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「その日、瑠愛は“いつも通り”じゃなかった。」
AM 6:40 3階・寝室
魁斗(かいと)
(最恐の社長とは思えないほど甘い声で、瑠愛を抱き起こそうとする——)
(——軽すぎる。)
瑠愛(るい)
(返事はある。でも——)
(腕に、力がない。)
(いつもなら首に回ってくるはずの手が、シーツの上に落ちたまま動かない)
魁斗(かいと)
(冷徹な王の瞳が、一瞬で「父親」に変わる
(額に触れた手が、わずかに止まる)
瑠愛(るい)
(熱で潤んだ瞳。それでも、無理に笑う)
(小さな指で、魁斗の服をぎゅっと掴む)
AM 7:10 リビング
蓮(れん)
龍(りゅう)
(睨みつけながらも、コップにそっと水を足す)
瑠愛(るい)
(スプーンを持つ手が震える)
(食べようとしても、体が言うことをきかない)
凪(なぎ)
(小さなひな鳥の、命がけの強がりを見抜く)
瑠愛(るい)
(小さく、でもはっきりと)
瑠愛(るい)
(その一言に、誰も強く言えなくなる)
AM 8:35 教室前
(人混みの中、ふらつく小さな体)
ギャルちゃん
(人をかき分けて前に出る)
(しゃがんで目線を合わせる)
ギャルちゃん
瑠愛(るい)
ギャルちゃん
(軽く、頭に手を置く)
ギャルちゃん
AM 9:50 休み時間
ギャルちゃん
瑠愛(るい)
ギャルちゃん
(キャップを開けて渡す)
瑠愛(るい)
ギャルちゃん
(優しく見守る)
PM 1:30 授業中
(視界が揺れる)
瑠愛(るい)
(パパ……)
(みんな……)
(助けて——)
(ふらっ——)
ギャルちゃん
(崩れ落ちる体を抱き止める)
ギャルちゃん
PM 1:40 保健室前
(肩を貸して歩く)
ギャルちゃん
瑠愛(るい)
ギャルちゃん
PM 1:40 保健室
凪(なぎ)
(静かに言う)
凪(なぎ)
瑠愛(るい)
瑠愛(るい)
凪(なぎ)
(冷却シートを貼る)
(ギャル、そっと手を離す)
ギャルちゃん
PM 1:45 廊下
蓮(れん)
龍(りゅう)
(全速力で駆けてくる)
ギャルちゃん
龍(りゅう)
(その一言に、少しだけ目を逸らす)
PM 2:10 保健室
(ドアが開く)
魁斗(かいと)
瑠愛(るい)
(その瞬間、全部崩れる)
瑠愛(るい)
(赤ん坊のように泣きじゃくる)
魁斗(かいと)
(壊れ物のように抱きしめる)
魁斗(かいと)
瑠愛(るい)
魁斗(かいと)
(廊下の端)
ギャルちゃん
(小さく息を吐く)
(“大丈夫”って言ったのに。)
(本当は、ずっと限界だった。)
(それでも——)
(この家は、今日も誰かが誰かを守ってる。)
「瑠愛、学校行かせるべきやったと思う?」