AM:6:30
カチャッ
扉が開く音がして私は振り返る
浦田さん
浦田さんだ。
村瀬 蛍
まふさん
軽く挨拶を交えると私は ストップウォッチのスタートボタンを 軽く押した
村瀬 蛍
村瀬 蛍
浦田さん
浦田さんの声は昨日よりも ふわふわしていた。
村瀬 蛍
チラッとまふさんを見ると 必死に口を抑え、笑いをこらえていた
彼の様子から浦田さんが こんなのになるのは珍しいんだろう
浦田さん
浦田さんはトタトタとした足取りで キッチンに向かった
浦田さん
途中でテーブルに腰をぶつけるが
浦田さん
とか言って、また歩き出した
こりゃ、勝ったな。
私とまふさんは顔を見合わせる
だが私達の自信は一瞬で打ち砕かれた
浦田さん
村瀬 蛍
まふさん
さっきまでとは180度違う 浦田さんの低い声は
1000%怒っていた
私は恐る恐るスマホに視点を落とす
村瀬 蛍
まふさん
驚くべきタイムに私達の背筋が凍る
浦田さん
浦田さんは笑顔だ。でも
村瀬 蛍
まふさん
私達はここで「死」を覚えた
浦田さん
村瀬 蛍
まふさん
さすがに恐怖に耐えることは出来ない
浦田さん
浦田さん
許してもらえる..ッ!?
ほんの少しの希望を胸に
村瀬 蛍
まふさん
精一杯頭を下げる。だが
浦田さん
私達の耳元でそう呟く浦田さんに もう、恐怖しか出てこない
私とまふさんは覚悟を決め 正座をし、手を床につける
「すみませんでしたァァァ!!」
そんな私たちの声がリビングに響く
おでこを床につけて必死に謝る
.............あれ?
これ、私悪くなくね?
私は率直に思った
だって割ったのはまふさんだし 私は片付けた
むしろいい人じゃん!
浦田さん
まふさん
突然呼ばれてまふさんが 間抜けな声を上げる
浦田さん
まふさん
村瀬 蛍
おかしいだろ。
浦田さん
浦田さんは にっこり笑う
村瀬 蛍
浦田さん
村瀬 蛍
聞こえてた!?
まふさん
まふさんは呆れたように私を見る
あ....やべ
浦田さん
え......
村瀬 蛍
浦田さん
浦田さん
浦田さんはニタニタしながら 手を顎に添える
浦田さん
浦田さんの顔が一気に明るくなる
浦田さん
村瀬 蛍
なんだそんなことか まぁまぁマシだろ。
私はホッと胸を撫で下ろす
まふさん
まふさんは鼻で笑いながら 私とすれ違った
村瀬 蛍
何言ってんだろ。まだマシだよね?
AM:7:40
坂田さん
勢いよく扉を開け坂田さんが入ってくる
村瀬 蛍
この人は静かにドアを開けれないのか
センラさん
志麻さん
その後はみんなが続々と起きてきて 残るはあと1人となった
AM:8:30
村瀬 蛍
浦田さん
坂田さん
センラさん
志麻さん
まふさん
いや、そらるさん遅くね?
まふさん
浦田さん
坂田さん
センラさん
志麻さん
ほんと、それなです
私は共感しか出来ない
AM:9:00
坂田さん
村瀬 蛍
私と坂田さんはテレビに釘付けになる
AM:9:25
坂田さん
村瀬 蛍
坂田さん
もう少し時間を潰せるな
私達は再びテレビに釘付けになる
AM:9:40
そらるさんはまだ起きない
志麻さん
浦田さん
誰か起こしに行かないのかな。
センラさん
坂田さん
センラさんナイスです!
