テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
1件
いいねありがとうございます🫶🫶
*:.。..。.:+・゚・✽:.。..。.:+・゚・✽:.。..。 及川と屋上でお弁当を食べていた昼休み
陽ざしは少し強くて でも、及川の隣にいるだけで それも柔らかく感じる。 風が吹いて、髪がふわっと揺れたとき――。
絵梨奈
パキンと何かがはじけるような 明るくて澄んだ声がした。 振り返ると、 制服のスカートをひらりとなびかせて 一人の女の子が及川に駆け寄ってくる。
肌が透けるように白くて 瞳がきらきらしていて。 誰が見ても、きっと “ヒロインみたいな子”。
絵梨奈
及川 徹
絵梨奈
笑い合う二人を、私はすぐ隣で見ていた。 気づかれないように、そっと目を伏せる。
絵梨奈
絵梨奈さんがこちらを向いた。 その笑顔は、太陽みたいに明るいのに どこか、冷やかだった。
及川 徹
絵梨奈
秋保 楓花
絵梨奈
まるで何でもない話をするみたいに。 けれど私は、はっきりと“視線の温度”が変わったことに気づいていた。
*:.。..。.:+・゚・✽:.。..。.:+・゚・✽:.。..。. 放課後の教室には、日差しの名残りと、 ざわめきの終わりかけた空気が残っていた。 私は、机に残ったプリントをまとめて 帰る準備をしていた。
他の生徒はもうほとんど帰っていて 廊下から女子グループが話している声が、風に乗って届く。
モブ
モブ
モブ
モブ
指先から、持っていたプリントが ふわりと滑り落ちた。
秋保 楓花
音を立てないように拾いながら 私は息を詰めた。
秋保 楓花
そう自分に言い聞かせても、心の奥がそわそわと落ち着かない。
モブ
モブ
モブ
笑い声が教室に響く。 私は、それ以上聞かないふりをして プリントをまとめて席を立った。 心臓が、少しだけ、早く鳴っていた。
及川 徹
秋保 楓花
及川 徹
笑ってくれた。 けど、その笑顔はいつもより少しだけ小さくて、どこか遠かった。
言葉にはならない。 でも、なんとなく伝わってくる。 彼女の空気。目線の揺れ方。声のトーン。 全部、昨日までとは違ってた。
及川 徹
秋保 楓花
そう言って笑った彼女の笑顔に 何かを誤魔化す気配を感じた。 彼女は、たまにそうやって、隠そうとする。 痛みも、不安も、誰にも見せないように――。
及川 徹
秋保 楓花
及川 徹
秋保 楓花
及川 徹
話してくれなくてもいい。 でも、俺はいつだって 彼女の味方でいたかった。 それだけだった。
*:.。..。.:+・゚・✽:.。..。.:+・゚・✽:.。..。 渡り廊下で見知った姿に出くわした。 絵梨奈さんだった。 制服のスカートが風で揺れて 髪が光を跳ね返している。
彼女は私に気づくと 微笑んで歩み寄ってくる。
絵梨奈
秋保 楓花
絵梨奈
まっすぐな瞳。 でも、その奥に 何か探るような鋭さがあった。
秋保 楓花
絵梨奈
秋保 楓花
絵梨奈
秋保 楓花
絵梨奈
彼女は一歩、私の方に近づいてきた。
絵梨奈
風が、窓から吹き抜けていった。 私の髪が揺れて、目にかかった前髪を 指で払う。
絵梨奈
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡40