へ?
な……名前?
Broooock
きんとき
『呼び捨てで呼んで欲しい』
君じゃなくて、呼び捨てで
昨日…みたいに、ってことだよね?
昨日、かぁ……
昨日のことを思い出すと治った熱が込み上げてくる
何回も彼の名前を呼んで
体を重ね…て………
僕は彼の顔を見る
予想通り顔を真っ赤にしている彼がいて
きんとき
知ってる、別にその気がないけど名前を呼んでほしかっただけ
心の中でそう何回も唱えながら僕は目を閉じる
もう一度目を開ければ
自分の使っていた枕を抱き抱え、青い瞳で僕を見ていた
澄んでいる、僕と同じだけど少し僕より南国の青い海のような色
………
可愛いなぁ…w
Broooock
僕が彼の抱き抱えていた枕を取ってそう呼ぶと
きんとき
自分の顔を隠すものがなくなった焦りの表情
照れているのか赤く染まった頬を僕はそっと撫でる
それに反応して彼の体がぴくっと動くと
僕も笑みが溢れる
Broooock
きんとき
ぷくっと僕の添えていた頬を膨らませて言った
怒っているようには見えないし、恥ずかしいのかな
でもそんな事はどうでもよくて
一目惚れした彼が愛しくて
自分のだけにしたい、ずっと捕まえていたい
逃したくない、ここで離したくない
持ち帰りたい
両手で彼の両頬を包み込むと彼はその上から自分の手を添えてくる
ちょっとドキッとしたけど、顔は赤くないはず…
きんとき
Broooock
呼…び捨て、だ
ぶるっく、って呼び捨てで
白い肌が少しずつ赤みを帯びていくのがわかりやすくて
感情が表情に出やすい素直な子なんだなぁ
瞳が揺らぎ不安そうな顔をする彼
口を開いたかと思うと
きんとき
彼の声に被せるように言うと
彼は青い瞳を大きく開く
その瞬間彼が笑うと、僕は彼の頬から手を離す
きんとき
ちょっと期待したけどさん付けらしい
Broooock
恥ずかしさを隠すように、僕はテンションを上げてそう聞く
恥ずかしい、っていうのを気づかれたくない
僕が一目惚れしただなんて知られたらやばいしね
じっと見つめてみると彼から
ん~~ッ!って聞こえてきて
きんとき
そう言った瞬間、部屋に着信音が鳴り響いた
スマホの画面を見れば案の定、昨日一緒にここにきたきりやんから
きんとき
Broooock
散らかっていた服を取り、僕は服を着始める
今日は休みのはずだけど
いつも通り、"気分" での取引だろうなぁ…
正直言って、本当にめんどくさい仕事だと思う
Broooock
きんとき
そう言って、彼は僕から目を逸らす
せっかくいいところだったのに
そう思いながら、僕は電話に出た
Broooock
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやんだなぁ…
色々一気に言われたし一個ずつ返そうかな
Broooock
きりやん
Broooock
きりやん
きりやんもいるんじゃぁん
言い方的にもういないのかと
ん?
まだ店にいるってことは……
Broooock
きりやん
ありゃキレ気味だ
これ以上怒らせるまずいよねぇ…シャークんもいないってことは
シャークんもここで寝泊しているってことで間違いないみたい
Broooock
大体予想はついているけれど、一応確認
きりやん
Broooock
きりやん
きりやん
Broooock
きりやん
きりやん
Broooock
きりやん
Broooock
電話を切り、一息つくと視線を感じた
Broooock
布団に潜り込んでいる彼を布団の上からポンポンとする
何故布団に入っているんだろうか
暇だったから?
なんとなく潜りたくなったから?
きんとき
きんとき
あぁ…なるほど
そういう事ね
Broooock
言っちゃいけないとか、決まりはないけど
警察なんて言ったら怖がられちゃうと思ったから
彼には言っていないんだった
潜っていた彼が顔を出すとともに僕は言う
Broooock
Broooock
そう言うと、彼は何か言おうとした
けど、そのまま薄い唇を結び何も言わなかった
僕たちはただの客と遊男の関係だ
彼に客を止めるという選択肢はないし
僕にも残るという選択肢はない
名残惜しくないのか
名残惜しいに決まっている
好きで来たわけでもなかったこの場所に
未練を持ってしまった僕に残された選択肢
『また来てもいいかな?』
『また会いにきてくれますか?』
2つ揃った僕らの声は、違う言葉なのに同じに聞こえて
嬉しくて
嬉しくて
僕は彼の額にキスをした
『また会いにくるから』
僕はそう言い残して、残りの服を着て部屋を出た
next_♡600
タップ数増えてすいません あと内容が薄くてすいません これから場面の切り替えなど多いです
※内容、濃くしていきます 次から設定などが色々混ざってきます 完結後、まとめを出すのでお楽しみに
コメント
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おっほぉ(* ̄ii ̄)