浦田さん
あ、やべ忘れてた
まふさん
村瀬 蛍
浦田さん
坂田さん
坂田さんはテレビから目を離す
村瀬 蛍
まふさん
浦田さん
浦田さんの低い声に一瞬 背筋に寒気が走った
村瀬 蛍
まふさん
私はリュックを持ってとぼとぼ 歩いていった
ガチャ
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
まふさん
そんな会話をしながら私達は 歩いていく
村瀬 蛍
まふさん
そう言うとまふさんはスマホを取りだした
まふさん
村瀬 蛍
まふさんはそうだよねぇと言いながら Goo○leマップを開く
まふさん
村瀬 蛍
私達はうなだれる
帰宅部の私には長距離を歩く のはとてもキッつい
奈々は楽勝なんだろうな。
まふさん
ラッキー♡
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
私達はご機嫌で進んでいく
が
LINE..♪*゚
村瀬 蛍
まふさん
少し歩いたところで通知音が する
まふさん
ふーん。
まふさんがスマホを開くと
まふさん
まふさんの顔がどんどん 青ざめていった
村瀬 蛍
まふさん
少し震えながら画面を私に見せる
村瀬 蛍
そこには
「ブッ○オフの方が近いからって 楽してんじゃねーよ。」
「遠くのデパートで1万以上 使ってこいよ?」
の、文字が
村瀬 蛍
まふさん
まふさんは動揺して 服をパタパタさせる
村瀬 蛍
私は必死にまふさんをなだめる
村瀬 蛍
まふさん
まふさんを引っ張りながら 歩いていく
村瀬 蛍
まふさん
イオ○モールの前に立ち とりあえず一安心だ
村瀬 蛍
まふさん
気合を入れ、中に入る
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
まふさん
外とは全く違う温度に 私達は感動する
同時にやる気も湧く
まふさん
村瀬 蛍
・ ・ ・
まふさん
まふさんは なんか顔に足が 生えた猫がいっぱい描かれたコップを 手に取る
村瀬 蛍
すごく、キモイ
まふさん
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
そのあとも色々探したけど
これといったものに出会えなかった
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
そう言って雑貨屋さんの前を 通ったとき
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
まふさん
それは色があまりついていない シンプルなコップだった。
でも、底の方に緑や赤、 黄色や紫の色が少しだけあって
とても綺麗だった
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
まふさん
300円...。安すぎ(笑) でもこれ以上のものは もう、 ないかもしれない。
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
まふさん
そう言ってまふさんは財布を 開いた。
村瀬 蛍
諭吉が、たっくさぁん。
別に1枚くらいなくったって 困らないでしょ。
まふさん
袋を掲げながら私に向かって手を振る
村瀬 蛍
まふさんは出口に向かって歩き出す
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
貴方が待っときゃ良かったのに!
村瀬 蛍
まふさん
少し遠慮気味にまふさんは笑った
村瀬 蛍
1度割っているまふさんには 油断出来ない
まふさん
まふさん
村瀬 蛍
私は両手をバタバタ振る
袖から風が少し入る
まふさん
まだ申し訳なさそうに言う
