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鎹鴉

カーカー!南南西の森へ行け!鬼、強さは下弦の陸、
今すぐ迎え!

初兎

いむくんついてこれる?

ほとけ

うん、それより僕達まだ柱じゃないよね?
なのに何で下弦の鬼倒さなきゃなんないの?

初兎

いや、俺ら何回か下弦の鬼倒したやろ。それに柱の人数の上限もあるし、俺らは継子で現状維持やねん。御館様の話聞いてなかったん?

ほとけ

聞いてたよ~!!

雑談しながら目的地へと向かう二人。 彼らは年相応に笑っているが柱レベルの実力を持っている。 あくまで継子という立場に収まっているだけだ。

お前らが俺を倒しに来たのかぁ?

思ったよりヒョロガリじゃねぇか、鬼殺隊も人員不足なんだなぁ…?

初兎

いむくん、これは挑発や乗ったらあかん。

ほとけ

わかってるよ。

シィィィ…

二人の呼吸音が聞こえる。

お前らみたいな奴に俺の硬い頸は切れない、今までの隊士はみんなそうだった!!!

鬼が煽るも決して呼吸音がやむことは無く、血鬼術を放った。

血鬼術!!「血塊樹・楔」

ほとけ

雪の呼吸、参ノ型

ほとけ

雪魄氷姿

刀を抜く。

ほとけの粗目雪のような細かい斬撃が、鬼の血のような血鬼術を切り刻んだ。

なつ…

鬼は今までこの血鬼術が破られることがなかったから困惑しきっている。 今だ。

初兎

色の呼吸、壱ノ型

初兎

紅残光

ザンッとした音が静かな森に響く。 頸は豆腐のように一瞬で切れた。グチャリと不快な音を立てて頸は落ち、灰と化す。

そんな、馬鹿な!俺は強い、お前らみたいなガキに殺されるような雑魚じゃ…

初兎

いや
現に殺されてるやん、お前が負けたのは、自身の力を過信しすぎた所やな、おとなしく塵にならんかい。

ほとけ

しょうちゃんの言う通りだよ!

鬼が完全に消滅したのを確認し、二人は夜の闇へと消えていった。

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