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中太 (幼児パロ)

中太 (幼児パロ)

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子供

♥

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2023年11月27日

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注意 この作品及びシリーズは 中原中也(22)×太宰治(5)の幼児パロBL作品です。 1部暴力表現を含む可能性があります

以上が苦手な方は閲覧をお辞めになる事を推奨致します。

中原 中也

…子供?

仕事帰りの道。恐らく4〜5歳程の、手足、右目に包帯を巻き、左頬にガーゼをした子供が一人、ポツリと立っている。

太宰 治

子供に表情は無く、何にも興味を示さぬ瞳で、唯空を見詰めていた。

自身が発した声は彼にも聞こえるだろうに、気が付こうともしてないように思える。此方に興味を示していない事は明確だ。

身体中に巻かれた包帯やガーゼを不審に思うより先に、その子供とは思えない表情と態度に不審感を覚えた。

敵対組織のスパイという可能性もある。 迂闊に近付くのは危険だ

…否。スパイなら此処迄わざと不審感を煽るような演技はしないだろう。 一般の子供か。

こんな時間に保護者と共に居ない時点である程度察しが付く。 表情や態度も含めて考えれば、恐らく捨てられたのだろう。

少しだけ様子を伺ってみよう。 スパイなら情報を取ってから殺してしまえばいい。

中原 中也

おい、其処の餓鬼ンチョ

太宰 治

…何

少しばかり近付き声を掛けてみると、身体は此方へ向かないものの、視線は此方へゆっくりと向けられた。

面倒臭いとでも云いたげな目で此方をじっと見詰めてくる

中原 中也

こんな時間に一人で何してんだ

太宰 治

一人?

子供は自分への問いかけに対し、首を傾げ乍疑問の表情を浮かべた。

もしや、一人では無いのか?

だが、辺り周辺に此奴以外の気配は感じない。

中原 中也

保護者は何処に居る

太宰 治

保護者…

太宰 治

あぁ、親なら居ないよ、

太宰 治

捨てられたの。

中原 中也

「捨てられた。」 子供は其れをまるで当然の事ように軽々と口にした。其の声には悲しみも怒りも不安も宿っていない

唯、「説明が面倒だ」「見て分からないのか」という意思が視える。

中原 中也

捨てられた理由は

本来は聞くべきで無いだろう問いを子供に掛ける。

この問いで子供の感情が動く気がしない。なら聞いても問題は無いだろう

太宰 治

お兄さん。見て分からないの?

太宰 治

僕、不気味でしょう。

「不気味」 其れは確かに此の子供を一言で表すのにピッタリな言葉だ。

兎に角不自然なのだ。容姿も、表情も、態度も、喋り方も、この子供の全てが。

とても

人間とは思えなかった。

太宰 治

僕が居るとね、家庭のイメージが悪くなるの。分かるでしょ?

太宰 治

僕みたいなのは、人の家庭に邪魔なんだよ。

中原 中也

…そうかもな

太宰 治

別に良いよ?

太宰 治

はっきり、そうだなって言ってくれても

中原 中也

…煩ェ

胸糞悪かった。 確かにこの子供は、周りからの家庭のイメージを悪くする存在だろう

だからと云って、まだ一人では生きてはいけない者を捨てるのか。何も教えずに、何も与えずに。

其の事実も、此奴が其れに納得している様に見えるのも

凄く、不愉快だ。

中原 中也

手前名前は

太宰 治

太宰 治。

太宰 治

お兄さんは?

中原 中也

中原中也だ

太宰 治

そう

太宰 治

聞きたいんだけど、何で中原さんの服赤く汚れてるの?それに鉄臭い

拙い、仕事帰りだと云う事を忘れていた。服は返り血を派手に浴びたお陰で赤黒いシミが出来ている。

太宰 治

どんなお仕事してたらそうなるの?

太宰はそう云って緩く微笑んだ。 まるで此方の全てを見通している様な表情だ。

中原 中也

さぁな。餓鬼にはまだ早ェだろ

そう云って不敵に笑って見せた。

太宰 治

えぇ、教えてよ中原さん。

太宰 治

夜の相手してあげるよ?

中原 中也

要らねェ。

性行為の相手になってやると言いたいのだろう。 生憎子供とするような趣味は持っていないし、頼んでして貰う程の欲求不満野郎でもない。

太宰 治

あっそう…

太宰 治

お兄さんえっち上手そうだから、シたら気持ち良くなれると思ったんだけどなぁ

中原 中也

何だよその偏見は

太宰 治

上手い、でしょ?

中原 中也

…まぁ、人並みには

中原 中也

つうか何でそんな知識あんだよ

太宰 治

お父さんに教えてもらったから。

太宰 治

厭になる位、詳しく教えて貰ったよ

嗚呼また胸糞悪い話が始まりそうだ。

太宰 治

…えっちしたらお金が貰えるんだってさ。

太宰 治

お父さんは僕の身体を売ろうとした訳だ

中原 中也

売ろうとしたって事は、売らなかったのか

太宰 治

売らなかった訳ないじゃん。売れなかったんだよ。

太宰 治

僕ね、感じなかったの。何されても

感じない…不感症か。

太宰 治

だから御客さんも萎えちゃって

太宰 治

太宰 治

飽きた

中原 中也

は?

飽きた、話すのにか?急過ぎやしないか

太宰 治

中原さん帰らないの?

中原 中也

手前が居るからな。

中原 中也

流石に子供を見捨てる訳にもいかねぇし

太宰 治

それ、中原さんが僕を連れて帰ってくれるー的なやつ?

中原 中也

あぁ。

太宰 治

本当?じゃあ甘えちゃおうかな

そう云うと太宰はニコリと微笑んだ。

此奴、こんな表情出来んのか

なんだか変な感覚に襲われた。 嬉しいとか、此の笑顔は他の奴に見せたことがあるのだろうかとか…

独占欲?何故。出会ったばかりの此奴に

太宰 治

中原さん、中原さん?

中原 中也

あ?

中原 中也

悪ぃ、考え事してたわ

太宰 治

あーそー。

太宰 治

寒いし早く帰ろうよ

中原 中也

そうだな

異能で飛んで早々に帰ろう。

中原 中也

じゃあ、魔法掛けてやるから手繋げ

太宰 治

魔法?急に子供扱い?

中原 中也

良いから

出会ったばかりの奴に異能を教えるのは避けたい。 此奴は所詮子供だ、ゴリ押しだが魔法で押し通させて貰う。

太宰の手が俺の手を握る。 小さくて細い、正に子供の手だ。

重力操作_

中原 中也

は、?

太宰 治

可笑しい。異能が使えない。

此奴のせいか?

中原 中也

一寸悪ぃ

太宰の手を離す。

重力操作_

…使える。矢張り此奴のせいなのか

異能を無効化する異能?そんなものあるのか

太宰 治

どうしたの

中原 中也

何でもねェ

兎に角今は太宰を家まで連れて行こう。

中原 中也

魔法使え無くなってたの忘れてたわ

中原 中也

フツーに歩いて帰んぞ

太宰 治

えー面倒臭いなぁ

太宰 治

歩くの疲れちゃうなぁ

太宰 治

ずっと立ちっぱなしで足疲れてるんだよなぁ

中原 中也

担がねぇからな

太宰 治

ちぇ

多分続きます

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