村瀬 蛍
リュックのチャックをあけて コップの入った袋を慎重に入れる
まふさん
村瀬 蛍
私達はまだ明るい帰り道を歩く
村瀬 蛍
まふさん
めっちゃ遠くまで行ってきたから 疲れが出始める
村瀬 蛍
まふさん
少しの思い出話をしながら ゆっくり歩く
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
さすがに歩きはキツいしね。
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
お二人さん仲良いもんな
まふさん
村瀬 蛍
まふさんは急に真剣な顔になる
村瀬 蛍
まふさん
村瀬 蛍
まふさん
まふさんの顔が少し悲しそうに 見えたのは、きっと、 気のせいだ
まふさん
「相川 真冬」....。
村瀬 蛍
まふさん
少し照れくさそうなまふさん
村瀬 蛍
まふさん
顔を赤くしながら聞いてくる
なんだか少しかわいい。
村瀬 蛍
まふさん
そんなに喜ぶかい
まふさん
村瀬 蛍
私とまふさんはぎこちのない 握手をした
まふさんと友達になって初めての
「握手」だ。
まふさん
勢いよく扉を開ける
坂田さん
相変わらず、声でけぇな
浦田さん
村瀬 蛍
私はリュックからコップを取り 浦田さんに渡す
浦田さん
浦田さんはニシシと笑いながら 私からコップを受け取る
浦田さん
コップを見ながら、そう呟く
まふさん
まふさんは「誰かさん」と言いながら 浦田さんを見る
浦田さん
センラさん
村瀬 蛍
私も浦田さんを見る
浦田さん
センラさん
志麻さん
村瀬 蛍
いつもこんなことしてんのかな、 楽しそう。
浦田さん
村瀬 蛍
時計を見るともう、 12時だった
村瀬 蛍
周りを見てもそらるさんの姿は なかった。
浦田さん
坂田さん
センラさん
志麻さん
嘘でしょ、もうお昼じゃん
まふさん
浦田さん
もう、なんかの才能でしょ
浦田さん
村瀬 蛍
朝は何も食べてないから お腹すいたな。
村瀬 蛍
私は何かを思い出してスマホを開いた
村瀬 蛍
福原奈々
福原奈々
福原奈々
村瀬 蛍
福原奈々
村瀬 蛍
村瀬 蛍
福原奈々
村瀬 蛍
福原奈々
村瀬 蛍
福原奈々
福原奈々
村瀬 蛍
福原奈々
村瀬 蛍
福原奈々
福原奈々
村瀬 蛍
村瀬 蛍
坂田さん
いつの間にか隣には坂田さんが居た
村瀬 蛍
坂田さん
坂田さんは少し笑う
坂田さん
村瀬 蛍
坂田さん
村瀬 蛍
ずっとここにいる訳ないじゃん
坂田さん
子供じゃん
村瀬 蛍
センラさん
センラさんは坂田さんの頭に 軽く手を乗せる
坂田さん
坂田さん
村瀬 蛍
すぐ人に言う!
センラさん
村瀬 蛍
センラさん
カチャッ
まふさん
そらるさん
今まで寝といて何が 眠いじゃ!
浦田さん
志麻さん
みんながそれぞれ座る
センラさん
浦田さん
カレーにエビフライに その他もろもろ。
まふさん
そらるさん
志麻さん
すっごく美味しそうなご飯を目の前に 私は我慢が出来なかった
村瀬 蛍
黙々と食べ進める私をよそに
坂田さん
浦田さん
いや、エビフライうめぇ
坂田さん
浦田さん
浦田さんはこっちを向いた
私はなんとかエビフライを 流し込む
村瀬 蛍
次はカレーじゃ!
村瀬 蛍
浦田さん
坂田さん
坂田さんは箸でエビフライを つついている、
村瀬 蛍
坂田さん
坂田さんはゆっくり食べ始めた
坂田さん
浦田さん
坂田さん
浦田さん
浦田さんは少し怒っている?
坂田さん
必死に謝る坂田さん
こんな楽しい食卓は初めてだ
村瀬 蛍
私は口に食べ物を放り込むように 食べていく
志麻さん
センラさん
ハムスターか。
村瀬 蛍
志麻さん
私は水を使って精一杯、胃の中まで 押し流す。
村瀬 蛍
志麻さん
村瀬 蛍
志麻さん
志麻さんってほんと失礼!
