2019年,8月10日 PM,7時58分
楓歌
ここはどこ……
楓歌
あっ!夏輝!
夏輝
ん……??
夏輝
楓…歌?
夏輝
ここはどこなの?
楓歌
分からないわ……
楓歌
でも一つだけ分かることがある。
楓歌
私たちは……
捨てられた。
人気の無い山奥だ。
楓歌
たしか私たちは……
2019年,8月9日 PM,4時32分
楓歌
お母さんただいまー
夏輝
ただいまー
母
おかえりなさい。2人とも、おやつにクッキーを焼いたわよ
楓歌
クッキー!?やったぁ!
夏輝
わぁーい!
双子である私たちをシングルマザーとして育ててきてくれたお母さん、 その生活はいつでも充実していた。
しかし、ある日。
母
ねぇ楓歌、夏輝、
楓歌
んー何ー?
母
今度みんなで海に行こっか
夏輝
海!?
母
えぇ、たまにはいいでしょう
楓歌
やったー!!
夏輝
いぇーい!!
母
うふふっ
普段お母さんが仕事が忙しくて遊びに行ったことが少なかった私たちにとって最高のご褒美だった。
楓歌
楽しみだなぁー
夏輝
もうすぐで夏休みだしいい思い出が出来そう!
母
さぁ、それまでにお母さんも仕事頑張ろっと!
楓歌
うん!
2019年,8月10日 AM,12時10分
楓歌
ふわぁぁ……
夏輝
私もそろそろ寝るー
楓歌
私もー
楓歌
おやすみなさーい
夏輝
おやすみー
楓歌
そうだ!
楓歌
思い出した!
夏輝
確か私たちは12時過ぎに寝て……
楓歌
それからここに……
楓歌
でもどうして私たち眠っていたのかな?
夏輝
確かにそうだよね…
楓歌
んー……
夏輝
あっ!!
楓歌
夏輝何か分かったの?
夏輝
うん!
夏輝
恐らく原因は昨日私たちが食べたクッキーだよ!
楓歌
クッキー??でもどうして?
夏輝
だって私昨日食べたクッキーの中に何か白い粉のようなものが入ってたの。
楓歌
白い粉って……まさか睡眠薬!??
夏輝
多分ね。私も最初は砂糖かと思ったの。でも何となく苦かった……
楓歌
そうなのかな……
楓歌
でもお母さんにかぎってどうして……
夏輝
それは私にも分からな……
楓歌
しっ!静かにして…………
夏輝
??
楓歌
波の音が聞こえる……
夏輝
夏輝
確かに何か聞こえる!
楓歌
きっと近くに海があるんだわ
楓歌
行ってみましょう、
夏輝
うん……