意識が飛ぶ。

最後に見えたのは

運転手のあの男だった。