まふさん
そらるさん
そらるさんが、好奇の目で見てくる
村瀬 蛍
センラさん
センラさんのお皿にはまだ数本 エビフライが残っていた
村瀬 蛍
志麻さん
嘘だぁ、
そらるさん
村瀬 蛍
そらるさんは私のお皿に コロッケを乗っけた
センラさん
センラさんはエビフライを乗せる
村瀬 蛍
志麻さん
志麻さんからはカレーを少し貰った
空っぽだった私のお皿は どんどんいっぱいになっていく。
・ ・ ・
村瀬 蛍
浦田さん
浦田さんはお皿を下げる
村瀬 蛍
浦田さん
私も浦田さんとキッチンへ行く
村瀬 蛍
浦田さん
お皿を洗いながら、話をする
浦田さん
村瀬 蛍
浦田さんは分かんないよねと 笑う
村瀬 蛍
浦田さん
村瀬 蛍
浦田さん
村瀬 蛍
あんまり、美味しくなさそうだし
浦田さん
村瀬 蛍
浦田さん
村瀬 蛍
全然忘れてたわ。
村瀬 蛍
浦田さん
村瀬 蛍
最後の1枚を洗い終えた
浦田さん
村瀬 蛍
時計は1時40分を指していた
村瀬 蛍
リュックを背負いながら挨拶を済ます
浦田さん
村瀬 蛍
素っ気ない返事をし、家を出ようと した時
まふさん
急いで階段を降りてくる まふさん。
まふさんの手にはスマホが握られていた
まふさん
少し息を切らしてLINEを開く
村瀬 蛍
私もLINEを開く
まふさん
村瀬 蛍
...♪*゚
村瀬 蛍
まふさん
まふさんは元気に手を振る
私も手を振り駅に向かった
村瀬 蛍
壁にもたれかかりスマホを取り出す
ポンッ
村瀬 蛍
恐る恐る見ると肩には手が 乗っかっていた
村瀬 蛍
もう恐怖でしかなかった。
が
??
村瀬 蛍
聞き覚えのある声に顔を上げると
福原奈々
お腹を抱え涙目になりながら笑う 奈々の姿があった
村瀬 蛍
福原奈々
握っていたスマホで奈々の頭を叩く
(良い子は真似しないでね!)
福原奈々
まだ痛そうに頭を撫でながら 切符を渡す奈々。
村瀬 蛍
私は切符を受け取った
福原奈々
村瀬 蛍
奈々はにこにこしながら腰に手を回す
・ ・ ・
プルルルルルッ
そんな音がして扉が閉まる
福原奈々
奈々は少し低い声で聞いてくる
村瀬 蛍
福原奈々
福原奈々
奈々は私の頭を撫でた
村瀬 蛍
福原奈々
奈々は安心したように 少しのため息をつき、また 頭を撫でる
私はそれが気持ちよくって 眠りについた
福原奈々
村瀬 蛍
奈々の声で目が覚める
福原奈々
村瀬 蛍
窓の外を見ると見慣れたいつもの 町並みが広がっていた
福原奈々
村瀬 蛍
なんだか奈々がお母さんみたいで 少し笑えてくる
村瀬 蛍
福原奈々
手を振り家に帰る道を歩き出す
村瀬 蛍
と言うがはやいか、私は
ベットにダイブする
ボフンッ..と音を立てて優しく 包み込んでくれるマットレス
村瀬 蛍
1日ぶりの自分の部屋は やっぱり私の部屋だった
村瀬 蛍
急に現実的になり頭が冷える
村瀬 蛍
いやだなぁ。
でも、しなきゃお金は入ってこない
村瀬 蛍
私はスマホを開く
村瀬 蛍
私はタウ○ワークを見る
村瀬 蛍
村瀬 蛍
私が見つけたのは喫茶店の 接客だった
学生OKで、まかないが美味しそうだ
村瀬 蛍
帰宅部だから全然大丈夫!
村瀬 蛍
何着たらいいんだろう。
分っかんねぇ。
村瀬 蛍
よし、OK
バイトのことはとりあえず 1件落着ってことで。
村瀬 蛍
私はリュックから ノートを取り出す。
村瀬 蛍
取り出したノートに何か 挟まっていた
村瀬 蛍
私は何かを引っ張ってみる
村瀬 蛍
それはヘアゴムだった
蒼くんから貰った青色の ヘアゴムだった。
村瀬 蛍
明日は学校だし、もう寝よう
パチッ
部屋の明かりを切ったら もう、真っ暗だった
終わりです。
すっごい遅れちゃって すみません、
3回くらい消しちゃって 発狂してました。
コメント
15件
続き楽しみです!!! いつも見てます!!
ゆきさん ありがとう!(՞ټ՞☝︎
続き楽しみに、待ってます!!!(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